遊行七恵、道を尋ねて何かに出会う

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「ふつうの系譜」前期をふつうに楽しむ その2 それと府中市美コレクションやっぱりすごいぞ

2020-04-10 16:33:40 | 展覧会
前期の続き
岸派集合。
岸駒 巌上双鶴図  全体が薄き緑の中に、おとなしそうな鶴が二羽。実際には崖の上。

岸駒 白蓮翡翠図  リアル。濃いわ。長崎風。敗荷ぽい。


岸駒 富士山図  ごく上部のみ。
岸駒といえば虎なんだけど、出ないなと思ったら後期に登場。待ちましょう。

岸連山 竜虎図  薄墨でグレー。これもペンタブのグレーぽい。竜は昇り、虎は吠える。

岸竹堂 群鳥図  白い表皮の幹に細枝に鳥たちが集う。キツツキも働く。これは制作年代が書かれていないが、明治の制作かもしれない。たいへん近代日本画的な作品。

幸野楳嶺 舟鉾図  わいわいにぎやかな様子。お囃子の人々も可愛い。周りの群衆もよく描けている。傘さしてはる人も多い。
これはほんまにリアルな京都の人の描く絵ぇですな。

幸野楳嶺 雪中清水寺  これまたリアルな風景描写。リアルいうてもリアリズム絵画ということではなく、正しい描写というくらいの意味。先の祇園祭の舟鉾もせやし、これも「ああ、清水やなあ」というのがどこから見てもわかる。
白い中にどーんっと本堂があり、しかも無人。

塩川文麟 柳汀飛蛍図  薄暗い中、柳が静かぁに揺れて…蛍の淡い光がブゥンと浮かぶ。

谷口香嶠 賊兵襲多治見国長邸図  群像図。しかも慌ただしい中での様子。一人一人の表情も丁寧に描き分け。イゃー大変や、というのがよくわかる。
この群像図のリアルさ、いいなあ。

鈴木松年 朝陽蟻軍金銀搬入図  これは「ふつう」かどうか。要するにアリの群れが集まってうじゃうじゃ…こういうのを見ると冨樫義博「HUNTER×HUNTER」のキメラアントの最後らへん、「人間の底すら無い悪意(進化)を」のコマを思い出すよ…
あとはやっぱり小泉八雲「安芸之介の夢」かな。

土佐光起 花籠図  「秋」の植物が集まる。菊、ススキ、カエデ、そして朝顔。

田中訥言 嵐山図  相当なロング。それにしてもコロナのせいでマジでこの絵のように人がいないんよね。

張月樵 花鳥図  珍しくタンチョウヅルではなくマナヅルが描かれている。一羽が立ち尽くす。あれだわ、テオ・アンゲロプロス「コウノトリ、たちずさんで」ぽいな。

原在正 七草図  手前にタンポポ、流れを挟んだ対岸にナズナなど。七草というても他の草花も咲き、春らしい良さがある。

橋本長兵衛(初代) 仙人図*6幅のうち、前・後期3幅ずつ異なる図を展示  まずは琴高仙人、鉄拐、なぜか列子もいる。あれ、わたしが見間違いなのか。

曽我二直庵 岩上鷹・柳枝鷹図  岩の上から飛ぶぞーっなのと、柳に止まれるんかキミ、な鷹たち。腹の毛が見える構図も面白い。

岸恭 四季花卉図屛風  まるで花同士が左右に分かれての花軍(はないくさ)のよう。
緑青、白緑といった色も含まれつつ、フクジュソウにタンポポにツクシの春の野草も咲き乱れ、他方水連も見受けられるという。
取り合わせ・配置・色彩がとても興味深い。

狩野探信 紅葉賀図  あら珍しや、源氏絵。カラフルでよろしい。

原在中 関羽図  長床に座る。漢詩の書かれた背景を少し拾う。「春王三月」から始まっていた。

岸竹堂 華厳滝図  墨絵。どーーーーーーっ…どーーーーーっ…
そういえば藤村操どぼん事件は竹堂の死後六年後の明治36年か。この年にその影響受けた鏡花「風流線」が始まってだね…やめろ。

