あた子の柿畑日記

田舎での日々の生活と趣味のレザークラフトについて

桜巡りの一週間 金曜日は家ごもり

2024-04-13 11:06:00 | レザークラフト
 金曜日、と言っても一週間前の金曜日、明日は県展への搬入最終日です。何がなんでも仕上げなければなりません。幸いというか、この日は一日中雨。家にこもって作業に没頭しました。
 
 途中経過ですが、今回は、アケボノツツジと


 成就社付近から見える石鎚山。それらしく見えるけど実はけっこういい加減。


 これを掛け軸に仕立てるつもりです。今回、染め終わるのが割と早く、余裕じゃぁ、と、桜ばかり気を取られていたらー
 
 この仕立てに思わぬ時間がかかったのです。
 
 まずは、配色革の配置。節約のため、できるだけ手持ちの革で間に合わすことにしたので、必要な革がギリギリしかありません。
どうやったらうまく収まるかしら、そんなことばかりに時間をとられました。

 掛け軸の構造はこんな感じ。


 必要なのは、まず、染めた絵の部分の上下を飾る細い革。
 豚革ですが和風のプリント、金のラメ入り。




 これを手縫いで繋ぎ合わせます。これは十分あったので迷いませんでした。

   それから、染めた作品を貼り付ける台紙がわりの色革。牛一頭分のかなり広い革でしたが、こんなシワのところは柔らか過ぎて使えません。なるべくしっかりした部分を使うのですが、そうすると革が足りないので、多少のシワはどうしても出てきます。
 全く使えない、脇の部分の皮。よく伸びて形が崩れます。

 
 更に上下に別の色革をつけます。
 これはしぼの多いゴードの革を。キャメル地がきつい感じがしましたので、金のアクリルカラーを薄く塗って少し柔らかめの色合いにしました。
 どうでしよう?上が金を塗ったもの。下が元の色です。


 ゴードはヤギ革ですからもともと小さいのです。シワのある部分を避けると、これもギリギリでした。
 こちらは千鳥掛けで縫い合わせます。
 
 次に裏に豚革を貼り付けます。縫い目も隠れるし、ふにゃふにゃの革がしっかりします。
 裏革は、表より広くなくては綺麗に貼れないのですが、これがまた足りない。友人から革を譲ってもらって3枚を使いました。が、


 
 使いかけの革ですから、思わぬところが欠けていたりして。
 革合わせに半日かかりました。

 それを出来上がりサイズにカッターで切ります。これで貼り合わせがビシッと揃うのです。張り合わせも、手こずったのですが多少のしわをカバーしました。


 最後に上下に軸棒を縫い込んで、手縫は終了。手縫箇所8箇所、長さにして4.2メートル。桜見物の一週間、夜な夜な革を縫っていたのです。1センチ縫うのに1分、合計7時間ほどかかりました。
 


 さらに全体の様子を見て色を補強し、最後に色止めと艶出しのための仕上げ剤を塗らなければなりません。
 ここで事件勃発!

 一昨年使って以来一度も使ってなかったのを塗ったところ、

 表面が白く乾いてきて拭き取れない!
 最大の努力はしました。オイルワックスをたっぷりすり込んで拭き取り、アルコールを染み込ませた布で拭き取り、汚れ落とし用のレザークリーナーで拭き取り、色の落ちたところに色を塗り、文字通り寝食を忘れて修復した結果

 写真で白く光って見えるところが、ワックスの取り除けないところです。



 空は



 だいぶ残っているのですが、雲に見えなくもないか。
 
 ということで、妥協しました。その辺に適当に置いてとりあえず写真を撮って、この後すぐに、松山市へ出発。
 


 もう、本当に情けない。あれを使ったのは自分の判断ミスですからどこにも言って行く所がありません。
 わたし、3月でもう一つ歳をとったのですが、その前後1.2ヶ月、ろくなことがなくて
 言葉が出てこない、ものが消える、怪我をする
 老の坂を転がり落ちると言いますが、わたしは両親、義両親を見ていて、老化は階段を数段飛ばしに降りるようなものだと思っています。徐々にではないんです。いきなり色々なことができなくなる、今がその時なのか?それとも運気が悪すぎるのか? 誕生祝いに娘が予約してくれたリラクゼーションルームは、スタッフさんがいきなり倒れてキャンセルになったし、1ミリ程度のひび割れに引っかかって転ぶし…
 これより後にも、判断の甘さや注意力散漫が思わぬ失敗を招いたことがいっぱいあって…現在おでこには切り傷、代車生活。
 
 しばらく行動を自粛しなければ。が、桜の話題はまだまだあるので、もう少し桜巡りの記事を続けますね。





コメント (6)
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