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デ某の「ひょっこりポンポン山」

腎がんのメモリー、海外旅行記、吾輩も猫である、人生の棚卸しなど。

変わり果てた光景と変わらぬ光景

2018-09-24 21:00:23 | 人生の棚卸し
 枯葉散る夕暮れは来る日の寒さを物語り・・・にはまだ早いのですが、にわかに秋めき夕暮れが早くなると心さみしくなります。朝からピーカン!のお天気、季節が移ろうとするとなぜか心騒ぐように行きたくなるところ・・・久しぶりに和知(京都府)に出かけました。

 家を出て7~8km、大阪と京都を分ける北摂連山のあたりは道に沿って杉林がつづきます。ア~ッ!と妻が叫びを小さくのみこみました。先日の台風21号でこのあたりの山林がなぎ倒されしばらく道路も遮断されたと聞いてはいましたが、これほどとは・・・

    

 三十数年この道を走っていて初めて見る光景です。いったいどれだけの杉がなぎ倒されたのでしょう。延々3~4kmにわたり文字通り殺伐!とした光景がつづきます。聞いてはいても間近に見るとまるでちがいます。災害というものの「距離感」を痛感しました。

 山を越え亀岡(京都府)に出ると、杉木立の山並みが戻りました。山越えで台風の勢いが少し削がれたのでしょうか。そう言えば私の住む高槻(大阪府)では瓦が飛ばされブルーシートが敷かれた家々が多いのに、亀岡側にはそうした光景はありませんでした。

 和知はいつもと変わらず穏やかでした。自然食レストラン「菓歩菓歩」も相変わらず?注文から料理が出るまで1時間以上・・・緩やかに時が流れています。長い待ち時間、由良川の畔を散策しました。方々に曼珠沙華の咲く光景・・・この季節の変わらぬ光景です。

    
              由良川・・・京都府北部をながれる一級河川(延長146km)

 川面に浮かぶ青いアーチは、和知第二大橋のシルエットです。この橋を北に走ると綾部市に、更に山越え!に日本海に抜けると京都府~福井県に関電「小浜」「大飯」原発、高速増殖原型炉「もんじゅ」の原発銀座。原発の万一!をこの山が分けるのでしょうか。

 「菓歩菓歩」の天然テラス?にバンダナキャップの青年が独り・・・読書でもしているようです。若いっていいなぁ! と思いながら眺めていました。と、立ち上がると読書ではなくスマホ、こちらを向くと・・・青年ではなく私よりず~っと!おじ~さんでありました。

    
          パラソルの向こうにミモザ・・・春には彩やかな黄!の光景に目をうばわれます。

 「菓歩菓歩」の隣は山野草苑。ここに来ると妻は花苗の仕入れ?に余念がありません。私は写真を撮ったり雲を眺めながら珈琲を飲んだり・・・。広い山野草苑の敷地をJR山陰線が走るのどかな光景・・・あまりにものどかで、なんだか胸がいっぱいになりました。

    

 山野草苑の前庭に群れ咲く「百日紅」「さるのこしかけ」と言ったら 妻に「さるすべりですよ」と笑われました。「笑わしたかっただけ!」と返しましたが、「ふっ・・・」。雨の後でもないのにしっとり濡れたように彩やかなピンク・・・美しい!と思いました。

 「フォックスフェイス」と言えば、もう説明する必要はなさそうです。その色彩から「カナリア茄子」とも呼ばれる由。自然の(神様!の?)造形の妙には驚きます。造形の最高傑作は何と言っても人間でしょうね。とは言うもののピンキリではありますが・・・

            
    
         フォックスフェイス・・・人間と異なりどれがピン!ともキリ!とも言いがたき哉。

 ドライブしながら聴いたバーバー「弦楽のためのアダージョ」。映画音楽を聴くように劇的な情景が浮かび、或ることを想い心が震えました。はサイモン・ラトル指揮のベルリン・フィル。同フィル音楽監督を離任したばかりのラトルが今、来日公演中です。





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21 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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こんばんは^^ (SORA)
2018-09-24 22:56:53
杉林が・・・・
写真を見て思わず息を吞み込みました。
台風21号は、本当に恐ろしい程の風でしたね。
我が家の裏に(我が家のものではありませんが)大きな栗の木が何本もあるのですが、見事に枝がボキボキッと折れまくり悲惨な姿になっています。今年の収穫どころか、もう木自体がダメになってしまったのでは?
私も身近で自然の猛威の恐ろしさを実感しました。

デ某さんのブログでお馴染みの「果歩果歩」毎回、自然豊かな場所で癒されます。「百日紅」の鮮やかなピンクに「フォックスフェイス」の黄色、自然界の織り成す色に心安らぎます。

