飲食居抜きソムリエ  山田 茂  飲食を辞める始めるときのブログ                 

飲食店を希望を持って始めたり順調に多店舗化したり、内装設備に費用がかなり掛かります。その投資を回収できます。

3.飲食店を辞める時 34

2017-11-27 11:12:23 | 飲食店を辞めるとき

    飲食店をやめるとき 得するには
      早めの相談が より効果的です
      

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   「そっくりスイーツ」  new
   超老舗の仰天技   連載 5

   グランプリ受賞する

   こうして生まれたのが、和菓子の
   お弁当シリーズ(春夏秋冬)だ。
   中でも「てまり寿司」(てまりず
   しの見た目をした京風わらび餅)
   は、「お土産グランプリ2016」
   のフード・ドリンク部門で174商
   品の中からグランプリを受賞して
   いる。このコンテストは、国内の
   みならず海外の人にも喜ばれるお
   土産であるかが審査基準となって
   いるが、日本食の定番として認知
   度の高いすしと、日本の伝統であ
   る和菓子を融合させた点が高く評
   価されたようだ。
   (次回に続く)

 

 

   「そっくりスイーツ」  
    超老舗の仰天技   連載 4

    外国人を意識した
   「意外な」新商品も

   そんな高田社長は「単にこの商
   品を見て大笑いした」ことを理
   由に、商品化にゴーサインを出
   した。根拠はそれだけだったと
   いう。売れるか売れないかは問
   題ではなく、お客さんが驚いて
   喜んでくれるだろう、という 1
   点が決め手となったようだ。こ
   うした中小企業ならではのトッ
   プダウンによるスピード感覚が
   さらに商品開発に拍車をかけた。
   シュークリームはヒットを収め
   、その後ミルフィーユやモンブ
   ランなどシリーズ化につながっ
   た。一方で、そっくりスイーツ
   は1000円前後の価格帯の商品
   が多く自家消費需要がメインだ
   ったため、贈答品としても使え
   る季節感のある商品の開発にも
   着手する。
   (次回に続く)

 

 

   「そっくりスイーツ」  
   超老舗の仰天技   連載  3

   会議の夜食のタコ焼きが

   そんな老舗ゆえ、そっくりスイー
   ツの開発当初は会社のイメージに
   合わないことを理由に反対する声
   も大きかった。シリーズ最初の商
   品となるシュークリームは 2003
   年 6月に発売。きっかけは商品企
   画会議中のひらめきだった。同社
   の創業祭がある6月に出す新作が
   決まらず、期限が目の前に迫る中
   、夜食に買ってきたたこ焼きを会
   議室で食べながら雑談をしている
   ときに、アイデアが浮かんだ。ひ
   らめきから製品化までは1週間程
   度。そこには、長年培ってきた職
   人の技がふんだんに盛り込まれた
   。しかし、程なくして開かれた店
   長会議では、半数が会社のイメー
   ジに合わないことを理由に反対し
   た。暗礁に乗り上げかけたそっく
   りスイーツだったが、現社長で 1
   6代目当主の高田信吾氏の意見は
   違った。高田社長は大学卒業後、
   アパレル関連の企業に就職してい
   たが、体調のすぐれない父を支え
   るため  20代後半で虎屋本舗に入
   社。 1994年、31歳のときに 16
   代当主に就任していた。
   (次回に続く)

 

 

   「そっくりスイーツ」  
   超老舗の仰天技   連載  2

        1620年創業の超老舗

   1 番人気のシュークリームは、表
   面にソースを模したチョコレート
   や花かつおに似せた削りチョコレ
   ートなどがトッピングされている
   。さらに中身はカスタードクリー
   ムにタコの食感を思わせるナタデ
   ココを入れるという徹底ぶりだ。
   その精巧な出来栄えから、マスコ
   ミに数多く取り上げられ、SNSと
   も好相性だった。いわゆる 「B級
   グルメ」として面白み先行の商品
   だが、意外なことに虎屋本舗は 1
   620年創業の超がつく老舗だ。福
   山藩主に御用菓子を献上していた
   など、その歴史は長い。丹波の黒
   豆、讃岐の和三盆などと並んで高
   級材料として知られる備後の白小
   豆を使った主力商品の「とんど饅
   頭」は地元では知らない人がいな
   いほどのロングセラー商品として
   、今でも手土産の定番である。
   (次回に続く)

 

 

