デ某の「ひょっこりポンポン山」

腎がんのメモリー(術後10年クリアーし"卒がん")、海外旅行記、 吾輩も猫である、人生の棚卸しなど。

吾輩も猫である 47 ( がんばれ!小保方さん )

2014-04-09 16:05:34 | 吾輩も猫である
    

 小保方さんの記者会見、主人とともにTVに釘づけで聴いた。冒頭、数秒だったか小保方さんから失語症のように言葉が途絶えた。そんな彼女に容赦ないフラッシュが放たれつづけた短くも長い時間の息苦しさ。それがこの会見の性格を物語っていた。

    

 彼女への批判は大きく二つある。一つは理研調査委の批判に代表される改竄、捏造疑惑(=自然科学論文における手法・手続き等の基本的ルールへの認識不足)に関する批判。もう一つは、研究内容と無関係のプライバシーにかかる覗き趣味的な詮索の類。

 会見は彼女の置かれている状況を剥き出しにした

 『国際間の研究室データをとりまとめ執筆することは私の能力を遥かに超えたかもしれませんが、論文発表に全力で取り組んで参りました』『生物系の論文発表の基本的な執筆法、提示法に不勉強なままに作業し大変情けなく申し訳なく思います』。

 理研幹部だけが会見していた当初、「理研は若い研究者をよく護っている」と思った。が、とんだ買い被りだった。未熟な若い研究者をろくにサポートも指導もせず、華々しい発表時は「理研が生んだ成果」、現在は「理研に批判が及ぶのを避ける」のに汲々。


    

 『それでもSTAP細胞がきっといつか誰かの役に立つと信じて研究をつづけてきました』『実験は確実に行われており、データも存在することから、私が決して悪意をもって論文を仕上げたものではないことを、ご理解いただきたいと思います』。

 小保方さんの言葉に嘘はないと思う。自然科学の世界で=追試検証が不断にある世界で、注目を浴びる画期的な研究論文の発表に際し、事実ではないことを事実だと偽り、存在しないものを存在するかのように作り上げ発表することなど到底考えられないと。

 『STAP現象は何度も確認されています。STAP現象と出会って以来、使命感をもって毎日実験に取組みました。メカニズムが詳しく解明され多くの人の役に立つ日を夢みてきました』『論文の不備によるのではなく科学的検証を経てこの研究が進むことを願います』。


    

 会見で 「今後も理研でこの研究を続けたいと思うか?」と問われ、『未熟な私にもし研究者としての今後というものがあるとしたら、STAP細胞が誰かの役に立つ技術となるまで発展させたいとの思いで研究を続けて行きたいと思います』と、涙を浮かべ訴えた。

 理研のお偉方や調査委の説明に釈然としなかった吾輩だが、今日の彼女の言葉に人間の真実をみた。まだ批判はつづいているようだが、速やかに再調査して疑念を晴らし、遅れた研究を取り戻すべく彼女には一日も早く研究室(理研)に帰ってきていただきたい。


 ※ 後日(2016.1.28)彼女は著書「あの日」を上梓、詳細を語りました。
      http://blog.goo.ne.jp/00003193/e/ba40c17b2368b1672edff8f491b2ce73

            彼女のこころのように桜ふぶき舞い散る by QP
      

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10 コメント

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全く同感です (michi)
2014-04-10 02:34:56
私は難しい事は分かりません。
でも感じる事は出来ます。
みんなして寄ってたかって一人の人間を追い詰めている。
そんな感じです。
理研の方達には一かけらの愛情も無い冷たい仕打ちを感じました。
理研の側にも大きな非があります。
私が勤めてた所の上司は部下をかばう愛情がありました。
まだ30歳の彼女の態度は立派でした。
理路整然とキチンと答えていましたよね。
彼女がねつ造や不正をして何の得があったでしょうか?
絶対、その細胞を見つけだし見返して欲しい。
一人の化学者に細い道でいいから開けておいて欲しい
絶対つぶさないで欲しい。
私は理研には帰って欲しくないのですが・・・・
あ~~~化学者ってやっぱりこんなに冷たいのか~~~と
思いましたもん。
本当に「おんな」の考えで申し訳ありません。
しかし・・・・遅くまで起きておられるんですね。
身体に悪いですよ(*^。^*)
若い科学者のために・・・ (デブと某医)
2014-04-10 12:51:22
michiさん

