そのころ、世に数まへられぬ古教授ありけり。

この翁 行方定めず ふらふらと 右へ左へ 往きつ戻りつ

6月17日(日)ちちの日の愚詠

2018年06月17日 | 公開

  閨の中では荊妻と抱き合って寝る。生活時間にズレがあり、荊妻は夜型、私は極端な朝型人間。だから、なかなか子どもが出来なかったが。(笑) まあ、架蔵資料で言えば、この住吉物語断簡のお姫様みたいなのが荊妻なのである。

  父の日なので、娘に遊びに来るか?と尋ねたが、新宿で仕事とのこと。やれやれ、三十路女は忙しいなあと、閨の中で荊妻に迫れば、殴られてしまいました。(汗)

    ちちのみの ちちのひなりと ちちすへば ちちがちがふと つまになぐらる(右往左翁)

  「ちちのみの」は「父」にかかる枕詞である、老婆心まで。江戸の狂歌師くらいの水準に、おいらは達してるんじゃなかなあ・・・。

  婿殿から、父の日のお酒を送りましたと連絡が来て、ほどなく宅配便が。「西之門」という銘酒だった。善光寺辺の酒らしい。あらら、そうすると、西方極楽浄土へのゲートという意味か? 「舅殿、はやくくたばれ」の意じゃないだろうな・・・と、いささか勘ぐったが、婿殿は文学部の出でもなし、あまり考えずに送ったなと判断した。

  松江の「向月庵」が店を閉じられるという。職人さんの高齢化などが原因らしいが、名残にお菓子を送っていただけないか、お手紙を差し上げた。