    「そっくりスイーツ」  
   超老舗の仰天技  新連載  1

         旅行や出張の楽しみの 1つがお土
         産だ。日本各地の駅や売店でご当
         地の銘菓が激しい陣取り合戦を繰
         り広げている。そんな群雄割拠の
         土産市場で、ある商品がSNSなど
         で話題になっている。広島は福山
         の虎屋本舗が開発した 「元祖 本
         物そっくりスイーツ・シリーズ」
         だ。
         「どう見てもたこ焼き」
           のシュークリーム
         
同シリーズでは「たこ焼きにしか
          見えないシュークリーム」や「ざ
          るそばそっくりなモンブラン」「
          うな重そっくりなミルフィーユ」
          「もしかして麻婆豆腐」など、見
           た目と味にギャップのあるスイー
           ツを展開している。
               藤井俊 帝国データバンク
    (今回新連載です)

 

 

       飲食店を救う      new
    「外人接客末端」がスゴイ
           最終回   10

    問題解決に役立つ

   「外国の方の場合、1 人前の量が
   イメージできなくて、たとえば同
   じメニューばかり10個ぐらいオー
   ダーリストに入っているなど、注
   文が明らかにおかしいときもある
   んですね。また、サンチュにくる
   んで食べるという食べ方も、説明
   しないとわからない方もいらっし
   ゃいます」(亀渕氏)現在の平均
   客単価は 8000円。充実したタブ
   レットメニューによって、サイド
   メニューであるピザや一品料理に
   も目を向けてもらい、客単価を5
   00  円でもアップするのが目標だ
   そうだ。これまで導入したレスト
   ランのなかには、たとえば船やバ
   スの発着場が近くにあり、発着時
   間に合わせて一気に外国人が大量
   に店内に入って来る、という店も
   ある。そういった店では、外国語
   に対応できるスタッフや、そもそ
   も店舗の人員が限られていること
   も多い。そのため、ワビサビナビ
   が非常に役立っているという。さ
   まざまなインバウンド向けサービ
   スのなかでも、このワビサビナビ
     は日本の店舗の「課題解決」に的
   を絞っている点で、普及・定着し
   ていきやすいと言えるかもしれな
   い。
   (今回最終回有り難うございます)

      

 

      飲食店を救う      
    「外人接客末端」がスゴイ
           連載   

          店舗の「課題解決」
    に的を絞り対応

         もっとも、店で改めてメニューを
         じっくり読む必要がない、という
         理由もある。平城苑は「一頭買い
         」というコンセプトのはっきりし
         た店だからか、機会来店ではなく
         、目的来店の客が多い。これは外
         国人の客でも同じらしく、店につ
         いての情報はそれぞれ独自に調べ
         てくるわけだ。「それに、特に中
         国のお客様ですね。滞在時間がす
         ごく短いんです。日本人が2~2.
         5時間のところ、外国人は1時間
        です。客単価は同じですから、店
        にとってはありがたいお客様では
        あるのですが」(亀渕氏)また自
        動注文でなく、スタッフと客が直
        接やり取りして注文を受けつける
        点も「逆に助かっている」という
        。
        (次回最終回お楽しみに)

 

         飲食店を救う      
   「外人接客末端」がスゴイ
           連載   

   オーダーの選択には貢献

   平城苑の大きな特徴は黒毛和牛、
   国産牛を一頭買いし、熟成させて
   から提供するという、肉へのこだ
   わり。産地や肉質についてなどの
   詳しい説明をしたり、スタッフが
   その場で肉を焼いて提供すること
   もあるなど、焼き肉というジャン
   ルの中でも接客に重点が置かれて
   いる。しかしカタコトの英語だけ
   では、外国人に質の高い接客を行
   うことができないのが悩みだった
   。この点についても、ワビサビナ
   ビをもっと役立てたいところだと
   いう。「より詳しい情報提供や単
   価アップの面では、今のところあ
   まり効果は得られていないんです
   。というのも、メニューの決定に
   夢中になってしまい、背景の情報
   まで詳しく読んでくださらない方
   が多いためです。メニューの注文
   数も変わりがないですね。ただ、
   外国人のオーダーで取られる時間
   が短縮していることは間違いあり
   ません」(亀渕氏)
   (次回に続く)

 

 

