あた子の柿畑日記

田舎での日々の生活と趣味のレザークラフトについて

イモムシの成長 3 ヤママユガのミステリー

2023-06-17 22:49:16 | 蛾 ヤママユガ
1️⃣ 体のつくり

 きれいな幼虫なので、見とれることもしばしばでした。


 下半身だけでぶら下がることができる。そして、上半身はくねくねして方向も変えられる。




 


 

 珍しい、頭を伸ばした姿。先端の浅葱色の部分が頭




 普段、頭部は縮こまっています。牙のように見える茶色の部分は、カギのような足。は



顔を正面から


 裏側


 足のような物でしっかりと枝を掴んでいる。
 この、べたっとした足?がかわいい😍


 体の先端は、足とも違う。体で包むという感じ。
 いかがでしょう。顔を見なければめちゃくちゃかわいいのですよ。

2️⃣ どこまで行く?

 孵化した幼虫は正確には数えられませんでしたが、20匹以上いました。とてもとても飼いきれないので、大半を空き家の大きなカシの木に放しました。娘の家にも、小学校の3年生の教室にも行きました。
 ある日のこと、どんぐりから芽生えた小さな木にいるのを発見
 4月21日


 大中小揃っている。大はうちのより一回り大きい。と、いうことは?
 わたしが孵化に気づく前にすでに何匹か生まれていたと言うこと?そう言えば娘が飼っているのも、うちより一回り大きいのです。生まれた場所から5.6メートル、餌を求めて移動したのでしょうか?
 なるほど、あまり動かずそこにいるのと、行動的なのとがいるのかな?
 
 塀のそばに、どんぐりが落ちて生えて来たカシが、1メートルほどに育っていまして、そこにも4、5匹放しました。
 
 ややこしい所ですがしばらくは(5月中旬)生きていることが確認できたのですが、やがて行方不明になりました。

 4月30日


 大きい木に放したのも途中までは見られたのですが、多分上へ行ってしまったのでしょうね。鳥に食べられたのもいるかもしれませんが、これも自然の摂理でしかたないと思います。

 4月24日






 こうしてうちには大きさの違う5匹が残りました。
 ところが、
 大風の吹いた日、花瓶が倒れ、幼虫が逃げ出しました。外用の流し台の上に花瓶を置いていたのですが、なんと地面を這っていました。あの体で相当の距離を移動することが分かりました。

 3️⃣  謎の死
  
 ある日、水を替えようとして枝を抜いたらー

 小さい弟分の幼虫が、枝にしがみついたまま水に浸かっていたのです。慌てて取り出しましたが動きません。しまった。隙間に落ちたのか? でも、枝にいるんだからどうしてもっと上に行かなかったの?
 わたしはそのまま枯れ枝を入れるコンテナに入れておきました。
 翌朝、
 なんと復活していました!?
 そして、新しい葉をモリモリと食べ出したのです。やれやれ😥
 しかし、また事件が起きました。
 大きめの兄貴分はあまり移動することなくじっとしているのですが、弟分の2匹が右往左往するばかりで落ち着きません。先日溺れかけたのと同じくらいの大きさの子です。

 どうして下に降りてくるの?
 5月16日


 上に誘導してもまた降りてくる。

 今度こそ水に落ちないようにアルミで縁を覆い、葉っぱで隙間をふさぎ、どこへ行っても柔らかい葉にありつけるように、それこそ生花のように気を遣いながら餌をセットしました。これでなんとかー
 
 一夜明けて、壺の水を替えようと挿していた枝を引き上げたら

 水の中から2匹の幼虫が⁉️

 ショックでした。悲しかったです。色々虫の死骸を見るのは田舎では当たり前だけど、土左衛門だけは見たくなかつた。不自然な死に方だからです。
 それにしても、この2匹は、どうして水に入った? 頭から突っ込んだりしなければ溺れることはないはずです。別の枝に移ればいいのですから。自ら入水自殺したとしか思えないこの事件。
 さらに翌日も、もう一匹。
 やはり下にばかり降りてくるのがいて、花瓶の中で見つかりました。

