NPI(非営利投資)とNPO支援の品川投資倶楽部

非営利投資NPIを実践し、NPO(非営利組織)をささやかに支援するブログです!

「人間である前に警官だ」とは!

2009年02月10日 | Weblog
■所属組織への過度の依存は自分を見失わせる!
 7~8日の両日、テレビ朝日開局50周年記念ドラマスペシャルとして「警官の血」が放送されました。私は原則として民放は見ませんし(ニュースを除く)、警察官にも特に関心はありませんので、この番組を見ることはありませんでした。ただ、チャンネルを回しているときに偶然見て、驚きました。
 主人公の警察官(三代にわたる警官の物語。その一代目で江口洋介が演じていた)が、「人間である前に警官だ」と発言していたことにです。小説(佐々木譲の長編ミステリー)に基づくドラマですから、どこまで本物の警察官の言葉・意識を表現しているのか分かりません。しかし、「人間である前に警官だ」とは凄い言葉です。
 個人・人間よりも組織を優先する戦前の日本ならばいざ知らず、太平洋戦争時のB級、C級戦犯を裁いた東京裁判(極東国際軍事裁判)以来、組織の一員として行った行為にも個人責任が追及されます。それ故、「人間である前に○○だ」とは今時、軍人でも使わない言葉だと思っていましたが、警察官の世界では使われていたようです。
 個人・人間よりも組織(企業・会社、階級、国家、民族)を優先することは、様々なメリット(物理的・経済的・精神的な)があり、安心と落ち着きが得られます。しかし、所属組織に過度に依存することは、自分を見失うことにもなります。
 近代民主社会では「独立自尊」が求めれており、組織への過度の依存や組織を隠れ蓑に使うことは無責任であり、「自由からの逃走」です。人間よりも組織を優先するところでは、結局、組織そのものを崩壊させます(旧ソ連)。