     飲食店を救う      
   「外人接客末端」がスゴイ
           連載   7

     外国人のオーダーに時間が掛かる

   銀座店店長の亀渕秀昭氏は「外国
   人スタッフも配置していますが、
   やはりそれ以上に外国人のお客様
   が多く、オーダーに時間を取られ
   てスタッフが回らなくなってしま
   うことがあります」と、外国人客
   への対応について語る。ワビサビ
   ナビについては、本社の方針で9
   月から導入。まだ目に見える効果
   は出ていないが、翻訳の精度が高
   く、メニューをより正確に伝えら
   れそうなことや、単価アップも期
   待できるのでは、という印象を持
   っているそうだ。
   (次回に続く)

 

 

    飲食店を救う      
   「外人接客末端」がスゴイ
           連載   6
  

   動画が活躍

   「ユニークな利用例としては、う
   なぎのお店でひつまぶしの食べ方
   を動画で紹介しているところがあ
   りますね。また、外国人相手だと
   よくトラブルになるのがお通しで
   す。『なんで頼んでいないものに
   おカネを払わなければならないの
   か』と言われるわけですね。です
   ので、お通しについての説明を載
   せるところも多いです」  河村氏
   首都圏  29店舗をはじめ、関東を
   中心に展開する高級焼き肉  チェ
   ーンの  「平城苑」では  2017
   年より4 店舗でシステム導入を開
   始した。銀座店は日に来店客が6
   0~70人、ランチを合わせて100
   人という繁盛店だが、特に外国人
   客の割合が高く、売り上げの半分
   はインバウンドによるものだとい
   う。
   (次回に続く)

 

 

   飲食店を救う      
   「外人接客末端」がスゴイ
           連載   
  

   客単価が65%アップ
   したというケースも

   日本ユニシスでは、同システムの
   実証実験を約1年前から開始。関
   東のほか、山陰や北陸、東北など
   で展開を進めており、現時点で全
   29 店舗が利用している。焼き肉
   チェーンからアイスクリーム屋ま
   で、業態も料理の種類もさまざま
   で、高級店もあれば、個人の小さ
   な店もあるという。導入店舗では
   それぞれ課題解決に至っており、
   「客単価が  65%アップしたとい
   うケースもある」(河村氏)とい
     う。そうした店舗では、外国人は
   1 オーダーで済ませるのが普通な
   のに「目に見えてセカンドオーダ
   ーが増えた」「楽しく使ってくれ
   る人はたくさん注文してくれる」
   といった反響が得られている。ま
   た、動画のメニューも活用されて
   いるそうだ。
   (次回に続く)

 

 

    飲食店を救う      
   「外人接客末端」がスゴイ
           連載   
  

   コンテンツは個別対応

       導入のための費用は、初期費用10
       万円(応相談)のほか、月額利用
       料1万5000円。このセット料金で
       、店が選ぶ30品目のメニューを任
       意の3言語で掲載できるほか、3カ
       月ごとに5  品目のメニュー更新を
       行うことができる。なお、言語は
       英語・中国語・韓国語・タイ語の
       ほか多言語から選ぶことができる
       そうだ。掲載するメニューやこだ
       わりのポイントなど、伝えたい情
       報が店舗によって異なるので、コ
       ンテンツ制作は個別対応で行う。
       店舗を取材して、ヒアリング、写
       真・動画撮影などを行い、コンテ
       ンツ制作、翻訳など、申し込みか
       ら利用開始までは最短で2週間程
       度かかるという。「申し込みから
       利用開始までの効率化・時間短縮
       が課題ですね。もっとも、飲食店
       ですので、取材のための時間調整
       が難しいといった、お店側の事情
       もあるのですが」(河村氏)
   (次回に続く)

 

 

        飲食店を救う      
   「外人接客末端」がスゴイ
           連載   

   順番待ち中に、スマホで注文

   また、メニューのデータ自体はク
   ラウド上にあり、スマートフォン
   にアプリをダウンロードすること
   で、来店客のスマホ上でもタブレ
   ットと同じメニューにアクセスす
   ることができる。利用法としては
   、店の外で順番待ちしている場合
   などに見てもらい、メニューを決
   める時間を短縮することなどが考
   えられる。たとえば、普通のタブ
   レット型メニュー、いわゆるマル
   チオーダーパネルでは、メニュー
   を選んで注文ボタンを押すと自動
   的に注文できる仕組みになってい
   る。しかしワビサビナビでは、ボ
   タンを押すと店員がテーブルにや
   って来て、お客と直接やり取りし
   て注文を受け付ける。ここで人間
    同士による  コミュニケーション
    が生じるわけだ。このように 「“
   人間系”のシステムを  ワンクッシ
   ョン挟む」(河村氏) のが“おも
   てなしのためのツール” をうたう
   ゆえんだ。
   (次回に続く)