浮田一蕙 十界曼荼羅図  青大黒もいる。ずらりと神仏並ぶ。日蓮もいてはる。

最後の最後に濃いのを出してきたね。
中島来章 三国志武将図屛風  暑苦しい、と感じたなあ。シーンは「馬跳檀溪」。詳しくはこちら 孔明に会いに行く前。演義「先主跳澶渓」の回だな、たぶん。人形劇でもいいシーンでした。

狩野永岳 山水図屛風  そしてこの白い絵がその隣にあることで、清涼感を演出。白い光が差し込んできたかのよう。

後期も楽しみなのだが、さてどうなることやら…

ところで今回のおまけのワークショップは水墨画入門虎の巻 虎の巻といえばふつうはあれだけど、今回は虎の絵だったという、ね。
わたし色塗りしました。こやつです。目の色を手本と逆にしたら長崎風になったかな?


続いてコレクション展をみる。
動物絵の可愛いのを集めた―コーナーから。

一宮長常 紅蔦手長猿図  びっくりした。蔦だけは紅色であとはほぼ薄墨、そして群がる群がる丸顔の手長猿たち。猿まみれ。あの蔦よくちぎれないね。波の上の木。よく水に落ちないものだ。
ちょっと違うけど、猿の群生するのって「アギーレ 神の怒り」ラストの筏を思い出すんだよなあ。

立原杏所 蚕豆雛鳥図  二羽がちょこちょこひょこひょこ…

狩野探信 遊狗図  白蒲公英、黄色蒲公英、菫。シジミチョウが飛ぶ。そこにハチワレのわんこ、カツギ柄かな、可愛いのが三匹ころころ。
鍛冶橋の七代目の方。二代目やない方。天明から天保の人。やまと絵も学んだそう。
つまりこのわんこは応挙のわんこを見たあとの目で描いてる可能性もあるわけやな。

応挙 時雨狗子図 1767  どう見ても笑ってる二匹のわんこ。可愛い喃。

松村景文 猫図  枝垂桜の下の親子猫。黒のハチワレ母猫と茶系のハチワレの子猫。
蝶々もいる。吉祥図としての面もあるわけだ。猫と蝶とで。
この母猫の目がとても妖しい。景文の絵でこんなにも妖艶なのを見たのは初めて。

岸岱・景文 日に兎図  コラボ。岱の満月の下、耳の長いウサギがびょーんっと跳ねる。景文のウサギ、威勢がいいな。

森一鳳 豆兎図  豆花らしきものが生える中、丸々と肥えたウサギが見上げる図。

明治の油彩画をみる。
松本民治 東都今戸橋乃夜景  月下の両岸。家々の灯りは暗い。明治なので行灯からランプに変わったかもしれないが、まだまだ暗い。

安藤仲太郎 芍薬  絵より先に額縁が気になった。木彫でチョコクッキーの貼りついたような大きい額縁だった。
芍薬はピンクのが一輪。

この二人は知らないが、他に川村清雄、五姓田義松、久米桂一郎、黒田清輝、中澤弘光らの風景画が並ぶ。

石川寅治 老武者 1895  もう髷も結えない。平安末期くらいの人か。
鹿子木孟郎 ショールをまとう女 日露戦の後くらいの。この時代確かにこのスタイルは流行っていたようだ。

青木繁 少女群舞  よくよくみればこれはリボンに袴の女学生スタイル。「運命」とはまた違うのだよ…
明治の「浪漫」を感じるのはやっぱり青木繁。かれは大正、昭和の人ではない…