 たくさん葉っぱはあっても気に入らないのがあるらしいです。そんな時、いったん下に降りて別の枝に映るの習性があるのかも知れないけど'…

 気を取り直してペットボトルにぎゅうぎゅうに枝を挿して水を変えいつも通り数を数えました。 
 5-3=3?
 どうゆーこと? 2匹になったはずの幼虫は、3匹いたのです。もともと6匹いたのか。毎日数を数えていたのに気付かなかったなんて。
  
 一回り大きかった娘の家の幼虫が真っ先に繭を作りました。

 5月27日



 2週間遅れて、うちのが繭を作りました。
さらに次の日、4、5日後に最後の子が。
 こうして3匹だけが無事に繭を作りました。兄貴分の隠れ家を半分食べた三男坊が一番葉の茂ったところにすっぽりと隠れました。
 自由奔放じゃねえ、と、娘。天蚕はやっぱり野生児でした。

 同じ頃に卵で生まれたはずが、こんなにも成長に違いがあったのも不思議でした。

 コメント欄を元に戻しました。あれ?投稿したはずなのに、と戸惑われた方、すみませんでした。

コメント (6)
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イモムシの成長2 ヤママユガ

2023-06-17 15:00:00 | 蛾 ヤママユガ
 70日間にもわたる観察なので、順当に大きくなる様子から記してい踵にします。

 ヤママユガーカイコが家蚕と呼ばれるのに対し、天蚕と呼ばれるの野生の、繭を作る蛾です。その繭からは美しい緑色の糸を取ることができます。ちなみに野生の蛾には野蚕と呼ばれるものがいるそうです。クワコのことかな?と思いますがわたしにはよくわかりません。

 1️⃣ 卵から蛹まで
 

 前年の抜けがら



 卵発見 2月25日





 卵アップ



 最近見つけたんだけど、これもヤママユガ?
カシの葉にバラバラと




4月2日 孵化を見つけた。


 4月3日 ドクガに似ている。でも、毒はない。鳥に狙われないようにとの自衛策なのでしょう。


 4月9日 
体が緑色に


 4月30日 
 早く生まれた子と遅く生まれた子の違いはこんなにも大きい


 5月3日 緑がきれい

 美しさに、見た人誰もが感激する。




 長くなってきた


 6月4日
 遠近が違うので実際は指と同じくらきの長さ。太さは指より太い。


2️⃣脱皮

4月10日 ドクガ色の皮を脱いだらきれきないな緑


4月20日 大木の方で発見 




4月28日 きれいに残る抜け殻


 5月10日 もしかして脱皮終了間近?




 5月23日抜けたばかり


 
 5月23日17時24分 体に不自然な糸が


 43分後 しまった、こんなに早く抜けるとは


 6月1日、脱皮殼2つ。これで最終令幼虫になったのかな?どうも脱いだ殻を食べるのではなさそう。






 以上、同一個体かどうかはわかりません。大きさが違うのは生まれた日も違うのだろうと思います。

 3️⃣ 繭作り

最初の幼虫が繭を作ろうとしているのだけど
ちょっとちょっと、
そこなの?

 6月9日


 
 あー、そこなのね。


 黄色いコンテナと葉っぱで隠れるそうです。


う、映しにくい。


 


 コンテナにくっつかれると葉っぱの水換えができにくいのです。まだ餌の必要な幼虫がいるのに。
 
 繭を作る前の幼虫は食欲旺盛で毎日新しい枝を入れていました。






 裸にした枝でなおも葉っぱを探してる。やがてこの子は隣の枝に移りました。が、そちらは繭のある枝なんですけどー


 翌朝見たら繭の根元まで食べて、隠れていた繭が半分見えていました。





 こうして3匹のヤママユガが繭を作りました。
 なぜ3匹か、次回に説明します。








コメント (7)
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生まれた!