UPしたばかりなのに早速!コメントくださりありがとうございます。

> みんなして寄ってたかって一人の人間を追い詰めている。

朝日の朝刊では全5ページに及ぶ大きな取り上げ方でした。
しかしその割には一面的な視点が目立ちます。
科学研究に対する新聞社の見識というものが「無い」ことにも失望しました。
社会部や経済部からは「大記者」が輩出していますが、
普段、科学記事の殆どを外部識者のコメントに依存し、
「科学記者を育てる」仕組みが新聞社には無いようです。

私は、若い研究者を育てることに熱意のある研究者であれば、
今回の問題に「理解ある真摯な目」を向けるだろう、と思っていました。
それだけに森郁恵名古屋大教授の辛辣な批判(朝日新聞)には驚きました。
ご自身が「科学研究は自己責任」を自覚され、博士号を取得されたワシントン大学では
日本の大学とは較ぶべくもない厳しい審査を体験されたからでしょう(※)。
その点では小保方さんのご出身の早大理工学部とは雲泥の差があったことでしょう。
しかし、逆に言えば、この機会にこそご自身の体験を踏まえ
若くて将来ある研究者を育てる視点から論じていただきたく思いましたし、
ただただ辛辣に甘さと自己責任を説かれていることには「冷淡さ」を感じました。
尤も、ご自身の研究室では、若い研究者を大切に育てていらっしゃいますが・・・。
 ※ https://www.terumozaidan.or.jp/labo/interview/20/index.html

> 理研の方達には一かけらの愛情も無い冷たい仕打ちを感じました。
私の友人の大学教授からこの件で私がFBに記したことにコメントがありました。
(理研は)『典型的なトカゲの尻尾切りですよ』、
更に『ノーベル賞受賞者を盾にしているのが理研の体質です』と。

> 絶対、その細胞を見つけだし見返して欲しい。
> 一人の化学者に細い道でいいから開けておいて欲しい、絶対つぶさないで欲しい。
私も、まさに「その一点」をこそ望み最終結論に至ってほしいと願っています。
若い研究者、とりわけ理系の研究者に対する処遇は「殆ど異常に近い」ものです。
この機会にこそ、若い研究者を育てる土壌作りに着手していただきたいと思います。

> しかし・・・・遅くまで起きておられるんですね。
> 身体に悪いですよ(*^。^*)
はい、まるで出来の悪い受験生のような日々です
昼間に「うたた寝」して夜ごそごそ・・・気をつけます
いつかきっと (花世)
2014-04-10 21:31:09
報われる時が来ると信じています。
小保方さんには研究を続けていただきたいですね。
以上!
私の拙い文章ではお2人さんに付いていけません(^_^;)
Unknown (デブと某医)
2014-04-10 22:04:02
花世さん

いつもコメント、ありがとうございます。

> 報われる時が来ると信じています。

はい。私も信じています。
彼女を潰すことは日本の科学研究にとって計り知れない大きな損失となります。

> 小保方さんには研究を続けていただきたいですね。

理研にはただただ「科学者生命を奪うようなことだけはしないで下さい」と願っています。

> 私の拙い文章ではお2人さんに付いていけません

拙いなどと・・・とんでもありません。
ますますのご活躍とご健筆を心よりお祈りします。
Unknown (Anne)
2014-04-11 12:44:50
会見をご覧になっていたんですね。
私は仕事だったので、夜、テレビで少し見ました。
まあ、いつものことながら都合のよい場所を抜粋してあるだけなので、あまり思い入れすることなく!

不思議ですね!
小保方さんは私たち誰かに迷惑をかけたんでしょうか?
私たちは、勝手に大げさに喜んでいただけで、実質的には騙されてもいないし、痛い思いも、またお金を払って購入したわけでもないのに、なぜこんなに謝るのか!

つまりこんなに大げさにしなくても、経験の浅い若い研究者なのだから、理研やまたは先輩科学者や論文のことに詳しい方々で静かに彼女の将来も考えて処理出来ないのか!また、素人なのにインタビューで意見を述べたりしてたけれど、一般の人に判断のつくことではないのでは?