「弦楽のためのアダージョ」
しんみり聞かせていただきました。
私も或ることを思い聞き、柄にもなく胸がしめつけられました。
窓の外から聞える虫の演奏もちょっぴり切なく感じる今日この頃です。
あ、いかん!秋は感傷的ではなく食欲の秋でなくてはね(笑
返信する
Re : SORAさん (デ某)
2018-09-25 09:42:00

SORAさん
お早うございます
今朝の関西は冷たい雨が降っています

> 写真を見て思わず息を吞み込みました。
> 台風21号は、本当に恐ろしい程の風でしたね。
車を走らせていると、あるところから突然!この光景が現れ延々と...
僅か30~40分でこれだけの仕業...自然のはかりしれない威力を思い知りました。

> 我が家の裏...大きな栗の木が何本も...枝がボキボキッと折れまくり悲惨な姿になっています
> 収穫どころか...木自体がダメになってしまった
> 身近で自然の猛威の恐ろしさを実感しました
ボキボキッ....視る世界とともにリアルの音はまた一層!ですね
SORAさん、さぞ怖かったことと思います。
報道される光景と身近に見る光景...あまりにも大きな乖離がありますね。

> デ某さんのブログでお馴染みの「果歩果歩」 毎回、自然豊かな場所で癒されます。
ここでは ロケーションにも食事にも...そして 人にも! 自然を感じます

> 「百日紅」の鮮やかなピンクに「フォックスフェイス」の黄色、
> 自然界の織り成す色に心安らぎます。
ありがとうございます
天然... 否! いつも心のナチュラルなSORAさんにそう仰っていただき嬉しいです

> 「弦楽のためのアダージョ」 しんみり聞かせていただきました。
> 私も或ることを思い聞き、柄にもなく胸がしめつけられました。
心に深く寄り添う調べ....心をとらえ離しません
様々な「アダージョ」がありますが、総てが深く心にとどきます。

> 窓の外から聞える虫の演奏もちょっぴり切なく感じる今日この頃です。
> あ、いかん!秋は感傷的ではなく食欲の秋でなくてはね(笑

はい。蝉たちが啼かなくなったら鳥たちがきて虫たちがきて....秋が来ていました。
大いに感傷的になりながら大いにモリモリいただきましょう。
でもかつての東大総長さんの言葉『太った豚になるより痩せたソクラテスになれ』を思います(笑)
私は「少しだけダイエットしたおじ~さん」を心がけたいと存じます。

SORAさん。心深い秋にふさわしいコメント、ありがとうございました
返信する
お久しぶりです。 (ふじのりんご)
2018-09-25 14:41:30
デ某さん、いつも優しいコメント下さり有難うございます(^^)/
義弟が亡くなり、一か月が経とうしています
唯、静かに過ごしていました。

雨に壊れたベンチには愛をささやく歌もない・・
好きな曲に誘われて
そろそろお邪魔したくなり参上しました 笑

この間、大型台風21号の襲来、、怖い思いをしましたネ
至ることろで、瓦は飛び散り木が倒され 公園でも倒木は未だに片付けられない状態です
手が回らない程の大きな被害に、胸が締め付けられます。

デ某さんご夫妻の平穏で幸せな様 を拝見させて頂き、自分事のように嬉しく感じました。


『弦楽のためのアダージョ』深い音色に聴き入りました、有難うございました

返信する
rE : ふじのりんごさん (デ某)
2018-09-25 23:25:29

ふじのりんごさん
久しぶりのコメントありがとうございました

> 義弟が亡くなり、一か月が経とうしています
> 唯、静かに過ごしていました。

喪に服していらっしゃったのですね。
とても仲の良いご一家、ご一族・・・深いお悲しみのことと拝察いたします。
改めてご冥福をお祈りいしたます。

> 雨に壊れたベンチには愛をささやく歌もない・・好きな曲に誘われて・・・参上しました
五輪真弓さんも素敵ですけど、淡谷のり子さんの「恋人よ」は絶唱! 聴きほれました
残念ながらYou tube.も今はもうありません。

> この間、大型台風21号の襲来、、怖い思いをしましたネ
> 手が回らない程の大きな被害に、胸が締め付けられます。
関空(国策)の陰に様々な被害が隠れてしまっているのが口惜しいです