 

 

 

   飲食店を救う      
   「外人接客末端」がスゴイ
           連載   

   日本食文化の詳細を

   こうしたタブレット型のメニュー
   は回転ずしや居酒屋などの飲食
   チェーンなどですでに導入され
   ているが、本システムはどこが
   異なるのだろうか。「より店の
   サービス品質がアップできる。
   おもてなしのためのツールだと
   いえます」(日本ユニシスファ
   イナンシャル事業部の河村徹氏
   )まず、ワビサビナビでは、単
   なるメニュー名や写真を紹介す
   るだけでなく、店のこだわりや
   日本の食文化といった詳細情報
   を伝えるところに眼目がある。
   お客にとっては日本の文化や食
   についてより深く理解でき、食
   事が楽しくなるというメリット
   があり、店側としてはオーダー
   が増え客単価の向上が期待でき
   る。
   (次回に続く)

 

   飲食店を救う      
   「外人接客末端」がスゴイ
          新連載   

   店のこだわりや、日本の食文化
   を伝えるサービス

   外国人目線でのサービスも充実し
   てきている。飲食業界で課題とな
   っているのが、外国語への対応。
   カタコトの英語でもなんとか接客
   はできるが、メニューについての
   細かいニュアンスを伝えられない
   ので、客の消費意欲を喚起できな
   い。対応できる店員がいない、注
   文に時間を取られる、セットメニ
   ューしか頼んでもらえない、1品
   食べただけですぐ帰ってしまい客
   単価が上がらない、などなどの悩
   みを抱えている店舗が多いのだ。
   日本ユニシスでは「飲食店を外国
   人に利用しやすくし、客単価も上
   げる」ための多言語対応の接客サ
   ービス「Wavi Savi Navi(ワビ
   サビナビ)」を開発。各地での実
   証実験を通じて普及を進めている。
   同システムはタブレット型の接客
   支援ツールで、料理や店の特徴を
   写真、動画と「ネイティブレベル
   の外国語」によって伝えられるの
   が特徴だ。
      園岡志麻 フリーライター
   (今回新連載です)

 

 

 

    世界が注目、小さな町の new
   イチゴ革命    最終回 13  

   挑戦し続ける

   ある程度淘汰され、オリジナリテ
   ィのある、強い場所だけが今後残
   っていくはずです」そうした中で
   山元町をこれからも世界で輝き続
   ける場所にしたい。だから岩佐さ
   んは歩みを止めず、次々と新しい
   ことを仕掛けていく。「この地域
   は震災で多くの人が亡くなってい
   ます。生きているわれわれができ
   ることは、挑戦し続けることなん
   です。挑戦しないのは罪だと思っ
   ています」こう言い切った岩佐さ
   んの強い言葉の後ろには、山元町
   でともに奮闘する人たちの期待と
   希望がしっかりと見えた。
   (今回最終回有り難うございます)

 

 

      世界が注目、小さな町の 
    イチゴ革命    連載 12  

   日本がイノベーションを起すため
   重要な存在

         だからこそ、その地域の独自性が
   必要なのだ。そして現時点で強い
   プロダクトがなくても、新しいも
   のを生み出す風土や人などのシー
   ズがあれば、地域経済の活性化は
   十分可能性があるとする。「地方
   というのは、多様性があり、都会
   で暮らす人たちにとってはまだ未
   開の地なので、日本がイノベーシ
   ョンを起こすためには重要な存在
   なのです。逆に日本から地方がな
   くなると画一的な文化になってし
   まうでしょう。地方創生というの
   はそういう意味を持つと思います
   。ただし、地方のすべてが生き残
   るかというと、際立った独自性が
   あり、海外からも興味を持っても
   らうようなものがないと厳しいで
   しょう。もう社会が順調に成長す
   る時代ではないのです。
   (次回最終回お楽しみに)

 

 

 

