おとらのブログ

観たもの、見たもの、読んだもの、食べたものについて、ウダウダ、ツラツラ、ヘラヘラ書き綴っています。

阿古屋塚

2011-01-04 09:32:55 | その他いろいろ
 いきなりの玉ちゃんのル・テアトル銀座の「坂東玉三郎特別公演」のポスターではございますが、別に、この公演に行ってきたのではありません。残念ですが・・・。チケットは発売30分で完売の超プラチナチケットで、ヤフオクか何かで、かなりの出費を覚悟で落札しないと手に入らないと思います

 一昨日、初詣の記事をupしておりますが、そのついでといってはナンでございますが、六波羅蜜寺にもまいりました。ここには、この特別公演の演目のひとつ「壇浦兜軍記阿古屋」の「阿古屋」さんのお墓があると、桔梗さんから教えていただきましたので、せっかく近くに住んでいるのだしと思い、ちょっと寄ってきました。

 四条からだと大和大路を南へてくてく15分から20分くらい歩いたところにあります。私はひたすら「阿古屋さん」だけを思ってまいりましたが、かなり由緒のあるお寺さんでした。天歴5(951)年、空也上人により開創された西国三十三ヵ所巡り第17番の札所です。鎌倉時代には寺域も広く、平氏の邸館や鎌倉幕府の探題も置かれていました。本堂は鎌倉様式を今に伝える遺構となっており、国宝の十一面観音立像をはじめ、重文の弘法大師坐像や空海上人立像など文化財も多数お持ちのお寺です。

 寒い中、必死で歩いて行くと、お寺の前は結構な人だかりで、「あー、やっぱり、話題の『阿古屋』やから、みんな見に来たはるん?」とまったくもって不埒なことを思ってしまったワタクシ・・・。決してそんなことはなく、皆さん、初詣にお越しでした。列があったので、私も同じように並んでいたら、「弁財天吉祥初稲穂」の授与があり、私も頂戴してきました。 本当は、ここへ俵とか小判とかの飾りをつけてもらうみたいなんですが(えべっさんの笹みたい?)、それなりの金額がしていたので、私はご遠慮申し上げました。

 
 お目当ての阿古屋さんの塚です。この塚はかつて五条坂に住んでいた遊女「阿古屋」の菩提を弔うために鎌倉時代に建てられたもので、下の台は石棺の石蓋といわれています。阿古屋については浄瑠璃『阿古屋の琴責め』で次のようにかたられているそうです。
 
平家の残党である景清の行方を探すため、代官畠山重忠は景清の恋人である遊女阿古屋を捕らえる。阿古屋は景清の所在を知っていたが、阿古屋が弾かせられた三味線や琴の調べに一点の乱れもなかったことに畠山重忠は感動し、彼女は釈放される。

 この阿古屋を玉ちゃんが演じていらっしゃいます。舞台の上では、実際に、琴・三味線・胡弓を演奏します。プロ級の演奏の腕前を求められる上に、演技もしないといけないという女形では最高に難しいお役と言われており、以前は六世歌右衛門丈、現在は玉ちゃんしか出来ません。私も一度だけ見たことがありますが、10年以上前のことなので、ぜひまた南座あたりで演っていただきたい、と熱望しています(やっぱり、お江戸は遠いですもの・・・)。

 海老サマ休演を受けての公演で、最高の演目を出してきた玉ちゃん。松竹の社長に「玉三郎さんにこう言うのもなんですが、『男気』を感じた」と言わしめたのもさもありなんです。塚の下に眠る阿古屋さんも玉ちゃんに演じてもらえたら本望でしょう。

 《オマケ》
 
 あまりに寒かったので、途中のカフェで休憩しました。特にお正月料金でもなく、店員さんも感じ良かったです。南座へ行って、お茶するところに困ったら、ちょっと歩くけど、候補に入れておこうと思いました。
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