井筒俊彦に関する、周りの人々のメッセージを集めた本。
■ 井筒俊彦による「正しい誤読」
与えられたテクストを正しく誤読する。
現に書かれている思想についても、書かれていない思想についても。
書かれている思想だけが読まれるのではない。誤読的コンテクストでは、顕示的に書かれていないコトバも、あたかも書かれてそこにあるのかごとく読まれるのでなくてはならない。
■ (上記に関する)若松英輔評
「書かれている思想」だけでなく、「書かれていないコトバも、あたかも書かれてそこにあるかのごとく読まれるのでなくてはならない」
■ 井筒俊彦は30か国語を操った。それホントですかと言われて
「いや、ほとんど忘れましたよ。いま使えるのは、英、仏、伊、西、露、ギリシャ、ラテン、サンスクリット、パーリ、中国、アラビア、ペルシャ、トルコ、シリア、ヘブライ語ぐらいなものです」
■ (井筒俊彦は)
「下品なということがかけらもない方です。上品という以外、申しあげようがありません。」
■ 井筒俊彦は生涯、功利性を持たなかった
■ 池田晶子の井筒俊彦評
私たちの知性は、その高潔さによって、あんなにも遠く高く行けるものであることを、私は井筒氏に教わった
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こういう、周りからの井筒評を集めるだけでも、井筒俊彦が如何に博学で、如何に心がきれいだったかが分かる。
私も「下品ということがかけらもない方です」と言われるように頑張らないと!