始業式なので8:00前に到着する新幹線に乗る。さすがに寝過ごすまいぞ。9:00から式の予定だが、生徒の集まりが悪く20分も遅れた。これには、さすがに校長先生も苦言を呈することに・・・。私しゃ半分余所者なのだから、諸君の敵だとは思わんが、味方かどうかは分からんぞよと脅しておく。こんな時間にルーズな高校はいまだかつて見たことがない、諸君のよいことも悪いことも、私の眼を通して学校法人には筒抜けである。であるからして、私の前で気を抜いてはいかん!と話したが、伝わったかどうかは凡慮の及ぶところではない。K主任が私の後で、志と思いやりを持て!などもっともらしい話をしたので、あんな歯の浮くようなこと言うなと後で皮肉っておいた。K君は大学院の後輩だから、遠慮はしない。
本日は終日高校に居続けなので、昼は近所の蕎麦屋へ行く。そうか、蕎麦前はノンアルコールにすれば問題ないわけだと思いつき、ビールを注文したら、花番さんに、お通しも持ってきましょうか?と言われた。お願いしたところ、やはり・・・。このお店は、蕎麦以外を注文してはいけません。
学校への帰路、校地の裏山?へ分け入ってみる。広いといふもさらなり。天明の年号が刻まれた供養塔があり、古墳群の表示もあった。尾根伝いに、結構開けた道を進むと、体育館の裏手に出そうになったので、新しい校舎の方に向かって小径を降りて行く。あちこちに「まむしに注意」の看板が立っているが、今どき蝮はもちろん冬眠中であろう。
校長室に居続ると、同じ校地内箇所の事務部長殿だとか、生徒のご母堂などの訪問を受けた。もしお時間があるのならば・・・と言われ、某委員会に出席する。専門外だが、結構話は噛み合った。さて、冬休み明けの課題提出日でもあり、きちんと提出されるか気を揉むことしきり。教務担当の副主任先生は、それですっかりまいっておしまいになった。いやはや、大変なお仕事であるぞ。
夕刻よりPTAの新年会へ出席する。バスで会場へ。その前に学校法人の理事長閣下から電話がかかってきた。昨日進退伺を送ったので、その件である。K主任が、ええっ、進退伺本当に出したんですか?と驚いておったが、おいらはウソは言わん、いざとなったら腹を切るぞと覚悟のほどを示したまでだ、時々はこうした鵯越をやらないことには、偉い人にこっちを向いては貰えないのだと、夜学の教務主任を勤めた当時のテクニックを伝授しておく。迂回と奇襲が肝要だが、K君はいくさの要領が分かっておらんのよ・・・。
新年会では、例によって最初のご挨拶を命ぜられる。校長の主要業務とは、挨拶と会議と説教である。そして、いざとなったら、さっと腹を切る準備をしておくことに尽きるのだ。会長さん以下三役の方々のパフォーマンスが傑作だったが、繋ぎに拙作詞の「×××××節」を唱ったら、すっかりドッ白けてしまった。(ダメかなあ? 酌をして廻れば、拙宅のすぐご近所にお住まいというお母様もおいでだった。そりゃ、××君は家が近いから校長やってよと、T理事に頼まれて引き受けたくらいだから、ウチの近所に通学生徒の自宅がひとつふたつあっても不思議ではない。ふむふむ、あそこのマンションですか・・・。しかし、同じ八百屋の常連さんとなれば、近所で滅多な言動はできないぞよ。
在来線が止まっていたので、結局新幹線の最終で帰宅した。講義要項の入力はほぼ済ませた。