デ某の「ひょっこりポンポン山」

腎がんのメモリー、海外旅行記、吾輩も猫である、人生の棚卸しなど。

かんわきゅうだい 5 「空を見ていた」

2015-07-27 16:53:57 | かんわきゅうだい
 空を見ていた やけに碧く高い空を
 やがて 空に雲が浮かび 語りはじめた
 いつもは 虹をわたったコロが 
 ああだこうだと たのしく話しかけてくれるのに
 きょうは なぜか コロが来てくれない
 代りに 鳥に見えなくもない雲が 空を飛びはじめた
 それにしても ちょっと眼を離すと いつの間にか
 より添ったり 連なったり 離れたり 溶けたり
 雲も 人の世と変わりないようだな
 突然! ジェット機が 雲と碧空を縦に割り
 流れ星のように 残滓を浮かばせ 消え去った






 敬愛してやまない先輩が 今日 虹をわたられた
 京都生まれの京都育ちにしては 泥くさいひとだった
 泥くさいと言えば叱られそうだけど 叱らないひとだった 
 これまで ただの一度として 叱っている姿を見たことがない
 突然 電話してきて なにを言いたいか こちらはわかっているけど
 自分からは 元気にしてるか? からだを大事にせんとな! と・・・  
 逃げ口上を言うても そうか そら大変やな がんばらなアカンな と・・・
 そうそう とんでもない音痴やのに 合唱団に入っていた 二つも!
 来い! 言われて聴きに行くと 
 口パクのほうがいいのになぁと思うのに 大きな声で歌ってはった 
 なにをやっても スマートではなかった かっこいいひとではなかった
 でも こんないいひと こんなにも好きなひと ほかに知らない
 ここ数年 杖をついて歩いてはったけど
 虹の橋 こけんようしっかりわたって行きなはれや 先輩!


  もう逝ってしまわれたのに 「それでも生きてゆく」なんて せっしょうやけど
  旅立ちのはなむけに辻井伸行&ATSUSHI「それでも生きてゆく」をおくります。




  【補遺】… 2022.11.9 記    
    秋の夜長に旧いブログ記を振返っていて 愛称もんちゃんの旅立ちの記に「もう七年余も…」。
    どうされていますか? 杖はついてはらへんやろけど お元気ですか?
    天上のもんちゃんに「お元気ですか?」はないけど、私はちょっと元気がありません。
    お目にかかり とりとめなく話したいです。
    グレン・グールドによる「ベートーヴェン"Moonlight Sonata"」を!



 
 にほんブログ村 病気ブログ 腎臓がんへ

【過去ログ目次一覧】
かんわきゅうだい http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/a0b140d3616d89f2b5ea42346a7d80f0
腎がんのメモリー http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/bee90bf51656b2d38e95ee9c0a8dd9d2
ごあいさつ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/7de1dfba556d627571b3a76d739e5d8c
旅行記 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/23d5db550b4853853d7e1a59dbea4b8e
閑話休題 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/c859a3480d132510c809d930cb326dfb
吾輩も猫である~40 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/58089c94db4126a1a491cd041749d5d4
吾輩も猫である~80 http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/dce7073c79b759aa9bc0707e4cf68e12
吾輩も猫である81~ http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/f9672339825ecefa5d005066d046646f

6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
アメージング・グレイス (デ某)
2015-07-30 00:33:38
Anneさん
コメントありがとうございました

今日の午后 告別式にまいりました。
合唱団のひとたちが
「フィンランディア」「ふるさと」などを合唱されました。

棺の近くに 彼の愛用した帽子が置かれていました。
お別れに 「みなさま、お花を・・・」と呼びかけられましたが
私は とても・・・棺まで行けませんでした。

出棺の時 合唱団のひと達とともに「アメージング・グレイス」を歌いました。
 『海に生まれ 旅をつづけた みどり深き 森をぬけ 
  幾千万の月日 かさねて われら 人類(ひと)となりぬ』
 『人間(ひと)に生まれ 旅をつづけた 果てなき荒野 さまよい 
  幾千万の命 ながれて われら この地に 在り』
 『おそれ知らぬ おろかな旅人 戦(いくさ) 憎しみ 涙 
  幾千万の試練 超えて われら ともに 立つ』
 『めぐみ深き みどりの大地 星よ 海よ 森よ 
  幾千万の命 はぐくみ 救い給え われら
  幾千万の命 照らして ともに 歩み給え』
 
> 私はよく綺麗な青空に話かけます。
> 父に話しかけてるつもり!

私 欧州の空 バルトの海を見てから
空の碧 海の蒼を不断に意識するようになりました。 
Anneさん 空に現れるのはお父さまですか・・・。
護っていただいていることを不断に感じていらっしゃるのでしょう。

> 美しい空に いつも話しかけてくださいね!

30~40年前、遥かに若かった時代より 今のほうがず~っと浪漫的です。
いつも!空や雲と会話しているのですから・・・。

> 御先輩のご冥福をお祈りいたします!