2023-04-09 11:28:00 | 蛾 ヤママユガ
 沖縄旅行にあたって心配していたことが三つ。その二つは前にも書きましたが、お天気と腰痛です。これはなんとなく良くなっていく予感。あと一つは、家に置いてきたこれ。


 ヤママユガ(天蚕)の卵です。昨年の秋、枝を4.5本見つけていました。
 夫がどんどん木を切っていくので、わたしは先回りをして卵のついた枝だけあらかじめ切って保管していたのです。

 案の定、切ってしまいましたね。抜け殻がまだ残っていました。



 その卵が留守中に孵化したら? 餌となる葉っぱがありません。飢え死にしてしまわないかしら?

 幸いな事に、卵のままでした。朝夕、必ず卵の状態を見るのが日課になりました。沖縄ではすでにガが飛んでいるのです。カシの新芽が出るのを待って孵化するに違いない。

 そしてー
 生まれました!
 3ミリくらいの小さな小さな幼虫が。


 どこかへ行こうとしています。行く先は?



 やはり今から開く新芽を目指しているように思います。




 たくさんいたので娘が少し持って帰りました。それから、出たばかりの柔らかい新芽を与えなければなりません。が、心配無用。日々あちこち見回して、良い木を見つけていたのですよ。早速小さな枝をいただいてきました。
 そうこうしているうちに、娘が車でやってきまして
「やばい、蚕も生まれた。クワの芽がまだ出てない。」と、去って行きました。
 生まれる前より生まれた後の方が大変なのは人間も同じですね。

 生まれたばかりのカイコ


 拡大してやっとこんなふうに見えました。




 翌日、娘の家に行ったら、
 幼虫が脱走していました。
 フンはあるので、葉っぱは食べているようなんですが。


 おかしいな。我が家のは次第に葉っぱに移ってきているのに。




 小さく齧った跡もあります。
 うちのは枝を花瓶に挿して自然の木の状態に近いようにしています。娘のところでは枝の元ににティッシュをくるんで、寝かせていました。上向と横向き、この違いかなあ。そこでうちと同じように枝をその辺にあったペットボトルに挿して、脱走した幼虫を一匹ずつ枝に移しました。

 次の日、数は減りましたが
まだ逃走中。




少しは木にもどつたようです。齧ったあとがあります。









 まだ下を這っているのを爪楊枝に止まらせて木に移しました。上の方に白く見えているのが爪楊枝の先。幼虫の小さいこと。けれどすでに力がついてきたようで、爪楊枝にしっかりとしがみついて離れないんです。



 我が家のはまた数が増えましたが、順調です。相変わらず先端を目指すところを見ると、やはり柔らかい新芽のありかがわかっているのではないかと思うのです。地面におりたり、水際で溺れたりするのはいません。
 枝を寝かせて置いたために、ゴールがわからず、どこまでも歩き続ける羽目になつた、そしてなかなか感覚を修正できないものが、いつまでも元来た道へと引き返している、というのがわたしの推測です。

 我が家の枝先はだいぶ穴があきました。



 そして次の日くらいから、娘のところも枝に落ち着いたようですが。こうなるとすごい勢いで大きくなってきました。

 一方、餌の足りないカイコ。レモンばたけの隅にある桑を与えてみました。畑のすみというのは怖いのです。隣の農薬がかかりますから。ここはとなりが栗畑なんです。去年一年、本式に栽培している様子が無かったのでおそらく安全だろうとは思いましたが念のため餌にはしてない木です。

やっと新芽が開いたばかり。なのに、花芽が出ていました。


 少しだけ与えてみたら死ななかったので、ひと安心です。そしてこちらも大きくなっています。


 まだ残ってるタマゴ。これってまだ生まれてないのか、抜け殻なのか。第一陣が生まれてから一週間たつのに変化がありません。


そして、ドングリから勝手に生えてきたカシを切って餌にしようと思ったら、葉っぱに大きな穴が空いているのに気がつきました。



 これは?!




 
 なんと、 幼虫が3匹もいたのです。それも、うちのより大きい!どこで生まれたの?わたしの膝くらいの小さな木です。ここに卵があったとは考えられません。もしかして、真っ先に生まれたものの餌がなくて、ここまで探し歩いたの? 10メートルは離れているのに?
 謎だらけの幼虫ですが、わたしが思うよりずっとたくましく生きているのかもしれません。



コメント (2)
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ヤママユガの羽化

2022-09-19 23:04:03 | 蛾 ヤママユガ
水曜日のこと、ヤママユガの繭を入れているコンテナを覗いたら
 
 あらら・・・
 二つも繭に穴が開いていました。
 いつの間に羽化しちゃったの? けれど、成虫のヤママユガの姿が見えません。コンテナに蓋はしていましたが、サイドに持ち運び用の穴が開いています。そこから逃げたみたいです。ああ、見たかったなあ。
 
 2匹とも無事に羽化できたのならいいけど、1個の繭が気になります。

 
 中に何かいるみたいじゃないですか。もしかして羽化し損ねた蛹かも。

 持って帰って中を開けてみることにしました。が、とりあえず置いといて・・・・残った繭を家の中に入れて羽化を待つことにしました。
 
 金曜日の朝、玄関の戸に何かくっついていました。
 
 
 すごい! こんな大きなガを見たのはシンジュサン以来です。
 
 全身モフモフ。頭の毛がちょっと抜けてるみたいですね。



 娘の家に見せに行って、トラオの手と比べてみました。

 
 で、これはコンテナを置いてあった場所に逃がしてやりました。近くにクヌギの木があるので、先に羽化した仲間が待っているかもしれないからです。蚕の場合はオスが先に羽化し、あとからメスが羽化するようなのですが、ヤママユガはどうなんでしょう。
 
 台風がやってくるという土曜日、またもや玄関の隅にヤママユガがいるのを発見。
 
 先のとやや色合いが違うけれど、きれい。撫でてみたくなります。

 
 また娘の家に連れて行ったら、そこでも羽化していました。

 
 見つけた繭は、あとから見つけたのも含めて8個。そのうち2個は娘のうちで羽化を待っていました。まだ羽の伸び切っていない状態のヤママユガをウマオが見つけたそうです。
 
 おなかがぷっくり。多分メスです。

 
 日曜日にも生まれました。まだ枝にぶら下がっていたのですが、手を伸ばしたら床に落ちて(本当に飛ばずに落ちたという感じ)おしっこをかけられちゃいました。



 ここで私は、最初に見つけた怪しい繭のことを思い出しました。それで中身を傷つけないよう用心しながらはさみで切ってみたのです。
 
 出てきたのは



 からのさなぎ。だけど上のほうの気持ちの悪いものが気になります。もしかしてこの状態で死んでいるのでは?
 そこで、さっきまで羽化したヤママユガがとまっていた繭も切って、中を比べてみることにしました。
 
 真新しい空の繭
 
 
 やっぱり気持ちの悪いものがありました。あの部分が頭だったのでしょう。よかった、最初に見つけた二つの繭はちゃんと羽化していたのです。
 それにしても、穴がおしりのほうにあるということは? どんな体制でさなぎから抜け出したんでしょうね。
 
 日曜日に羽化したヤママユガは、台風の中に放つのはしのびなく、一晩うちに泊めてあげました。といっても玄関ホールで自由にさせておいただけです。じっとして動かないのでずーっとそのままかと思ったら、あちこち移動して場所を確認するのに弱りました。こんなにあちこち行って飾ってある私の作品におしっこをひっかけられても困ります。
 今日の午後、戸を開けると、時折吹き戻しの強い風が吹く中ひらひらと飛んでいきました。さよなら。他のヤママユガと少し離れた場所に放したけど、無事に仲間と会えますように。
 残るはあと一つ。ほかのにくらべてちょっと遅いのではないかと心配しています。
 
 おまけの画像 抜け殻つながりで・・・
 
 山のエノキの葉で見つけた蝶の抜け殻。わりと小さいです。おそらくテングチョウの抜け殻ではないかということです。テングチョウー平地ではあまり見かけません。が、残念、飛んでいるのは6月ごろということでした。
 


 


 そしてこちらは草むらで見つけたバッタの抜け殻
 
 
 
コメント (4)
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