本当にマスメディアは騒ぎ過ぎで、それは国民が喜ぶからと言う悪循環ではあると思います。

理研は10年前にもトカゲのしっぽ切りしたと記事がありました。どの程度か分からないけれど。
特に3.11以降、政治家、原発関連、その他地位も経験もあって高収入な方々が、日本で医療や自動車、石油など巨大利権を持って、自分の保身を優先している。
この国のいい年をした大人達にはガッカリさせられていることが多いです。まあ、それが表に見えるようになったんですね。
あの理研の記者会見なんて、小保方さんを守ろうとか育てようなんて心が感じられないのも利権を持ってる人と同類って思いました。

若い方が本当に自分の夢を実現させようと思ったら、海外に出ることを意識していた方がよいと思います。語学だけじゃなくて、人間関係も心づもりも!
この日本は利権の問題やそれで生まれる規制が多すぎると思います。

以前ブログでも大麻のお話を書かせて頂きました。
オランダで大麻が合法なので、がん治療に使われている大麻が日本でダメな訳みたいな↓
http://blog.goo.ne.jp/eikor18mu/e/efbddec10fe3a9f4748f9755472f6230 
その中で紹介した「がんペプチドワクチン」を開発した研究者の記事を見ると、益々日本で研究するより、海外に出ることを視野に入れるようにと思います。↓
http://nikkan-spa.jp/389896 

普通に暮らすだけなら安全できれいで便利な国ですけどね(^_^;)

何だか長くなってしましました。
研究までがNOと言われて欲しくないですね。彼女には頑張って欲しい!海外でもいいから!
今日のプロ野球の球の記事やもんじゅのまた隠ぺいや、天下りや利権の問題の臭いがぷんぷんします(笑)
どこを向いてるのかな (えりこ)
2014-04-11 14:17:27
小保方さんの件、何だかなぁ┐('~`;)┌

数年前に話題になったサラリーマン川柳を思い出しましたU+1F63A

よくやった 事情が変わった なぜやった

…だったかなぁ。

お偉方は一体どこを向いて何を守ろうとしておられるんでしょ。
結局自らのお粗末な態勢を晒してしまっていると思うんですけどね(* ̄∇ ̄)ノ

早く研究を続けて真相を明らかにしてほしいですU+1F605
本格的論評に・・・ (デブと某医)
2014-04-11 20:40:42
Anneさん

本格的な論評、有難うございます。とても嬉しく存じます。

> 会見をご覧になっていたんですね。

息子もかつてこの分野の研究者でしたからずっと関心をもっていました。
分子生物学の分野は、研究スピードと競争が他の自然科学とは一桁ほどちがいます。
そうした認識なくして研究手法等を同列に論じることは出来ますまい。

> 小保方さんは私たち誰かに迷惑をかけたんでしょうか?
> なぜこんなに謝るのか!

既に社会問題化し、同時に地位保全の法的問題がらみで弁護士さんが入っています。
科学研究の意義、医療応用の可能性とか期待とかの話ではなくなりましたね。
組織の縦、横において彼女を取りまく状況は、
強者に対する弱者の「分をわきまえた対処」が求められる世界なのでしょう。

> 経験の浅い若い研究者なのだから・・・静かに彼女の将来も考えて処理出来ないのか!

理研の初期対応は「最初は」仰るとおりであったと思われます。
しかし途中から、「若い一女性科学者」の研究と将来より、
「理研という最も権威ある研究組織」を護る論理!に変わったのだと思います。

> 素人なのにインタビューで意見を述べたりしてたけれど、> 一般の人に判断のつくことではないのでは?

「科学ジャーナリズム」とか「科学記者」の存在をアピールする最大のチャンスでした。
しかし新聞にもTVにもそんな志はまるでなかったことに失望しました。

> 本当にマスメディアは騒ぎ過ぎで、それは国民が喜ぶからと言う悪循環・・・

こんな報道に本当に喜んでいる国民が大半だとしたら日本の将来は危ういでしょうね。
しかし寧ろこんな報道を国民が歓ぶものと見下しているマスコミの現状をこそ憂います。

> 3.11以降・・・地位も経験もあって高収入な方々が・・・自分の保身を優先している。
> この国のいい年をした大人達にはガッカリさせられていることが多いです。

仰るとおりだと思います。
エスタブリッシュメントやエリートには各々ふさわしい矜持があって然るべきですが、
矜持どころか恥も外聞もなく我が身に汲々・・・とみえます。