> デ某さんご夫妻の平穏で幸せな様 を拝見させて頂き、自分事のように嬉しく感じました。
ありがとうございます。変わりない!ことの有難味を思います

> 『弦楽のためのアダージョ』深い音色に聴き入りました
アルビノーニのアダージョも心にしみます
旅立たれた義弟さんにおくりたいと存じます。
https://www.youtube.com/watch?v=E4bbkOtoHh8
返信する
 (遠音)
2018-09-26 11:10:29
夫の生まれた鉱山も 杉の森になっていました。
植林の人に伺うと 杉は成長が早くて役に立つ。
しかし根がとても浅く 災害に弱いとうかがいました。
秋田も岩手も杉の森が多いですよ。
返信する
秋ですね~ (ムベ)
2018-09-26 11:13:48
以前、裏山の木がこのようになぎ倒されました。
幾度も家の屋根が持ち上げられるあの感覚は恐怖でした。

バンダナのおじ~さんとスマホ!今時ですね。花は変わりませんが・・。
とってもとても貴重なのどかさですね。
「弦楽のためのアダージョ」ゆったりと楽しませて頂きました。
いつもありがとうございます。

戸締まりに虫の音こぼれ進入す
返信する
Re : 遠音さん「杉」 (デ某)
2018-09-26 12:21:38

遠音さん
コメントいつもありがとうございます

> 夫の生まれた鉱山も 杉の森になっていました。

杉木立・・・如何にも日本らしい風景の一つですね。
拙ブログのタイトル「ひょっこりポンポン山」は
杉のなぎ倒された山とはやや方角が異なりますが、
杉木立の山道を一気に頂上まで登ります(頂上は 右肩上がりの 678.9m)

> 杉は成長が早くて役に立つ。しかし根がとても浅く災害に弱いとうかがいました。

うかがって成程!と思いました。
杉が薙ぎ倒された山の一部を所有する友人は
「台風だけでなく竜巻も起きたのかもしれない」と言っていました。
殺伐! 薙ぎ倒す! 根こそぎ! ・・・
実際に目にした光景には そうした言葉(表現)が霞むほどの凄み!を覚えました。

> 秋田も岩手も杉の森が多いですよ。

秋田も岩手も・・・函館に行く途中・・・通り過ぎたことは幾度もあります。
でも暮らしのにおいを嗅いだことはありません。
遠音さんの九州の旅のような「逗留」をいつか秋田、岩手でしたいなぁと思っています。
「いつか」ほどアテにならないことはありませんけどね(笑)
なお年に数回訪れる美山(京都府)も杉林が美しく、
そして京都はやはり「北山杉」が圧倒的景観です。
返信する
Re : ムベさん「秋ですねぇ~」 (デ某)
2018-09-26 12:45:11

ムベさん
コメントありがとうございました

> 以前、裏山の木がこのようになぎ倒されました。
> 幾度も家の屋根が持ち上げられるあの感覚は恐怖でした。

「屋根が持ち上げられる」との表現、
単なる形容ではなく ズバリ!の感覚でありましょう。
瓦がバラバラと落ち、大きなトタンが宙を舞う光景は、私、初体験でした。
背筋の凍る感覚、確かに忘れがたい恐怖です。

> バンダナのおじ~さんとスマホ!今時ですね。花は変わりませんが・・。
でも「おじ~さん」とわかった時はガクッ!ときました(笑)

> とってもとても貴重なのどかさですね。
はい。かけがえなく貴重に思われました
そして この のどかさがいつまでつづくのか・・・と思うと、少し切なくなりました

> 「弦楽のためのアダージョ」ゆったりと楽しませて頂きました。
どこかでなんどか聴いた調べですが、実は妻が持ちこんだCDに入っていました

> 『戸締まりに虫の音こぼれ進入す』
いまの季節の...素敵な句をありがとうございました
虫の音が「こぼれる」... なんとまあふさわしいことばでしょう

アルビノーニ「弦楽とオルガンのためのアダージョ」・・・荘厳な調べをお聴きください。
https://www.youtube.com/watch?v=lo-1eKcegBU
返信する
Unknown (Anne)
2018-09-26 15:23:03
杉林が!
凄い事になっていたんですね。
でも亀岡はそれ程ではないとは、よく災害現場で感じる紙一重な環境を思い起こします!
今週末はまた台風が来そうですね(´Д`)

ブログにもよく登場する菓歩菓歩!
待っている時間が優雅だわあ(*^▽^*)
真っ赤な彼岸花が似合う季節になったんだなあ( ´艸`)
返信する
Unknown (夢ちゃん)
2018-09-26 16:17:39
いつもお二人で、のんびりと充実した時間をお過ごしのようで羨ましく読ませていただきました。

なぎ倒された無残な木々には胸が痛みましたが・・・
また、今週末頃台風が直撃しそうで心配しています。
日本へこないで大陸の方へ直進したらいいのに・・と、勝手なことを願っているちょっといじわるな夢子です。(自分勝手?)

いつも素敵な曲をご紹介くださりありがとうございます。癒されています。
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