     世界が注目、小さな町の new
     イチゴ革命     連載  11

          地方が勝つためには

         岩佐さんによると、圧倒的なプロ
           ダクトを作るということは、地方
           の産業を考える上でも重要なこと
           だという。グローバルレベルで魅
           力的で、競争力があれば、間違い
           なくその他のマイナス条件を加味
           してもその地域は栄えるというの
           が持論だ。そして、できればそれ
           は誘致型ではなく地域の独自性を
           持ったプロダクトであれば、世界
           で生き残ることが可能だとする。
           「日本が中長期的にシュリンクし
           ていく中で、もはや『日本の中で
           の地方』という議論は古いです。
           世界の数ある都市やエリアと比べ
           てこの地方はどうだという見方を
           しないと意味がありません。地方
           にいる人は、世界でどう見られて
           いるのだろうという意識を持つこ
           とが大事です」
           (次回に続く)

 

         世界が注目、小さな町の 
     イチゴ革命     連載  10

    世界はオールジャパンで

    日本のイチゴはほぼ国内市場でし
    か流通しておらず、海外展開が遅
    れている。加えて、海外勢の多く
    は 1国1 ブランドで商品展開して
    いるのに対し、日本のイチゴは地
    域間競争が激しいため、海外のス
    ーパーマーケットに並んだとして
    も、例えば「福岡の○○」「栃木の
    □□」などと自国の商品で棚を奪い
    合う状況になっているという。「
    日本のマーケットはそれだけ大き
    いので、国内中心に考えると、そ
    うならざるを得ないのは分かりま
    す。ただし、今後は海外に売れる
    イチゴを“オールジャパン”で作っ
    ていかないといけません」そして
    山元町も、日本の産地の1つとい
    うよりも、世界の中のイチゴ産地
    としてどう生き残っていくか考え
    るべきだとする。
    (次回に続く)

 

     世界が注目、小さな町の new
     イチゴ革命     連載  9

     視線は世界に

    実は、冒頭で述べた 1粒1000円の
    「ミガキイチゴ プラチナ」は商品
    全体の  1%にも満たない。主力は
    そこまで高くない、家庭でも気軽
    に購入できるような商品である。
    「イチゴはあくまでも食べ物です
    から、日ごろから買えるような価
    格でないと誰も買いません。 1粒
    1000 円の商品しかなければきっ
    と駄目でしょう。ただ、商品ライ
    ンアップにそうした圧倒的な価値
    の高いものがあれば、ブランド全
    体を押し上げる効果があります。
    ミガキイチゴ  プラチナは戦略的
    に出した商品なのです」と岩佐さ
    んは説明する。イチゴで山元町を
    元気にするという岩佐さんの思い
    は実を結びつつある。しかし、そ
    れだけでは終わらない。彼の視線
    は世界を向いているのだ。
    (次回に続く)

 

 

    世界が注目、小さな町の 
     イチゴ革命     連載  8

    ミガキイチゴの狙い

    ミガキイチゴの着想はどのように
    生まれたのだろうか。「市場で何
    キログラム何円というように機械
    的に値段が付く農業のコモディテ
    ィーから脱却したいという思いが
    ありました」と岩佐さんは振り返
    る。そうした既存の仕組みから抜
    け出すとともに、今の消費者は「
    これを買ったら面白い」「ワクワ
    クする」といった情緒的なものに
    お金を払う傾向にあり、そうした
    観点でイチゴという商品をブラン
    ディング、マーケティングしたの
    だ。もちろん、イチゴそのものが
    他よりもおいしいのは大前提であ
    る。
    (次回に続く)

 

     世界が注目、小さな町の 
     イチゴ革命     連載  7

    挑戦が不可欠

          ただし、それを前提とした上で、
          もっと必要なことは地域の「刺激
          物」であるということだ。地方が
          活性化するためには、既存の価値
          観ややり方を壊して新しいことに
          挑戦する存在が不可欠である。「
          旧来型の地域社会に迎合してしま
          っては、地方で新しい事業などを
          立ち上げる意味合いが薄れます。
          尖った存在は地域をザワザワさせ
          るかもしれませんが、それが刺激
          になって地域の他の人たちが立ち
          上がるきっかけになるはずです」
          と岩佐さんは強調する。GRAはそ
          ういう会社であるべきだし、そう
          でなければ地域全体が停滞してし
          まうという。実際、GRAのこうし
          た活動は既に成果が出ている。現
     在、山元町のイチゴの年間出荷額
     は約14億円、生産量は 1400トン
     と震災前の水準に戻ったのだ。農
     家数は約60と震災前よりも少ない
     が、裏を返せば栽培面積当たりの
     生産量が飛躍的にアップしたこと
     が分かるだろう。
    (次回に続く)