児島虎次郎、正宗得三郎のパリの風景画もある。ルクサンブール公園にノートルダム。
パリ、魅力的な時代の。

この後から洋画ではあるが、本当の意味での日本人の描く油彩作品が登場する。

三岸好太郎 六甲風景 1934  めちゃくちゃリアル。青い山と雲と。あー、もうほんまに六甲。

小絲源太郎 杏の丘  いかにも小絲の木花。赤が濃い。

石井柏亭 牡丹 1927  手前に絢爛な牡丹を配置し、奥に公園らしき風景を。浮世絵風な構図。

梅原龍三郎 台湾風景 1933  赤い柱がとても明るい。梅原の台湾は明るくて暑そうでいい。不快ではない暑さがいい。

鈴木保徳 公園建設(新京) 1936  満州。都市建築の真っただ中。ベンチに座りながらその様子を眺める人。
この絵と同じ構図の写真を先年JCII フォトサロンで見た。
偽物の国家のための建築。

・こどものすがた
子供を描いた絵が並ぶ。
古いところでは印藤真楯の男児と女児の遊ぶ様子のものもあり、有島生馬のモダンな三人姉妹が別荘の庭で遊ぶ様子もある。
新しいのは山本麻友香のペンギンの服を着た子らの様子が可愛い。
この人は以前から好きで、湖に坊やとシカがいる絵などが大好き。今回も出ていた。久しぶり。
嬉しいわ。

牛島憲之の風景画もふわふわ。その浮遊感がとても好き。戦時中から晩年まで一貫して変わらない。
春昼  とても気持ちよさそう。
貝焼場(午後)  カラフルで可愛いのよな。
五月 1938年ということを考えると、この登り窯は江戸時代からのかなと思ったり。可愛い。

戦後になっても可愛い。
麦秋の道  全体が植物のカラーのようにも見える。わたしはカラー好きだな。

もう本当にふわふわふんわり。心地いい。

後期が開催されるかどうかたいへんビミョーな状況なのだが、前期だけでもこうして楽しませてもらえてよかった。
 

「ふつうの系譜」展前期をふつうに楽しんできたぞ

2020-04-03 17:08:17 | 展覧会
府中市美術館、恒例の「春の江戸絵画祭り」今年も開幕しましたね。
マジな話、出歩くなと言われて鬱屈しながら暮らしてるわけだが、やはり展覧会は開いてるのがあれば見たいと思い、まだこの「外出自粛」を言われる前に都内に出たわけです。
歩く道々に早すぎる桜の満開があり、自然は人が離れれば離れるほど美しくなるものだと改めて実感する。
尤もソメイヨシノじたいが人工のものだから自然とは実はいいがたいのだが。

今年は「ふつうの系譜」という逆え゛え゛え゛っな企画。
何かというと、江戸絵画の優品を多く所蔵する敦賀市立博物館のコレクションを持ってきはったわけですね。
敦賀市立博物館は旧大和田銀行本店。あの大和田伸也、大和田獏兄弟のおじい様がこしらえたのだったかな。
以前建物見学に行ったので、その時の様子はこちら。
敦賀市立博物館・旧大和田銀行本店 その1


府中市美術館と板橋区立美術館といえばまあ言うたら「普通でない江戸絵画」を集めるプロフェッショナルなところで、大概びっくりさせてもらえるわけなので、ここでこういう作品群を見ること自体がびっくりなのだよな。
ただ、場所柄ということを措けば至極真っ当な内容の企画展で、それは敦賀コレクションの優品を更に府中市美術館で厳選して構成された展覧会なのでした。
関西人のわたしには言うたらなじみのある内容なのだが、さてこれが関東の人にはどう見えるか。
その辺りが逆に興味深くもある。

以前敦賀コレクションを見た感想。はこちら
実力の見えるコレクション展 その2 敦賀市博物館と滋賀県立近代美術館

桜満開の花道を通り、「ふつうの系譜」を楽しむ。
前期、その個人的な感想です。


「ふつう」を際立たせる為にいきなり「ふつうではない」のが出てきた。
伝岩佐又兵衛 妖怪退治図屛風 個人蔵  まあ「ふつう」ではないというのが何かというとこの場合は「奇想」なのだよね。 近年というか20世紀末からこっち「奇想」が幅を利かせてきたから、これを見ても「とんでもねえ」とも思わないわけだよ。
何を描いているかというと、坂上田村麻呂が妖怪退治に来たという設定で、田村麻呂(麿の表記)の軍勢vs妖怪軍。そして田村麻呂には千手観音の保護があるので、姿の見えないところからの手助けがある。妖怪軍はその矢に負ける。なんしか一気に千本の矢ですからなあ。
カラフルででかい顔の連中。