> 理研の記者会見なんて、小保方さんを守ろうとか育てようなんて心が感じられない
> 利権を持ってる人と同類って思いました。

理事長を見ていると、ノーベル賞受賞者の権威も地に堕ちた観があります。
きっと理研という権威ある巨大な組織がそうさせたのでありましょうが・・・。

> 若い方が本当に自分の夢を実現させようと思ったら、
> 海外に出ることを意識していた方がよいと思います。

理系の研究者の虐げられぶりは、日本の科学界の現状を象徴しています。
そんな流れを断つには既に遅すぎるほどに遅れているのですが・・・。

> 普通に暮らすだけなら安全できれいで便利な国ですけどね

いい国だと思いますし、いい国民だと思います。
しかし国をダメにしている人々の力が余りに強大過ぎます。
彼らに力を与えているのが「いい人々」だというのは余りに皮肉ですが・・・。

> 何だか長くなってしましました。
> 研究までがNOと言われて欲しくないですね。彼女には頑張って欲しい!

熱くお書きくださいまして心から嬉しく思います、ありがとうございました。
決して「同調」のみを求めていませんので、異論、対論など大いに望むところ!です(笑)
どうぞまたお訪ね&コメントくださいますようお願いいたします。
願ってやまないことは・・・ (デブと某医)
2014-04-11 21:19:13
えりこちゃんさま

> 小保方さんの件、何だかなぁ┐('~`;)┌

はい。とっても、深~く、なんだかなぁって・・・。

> 数年前に話題になったサラリーマン川柳を思い出しました
> 『よくやった 事情が変わった なぜやった』

この川柳、存じませんでしたが・・・巧い!実に巧い! 
宮仕えの身にある者には、幾度となく噛んだホゾ!でありましょう。
↑Anneさんのコメントにもありますように、
誰しもが幾度となく「理不尽と思いつつ謝罪」したことでありましょう。

> お偉方は一体どこを向いて何を守ろうとしておられるんでしょ。
> 結局自らのお粗末な態勢を晒してしまっていると思うんですけどね(* ̄∇ ̄)ノ

お偉方はお偉方でまた苦く切ない身でもありますぞ、えりこ令夫人さま・・・
でも、肝腎要のところは、お偉方も小保方さんたち若い方々も
「同じ科学者であり同じ研究者仲間である」という一点だと思います。

> 早く研究を続けて真相を明らかにしてほしいです。

私は、真相は明快だと思います。
問題は、真相の位置付け、評価のあり方かと・・・。

そしてSTAP現象がいずれ誰かの手によって証明されることを願っています。
何よりもその分野の研究が速やかに進み医療に生かされることを願ってやみません。
Unknown (しま)
2014-04-12 09:43:05
こんにちは。
はじめまして。
コメントありがとうございました^^

小保方さんのこと
ワタシも論文うんぬんよりも
理研の態度が腹立たしいです。
どんなことがあってもかばってあげなくちゃ。
大人なんだからこれからの人を守ってあげなくちゃー!
って。

しましまシマちゃんですね( ´艸`)
我が家で以前一緒に暮らしていた「とら」によく似ています。
Unknown (デブと某医)
2014-04-12 15:42:47
しまさん

しまさん!って言うのも妙にくすぐったい感じ…
「シマ」と、それだけ!でしたのに丁寧に訪ね返して下さりありがとうございます。

> 小保方さんのこと 論文うんぬんよりも 理研の態度が腹立たしいです。
> どんなことがあってもかばってあげなくちゃ。

師弟制度というものは既に過去の遺物ではありますけど、
それなに一本スジの通った倫理観、使命感、矜持というものがありました。
権威、尊大さ・・・外側だけが遺った観のある組織上層のようです。

> しましまシマちゃんですね( ´艸`)
> 我が家で以前一緒に暮らしていた「とら」によく似ています。

そのとらさんの血が流れ流れてわが家のシマに受け継がれているのでしょうか・・・。
理研のお偉方ほどではありませんが、シマの偉そうなクチぶりはどうか大目に・・・

またお訪ねください。
ますますのご活躍、ご健筆をお祈りします。

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