 

          世界が注目、小さな町の  
     イチゴ革命    連載  6  

    地域と共に発展が絶対条件

   一方、1 社だけが目立つ存在にな
   ると、周りがやっかみで足を引っ
   張るというケースは地方でよく聞
   く話だ。そうしたことはなかった
   のか。岩佐さんは「元々われわれ
   はNPOの活動でスタートし、地元
   貢献、地域活性化ということに最
   優先で取り組んでいます。イチゴ
   作りはその取り組みの1 つにすぎ
   ず、たまたまそこが注目されてい
   るのです。また私自身が山元町出
   身ということもあって、地元の人
   たちとの関係は良好だと感じてい
   ます」と話す。岩佐さんは続ける
   。「そもそも農業は土地にある自
   然のものを使わせていただくので
   、地域とともに栄えるのは絶対条
   件です。1つの農家だけが儲(も
   う)かれば良いという考えはあり
   得ません」
   (次回に続く)

 

     世界が注目、小さな町の  
     イチゴ革命    連載   5  

    技術・ノウハウを共有へ

    人材の教育でもITは生かされてい
    る。オンライン上でいつでも閲覧
    可能なイチゴ作りのオペレーショ
    ンマニュアルを用意するとともに
    、熟練農家の農場での動き方など
    を映像にして、これまで習得する
    のに10年、15年とかかっていた
    「匠の業」を可視化した。こうし
    た素材を使って新規就農者でもあ
    る程度のイチゴ栽培がすぐにでき
    るようになった。こうした取り組
    みをGRAだけにとどめず、山元町
    の他のイチゴ農家にも情報提供す
    る。今後はJA(農業協同組合)も
    含めて地域のあらゆる農家とイチ
    ゴ栽培に関するデータ連携を行い
    たい考えだ。「イチゴ作りは原価
    の大半が人件費です。そうした中
    で個々の小さな農家がさらに研究
    開発(R&D)やブランディング
    に投資するのは難しいでしょう。
    そこをGRAが先行的に行い、彼ら
    が利益を得られるようにその技術
    やノウハウを共有するのは意義が
    あります」と岩佐さんは力を込め
    る。
    (次回に続く)

 

 

    世界が注目、小さな町の  new
     イチゴ革命    連載   4   

    データ化してコントロール

           従来、イチゴを育てる際の温度や
           湿度、二酸化炭素(CO2)量、水
           質などは、イチゴ農家の長年の経
           験や知見によって判断する部分が
           大きかったが、橋元さんのアドバ
           イスを基にそれらを形式知化。農
           場の各所にセンサーを設けてほぼ
           すべてのデータを収集、分析し、
           理論的にイチゴの生育に最適な環
           境を作り上げた。24  時間リアル
           タイムで農場の環境をコントロー
           ルすることで、生産量や品質を高
           めているのである。また、日長時
           間をコントロールできる特別な暗
           室システムなどを用意することで
           、一般的に11月から翌年6月まで
           のイチゴの栽培を通年できるよう
           にした。さらにGRAでは栽培する
           段階でのデータ活用に終わらず、
           収穫したイチゴの糖度や形状、大
           きさ、果皮の固さ、色つやなども
           すべてデータ化して次の栽培に活
            用しているのだ。
           (次回に続く)

 

          世界が注目、小さな町の  
    イチゴ革命    連載   3   
   
    イチゴ農家のベテランを招へい

         そうした活動を続けている中で、
         もう一度町を活性化するには産業
         を興すことが不可欠だと感じた。
         そこで地元の人たちの話を聞くと、
         イチゴを誇りに思っている人が多
         かった。「山元町を再びイチゴの
         町に!」。そう心に誓った岩佐さ
         んはイチゴの栽培事業に乗り出し
         たのである。とはいえ、イチゴ作
         りの経験はない。そこで地元のイ
         チゴ農家で、35 年以上のベテラ
         ンの橋元忠嗣さんをGRAに招き入
         れ、彼の指導を仰ぎながら12年に
         栽培をスタート。岩佐さんは元々
         IT企業を経営していたので、テク
         ノロジーを活用した新たなアプロ
         ーチで、ほかにはないイチゴ作り
         を目指した。
         (次回に続く)

 

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