『そぞろ歩き韓国』から『四季折々』に 

東京近郊を散歩した折々の写真とたまに俳句。

翻訳(韓国語→日本語)不便なコンビニ(クレーマーの中のクレーマー)2-8

2024-03-06 19:35:32 | 映画

韓国語学習のための翻訳で営利目的はありません。

著者:キム・ホヨン

(8)

 「こんにちは。ALWAYSコンビニのレジスター学習、2回目の時間です。」

 スマートホンでレジスターのモニターを写し、シヒョンはインターネット・ショッピングモールで購入した26,500ウォンのマイクに向かって落ち着いて話した。

 「先週はレジスターの構造と基礎的な使用法を覚えました。今日は複合決済と返品、交通カードの充電、ALWAYSポイント充電など2段階の内容に対して学んでみましょう。ではまず、複合決済、さあ、お客様が選んだ製品を持ってレジへ来ます。ところで、現金とカードで分けて決済したいと言ったら、慌てずにこのように進めれば大丈夫です。」

 彼女はスマートホンであらかじめレジスターの横に置いたチョコレートを写して撮影を続けた。

 「まず製品のバーコードを写して価格を確認します。3,200ウォンです。しかし、お客様が現金で3,000ウォン出して200ウォンはカードで決済すると言います。お客様が小銭を作りたくなくて、しばしばこのように要求する場合があるのです。ではレジスターの画面の受け取った金額に200ウォンを入れます。これがカード決済金額ですよ。その次にクレジットカードを入れた後に決済を押してください。押すと200ウォンがクレジットカードで決済されます。今余った3,000ウォンの金額が残るでしょう。3,000ウォンは現金で受け取って決済を押せば、完了するはずです。本当に簡単でしょう?」

 スマートホンの撮影を止めてしばらく息を整えたシヒョンは内容を見直した。自分の手とレジスター、商品だけが登場する画面に彼女の低い声がきちんきちんと複合決済を説明していた。初めてドッコさんを教える時のように、ゆっくり小さいことまで教えてあげるのが、機械音痴に負担を与えないようだった。彼女も機械音痴でアルバイトの初めにはレジスター扱いが苦手だったのが事実だ。今レジスターを扱うのは 朝飯前でその教え方を写すことも廃棄弁当をどかすほど難しくなかった。

 シヒョンは声の調子を整えてからもう一度撮影を始めた。

 「次は返品について教えましょう。返品は領収証業務を一旦クリックすればいいです・・・。」

 思ったより反響があった。勿論ユーチューブではたくさんのコンビニのレジスターの使用法の映像が上がってきていた。かわいい顔とレジスターを代わる代わる映してレジスターの使用法を教えるのか、美貌を自慢するのか曖昧なものから、絢爛たる映像と字幕と音楽でまるで芸能番組のように編集した作品もあった。それに比べるとシヒョンの映像はミニマリズムと言っても良いほど、単純で地味だが、かえってそれが使用法を実用的に覚えたい人にとって受け入れられたようだ。何よりもシヒョンはコンビニの初心者のアルバイトの質問にいちいち答えを書き入れた。

 人々はシヒョンのレジスター学習映像がゆっくりして良いと言う。使用法をゆっくり押さえるのがまるで小学生に教えるようで簡単だと言う。彼女の低く落ち着いた声が説明を強いなくて安心感を与えて良いというコメントもある。そんな時はシヒョンは思わず一人で声をあげたりした。どんなに聞いても眠いだけの自分の声が人々に安心感を与えるとは不思議だった。


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