曽我蕭白 山水図 個人蔵  これがまた不穏。普通の山水画の中にいきなり洋野菜のピーマンが参加したような違和感がある。それで実際にその元はどれかというと、やっぱりピーマン型の山なのだった。調和をあえて崩すテクニック。目立たなさそうですごく目立つわけですね。

曽我蕭白 騎驢人物図 個人蔵   こっちは人物画。これがまた例によって変。ロバに乗って寝てもてるおじさん。乗せるロバの迷惑そうな眼付。そして荷持ちがいかにも蕭白らしいけったいなキャラ。

曽我蕭白 鍾馗図 個人蔵  薄い墨絵。赤ではないのです。それで風の中に立ちつくす。なかなかかっこいい。思えばこれが赤なら厄除けになるのですよなあ。

いよいよふつうの系譜。
敦賀市立博物館コレクションの名品の登場。
土佐光孚 仙洞御所修学寺御幸図  「仙洞御所」とは17世紀初めに上皇となられた後水尾天皇をさす。この帝の生涯は非常に激しい憤りと忍の一字とで彩られていて、たいへん。
左上に寺の門や山が見える。そこへ向かう橋を渡る。御幸図。
そういえば谷口ジローがこの帝を主要人物にした面白い作品を描いてたな。

土佐光貞 井出玉川図  馬上から見返ると花。馬も前方にある花を見ている。 人も馬も桜を楽しむ。
「駒が勇めば花が散る」という言葉が思い浮かぶ。都都逸か。

土佐光起 菊鶉図  白菊の下に身をひそめる鶉のカップル。

板谷広長 業平東下図  左幅で業平が見上げると、右幅では馬やお付きのものが富士山を見る。同時なのか時間差があるのかはわからないが、一枚でなく双福にするところがまたいいような。

土佐光孚 花丸文様屛風  歌舞伎の金襖によく見かけるあれだ。花を丸文で描く。全部で18個。
ちょっと見ただけだが白梅、松、芭蕉、竹、赤い撫子、白萩、水仙、杜若、桔梗、カエデ、トロロアオイ、ユリ、細茎の蘭、白藤、桜…くらい。

冷泉為恭 忠孝図  左幅 桜井の楠公父子の別れ、右幅 重盛諫言  どちらも戦前の日本人の好んだ画題。「青葉繁れる桜井の」で、「七生奉国」だったかな。それと親父の清盛を諫めに行くと、清盛は「いや、何もしてないよ」と鎧の上に着物を着て何もしてないアピールをする。
どちらもロングで表現。


冷泉為恭 五位鷺図  水から上がったばかりの鷺と対話する蔵人。松の木の下、なんだかほのぼの。
鷺とは話をしたことがないが、カラスは賢いので、たまに意思の疎通がある。
この鷺もきっと賢かったので、それで話を聞いて参上したわけで、そこで五位をもらったわけだね。
この絵は先の中構図と表具がとても似ている。

冷泉為恭 童子読書図  薄墨で描かれた麿眉の可愛い少年が机に向かう。読むのは四書五経か。

狩野探幽 観音・鯉図  中の観音は静か。左右の鯉は跳ねる跳ねる。左はビョンッと跳ね、右は滝登り。あのヒレの強さ見てるとそのまま竜の爪になりそうやわ。
色はみんなグレー統一で、ペンタブで作画したときのグレー、あんな感じ。
デジタル観音・鯉図。←違う。

狩野栄信 菊慈童・菊図  左右の菊がそれぞれ菊の束になっているがどちらも頂点は白菊、そしてそれぞれ青み赤みかかったもの。
これは後に出てくる狩野雅信 菊花図も同様。そうしたところが狩野派メソッドというかシステム。粉本主義なのだろうなあ。ちなみに雅信は幕末から明治の絵師。狩野栄信はその前時代の絵師で不昧公の恩顧も受けていた。

いよいよ応挙先生登場。
今ではスタンダードなわけだが、出始めは鮮烈斬新だったのだよなあ。
プレスリーやビートルズもそうだけど、わたしなどは「最初からある音楽」だったから、その尖鋭性というものが一切わからないのですよ。
だから応挙先生とその一門の新しさも実はわかっていない。
常にあるから。関西の古い家の子の発言かもしれないが。

円山応挙 紅葉白鹿図  白鹿がずいっと出てくる。いたのではなく、「来た」という感じがある。

応挙といえばわんこと虎と幽霊。←言い切るな。
そのわんこ図が二枚も並ぶ。しかも個人蔵のは敦賀の一か月前の作画。わんこのモデルは同じ。まあ元々隣家のわんこをモデルに描いていたそうですが。
応挙自身は猫を飼うてたそう。わがとこの猫を描けという向きもあろうが、猫飼いだからこそ描く人とだからこそ描かない人というのはきっぱり分かれると思う。実感として。

円山応挙 狗子図 敦賀市立博物館  こちらのは以前から絵葉書持っててテーブルに差し込んでるので毎日見てる。可愛いてならんわ。
二手に分かれた間の地の模様は雪に残る犬の手形足形。愛い喃。


安永戊戌の制作。戊戌っていうのを狙っての作画かもしれないな。

つづいてこちらの狗子図 個人蔵  これまた可愛い喃。いたずらっ子わんこ。愛でるわ。

菱田春草の黒猫も木にいる奴と木から降りてきた奴とがいるが、どちらも可愛いてならん。
こういう時間差というか動画にしたい猫やわんこて探すと多いだろうね。

源琦 伊勢大輔図 個人蔵  すっとした立ち姿。中国美人画の名手。これは平安美人だが、素敵だ。

源琦 藍采和図  こちらは仙人で、アンバランスな風采だが、妙に可愛い。アタマの頂点のお団子いいな。紐銭ずるずる。たれ目。爪長いのはよくない。


森狙仙 藤下遊猿図  二匹の猿がいる。下方にいるのは子ザル。これは花を食べようとしているのか。

長沢蘆雪 雪中鴛鴦図  うまいな。全体は非常に抑えたトーンで統一し、ただ椿だけは赤い。朱の美。

松村景文 月・山桜小禽・山茶花鴛鴦図  やはり景文はいい。和む。和室に飾るには景文の絵がベター。中に月、右に山桜と小鳥。左にピンクの山茶花が雪を持つ。

松村景文 合歓花小禽図  合歓の木は葉っぱが可愛いし、花はふわふわ。この淡さがいい。
一羽の小鳥は飛び、二羽はとどまる。

原在中 二見浦富士図  朝日ビー―――――ム!!それが夫婦岩直撃。この二つの岩に並んでちんまい岩もあるのだね。
これを見ると乱歩「孤島の鬼」の暗号を思い出すぞ。
「神と仏が合うたなら辰巳の鬼を打ち破り弥陀の利益を」ってやつよ。

原在中 養老滝真景図  リアルを目指す。ザーーーっ 見たことないから知らんねんけどね。

原在中 嵐山図  ああ、松が多いな。筏師がゆく。左端には寺も描かれている。橋のところ。ロングで捉えている。山の上からの眺め。

原在中 柳樹駿馬図  わりと中国風な三頭の馬がつながれている。茶毛、葦毛、黒馬。
柳に馬というとやはり唐詩風なイメージがある。

原在明 氷室山水図  暑い夏の日に氷室で寝かせた氷を勅使ともども…その荷運びの様子を描く。表情はわからないが、解説があおるあおる。

一旦ここまで。続く。