阪口直人の「心にかける橋」

衆議院議員としての政治活動や、専門分野の平和構築活動、また、趣味や日常生活についてもメッセージを発信します。

ビルマ(ミャンマー)の民主化支援

2010年02月15日 23時25分01秒 | 政治
 今日は、ビルマ連邦国民評議会のマウン・マウン書記長、そしてアラカン民主連盟亡命組織のカイ・アウン・ウィン名誉会長を囲んでの勉強会を行いました。

 ビルマでは、今年の秋にも総選挙が行われる予定です。1990年の選挙では、アウンサンスーチー氏が率いる国民民主連盟が485議席中、392議席を獲得したにもかかわらず軍事政権が政権に居座り続けています。また、軍事政権の支配が深刻な人権侵害を生み出しているため、国際社会はビルマに対する本格的な支援を行うことができず、東南アジアにおける最貧国の地位に甘んじています。

 私自身も、1996年以降、この国の視覚障害者に対する支援などビルマでの活動を行っていました。世界でももっとも親切な人々であると同時に、政府によってもっとも抑圧された人々であることを感じることの連続でした。

 欧州議会は現在の軍事政権の状況では、自由で民主的な選挙になるとは考えられないと主張しています。残念ながら、私自身が見聞きした限りでは、今のまま選挙が実施されても民政移管とはとても言えない状況です。

 できる限り国際社会が認める選挙を実施することは軍事政権にとってもメリットがあるはずですが、国民民主連盟のアウンサンスーチー書記長は未だ自宅軟禁が続いています。ノーベル平和賞受賞者で人気の高いスーチー氏の解放は、軍事政権にとっては大きな脅威であることは間違いありません。スーチー氏を解放する前に総選挙を終えてしまおうとする選択肢も念頭に置いているといわれています。

 外務省によると、現在のポイントは下記の5つだそうです。

 1.選挙に関する法律の公表と内容(自由で公正な選挙を担保できるか)

 2.選挙の実施時期

 3.スーチー氏の解放のタイミング

 4.少数民族との和解と自決権の確保

 5.国際民主連盟(NLD)の参加の可否

 ビルマの民主化、そして人権条件の改善は、日本の外交にとても大きなテーマです。政治家として、また、私自身がANFREL(Asian Network for Free Elections=自由な選挙のためのアジアネットワーク)の一員であることを念頭に置き寄与したいと考えています。

 状況が許せば、また、私たちの活動に一定の自由が認められるなら、ANFRELと連携し、インターバンドとして選挙監視チームを派遣することも検討したいと思っています。

 写真:自宅前で対話集会を行うアウンサンスーチー氏(1996年3月に撮影しました)




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