ありがとうございます。
奥さまの 涙ながらに凜としたご挨拶に接し
先輩のお人柄に改めて敬意を表しました。
いまごろ 虹の向こうで 
杖も車椅子もなく とびはねていらっしゃることでしょう。

詞は異なりますが 本田美奈子「アメージング・グレイス」
https://www.youtube.com/watch?v=Ps7Q84YE9is
返信する
Unknown (Anne)
2015-07-29 19:33:39
素晴らしい御先輩が旅立たれてしまったのですね!
御先輩の笑顔や一緒に楽しまれたこと、色々と思い出されることと思います。

私はよく綺麗な青空に話かけます。
父に話しかけてるつもり!

そうすると、ふと何とかならないかと言うときには、
突然、何の前触れもなく、助っ人が現れます!
きっと父の仕業!

御先輩とはこれからも話したい時に話せると思います。
ちゃんと話を聞いていてくれるし、助けてくれるし!

美しい空にいつも話しかけてくださいね!

御先輩のご冥福をお祈りいたします!
返信する
いなくならない (デ某)
2015-07-28 23:22:26
六花さん

コメントありがとうございました
しみじみと 読ませていただきました。

先輩の旅立ちに際し もう一人の先輩が
茨木のり子「いなくならない」を紹介されていました。

『あなたを失ったとは思っていません
 悼むこともしたくない
 半世紀を超えるつきあいを
 いまさら絶つなんて無理ですよね
 からだはいなくなったって
 いなくならない あなたがいる

 私から触れることはできないとしても
 あなたは今も私に触れてくる
 風に和む手で 雨に癒される眼差しで
 星々に慈しまれる微笑みで
 明日を夢見ることを許された 一日の終わりに』

そして谷川俊太郎は 茨木のり子の死に際し 
彼女と同じタイトルの詩「いなくならない」を書きます。

『あなたがいなくなったと知った朝
 二月の雨もよいの空の下
 庭の梅の木が小さな花をつけていた
 郵便がどさっと投げこまれ
 子どものむずかる声が聞こえ 一日がはじまった

 あなたを失ったとは思っていません
 茨木さん
 悼むこともしたくない
 半世紀をこえるつきあいを
 いまさら絶つなんて無理ですよね
 からだがいなくなったって
 いなくならないあなたがいる
 いつか私が死んだあとも』

六花さんが仰られるように
「ひろい心の配達員」でありたいと思います
六花さんのように 
周りに明るい希望を届けられる人であるようつとめたいと存じます。
亡くなった先輩が 私の先輩であった幸運!に感謝しつつ・・・
返信する
合掌 (六花)
2015-07-28 17:59:14
開いて見れば 無常観あふれるブログです。
大切な人を亡くすると 空いた穴は埋めがたく・・ぼんやりと日々を過ごすことになりかねません。
時々ぼんやり・・けれど デ某さんは
優しかった先輩の志次いで 
その方の広いこころの配達員であることを忘れないでいて下さい。

そして何より 御自分もそう言う存在で有ると言うことを承知の上で(いつか他者を悲しませるという)
周囲へ明るい希望を届けて下さいネ
六花もまたそうしようと思います。
ご両親様との出会い 思い出作りですね。良き日々を。 
返信する
お言葉を胸に・・・ (デ某)
2015-07-28 14:50:37
マモエさん
コメントありがとうございました
私的な記録・・・のつもりでしたけど、コメントいただき嬉しかったです。

> 先輩のお人柄が、たったこれだけでよくわかりました。

昨日今日・・・彼に関する幾つかの言葉(弔意)に接し改めて彼のお人柄を偲んでいます。
明日の告別式、多くの友人とともに送りたいと存じます。

> 私も好きになりました。
> そしてもらい泣きしました。

ありがとうございます。
今日、友人から、
つい一週間余り前、彼が元気に笑っている写真を見せていただきました。
やがて亡くなることが信じがたいほどの爽やかな笑顔・・・
如何にも彼らしいみんなへのお別れだと 胸がいっぱいになりました。

> 遠い空の下から、私もお悔やみを言わせて下さい。
> 「デ某さんのご先輩、どうか安らかにお眠り下さい」 合掌。

告別式では マモエさんのこのお言葉を胸に手をあわせたいと存じます。
お心遣い ほんとうにありがとうございました

なお、月末に今月2回目の帰省をいたします。
晴れ渡る大山が眺められれば・・・と念じています。
返信する
Unknown (マモエ)
2015-07-28 09:24:18
デ某さん、読ませて頂きました。
デ某さんが敬愛してやまないご先輩のお人柄が、たったこれだけでよくわかりました。

私も好きになりました。
そしてもらい泣きしました。

遠い空の下から、私もお悔やみを言わせて下さい。
「デ某さんのご先輩、どうか安らかにお眠り下さい」

合掌。

デ某さんへ、お返事はお気遣いなく。
返信する

コメントを投稿