おとらのブログ

観たもの、見たもの、読んだもの、食べたものについて、ウダウダ、ツラツラ、ヘラヘラ書き綴っています。

特別展「天目ー中国黒釉の美」

2020-06-14 17:05:30 | 見たもの
 東洋陶磁美術館で開催されている特別展「天目ー中国黒釉の美」に行ってきました。東洋陶磁美術館って近いし、結構面白い展覧会をやってるんですが、近いのでかえって後回しにしてしまい、結局行けなかったっていうのが多々あります。ワタシの記憶が正しければ、2007年の開館25周年記念展以来です。

 今回は国宝の「油滴天目」が見られるっていうのもありますが、新型コロナウイルス感染拡大予防のためまだ府県をまたいでの移動は自粛中で京都に行けないからっていうのもありました。平常時なら、京阪電車の沿線の美術館・博物館のチラシが駅に置いてあって、それを見てから行くのですが、移動自粛中ということで、駅にはそういう類のチラシは一切置いていません。チケットを買ってから、そういえば今日って何を見るんやろか?とちょっとおバカなことを思いました。そのチケットを買うまで、入り口で手指の消毒と連絡先の記入、検温がありました。こちらの美術館、ガラガラなのでこんなことやってても行列にもなりませんが、他のところだとこれでまた行列になりそうですね。

 概要です。↓ワタシはこういうのを見に行ったんですね。ようやく納得しました。
 
日本には数多くの中国製の天目(茶碗)が伝世しています。なかでも近年国内外で話題となっている曜変天目と油滴天目は中国宋時代に建窯でつくられた黒釉茶碗の最高峰で、当館には日本伝世の油滴天目で唯一国宝に指定されている作品が所蔵されています。
 本展では、中国陶磁の歴史において、重要な系譜の一つである天目をはじめとする黒釉陶磁にスポットをあて、当館所蔵品に個人所蔵の作品を加えた唐時代から宋・金時代の作品計24点により、中国黒釉の世界とその美に迫ります。
 なお、同時開催の特集展「現代の天目―伝統と創造」では、近現代の作家による天目作品を通して、伝統と創造による天目の多彩な表現をご紹介します。

 超久しぶりに行きましたが、館内全て撮影OKになってましたので、写真を載せておきます。展示内容は無視、テキトーな並びになっています。

 
 国宝の「油滴天目」です。下に鏡があって、その下の台はゆっくり回っていました。さらに展示の前に踏み台が設置されていて、一段高い目線で見ることができました。上にも書いたように、土曜日とは言えガラガラ、見たいだけ見ることができました。張り切って単眼鏡も持って行ったのですが、東洋陶磁の展示ってとても近いんです。前面のガラスもいいガラスなのか、反射とか映り込みとか全くなく、まるで肉眼で見てるように見ることができます。ガラスぎりぎりまで顔を近づけることができて、単眼鏡で見る必要もないんですよね。一応、せっかく持って行ったので見ましたが、慣れてないのでピント合わせに手間取り、何もなしで見た方が早いという結論に達し、早々にしまい込みました。「油滴」、綺麗でした。自然光に近い高度な照明のおかげで、変にてかったり反射したりせず、綺麗な色を楽しむことができました。

 
 これも国宝の「飛青磁 花生」です。

 
 重要文化財の「青磁 鳳凰耳花生」です。すごく透明感のある青磁でした。

 
 重要文化財の「瑠璃地白花牡丹文 盤」です。瑠璃色が爽やかです。

 
 同時開催の「現代の天目」の写真です。これは河井寛次郎さんの「碗 窯變」です。

 
 こちらは清水卯一さんの「蓬莱耀茶碗」です。

 
 これは常設展?のほうです。「色絵 組紐文 皿」です。鍋島だそうです。鮮やかな赤と青に惹かれました。

 
 「鉄砂 虎鹿文 壺」です。「虎」と聞くと放っておけなくて…。ついでに、チケットホルダーがあったので、それも買ってしまいました。

 
 「白磁 壺」です。つるんとしたすごくきれいな白磁なんですが、これって、一回粉々に砕けたそうで、それを東洋陶磁美術館で修復されたそうです。全然そんな風には見えません。「ほーっ」と声を上げてしまいました。

 
 展示途中の休憩スペースのようなところです。

 
 本当に見やすくて良い美術館です。1980年に大阪市が住友グループから安宅コレクションの寄贈を受けて、それから大阪市が専門美術館を建設することを決め、1982年に開館しました。大阪市が元気だった頃だからできたんでしょうけど、ちゃんとこういうものを理解できる方も多くいらっしゃったんでしょう。よくぞ散逸させずに持ってくださったと思います。今の大阪府や大阪市でなくて本当に良かったです。

 
 京阪電車中之島線のなにわ橋駅のすぐ目の前でした。

 
 お向かいは中之島公会堂です。なかなか雰囲気のあるステキなところです。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする