わが子よ。あなたの父の訓戒に聞き従え。
あなたの母の教えを捨ててはならない。(箴言一8)
私たちは、お互いにみな、人間関係には苦労していませんか。最も人間関係が自然でスムースにいくべき家庭でもそうです。しばしば親と子がうまくいかず、憎み出しいがみ合うと、いわゆる骨肉相争うみにくい争いが出てきます。夫と妻との愛憎、嫁と姑とはいうにおよばず、もちろん、職場での上司と部下との関係も大変です。いったい、どうしたらよいかと思っている人も多くいます。
聖書は、対人関係の成功の秘訣を教えています。それは、親子関係を見直し、洗い直すことです。ここで成功すると、その他の人間関係でも成功するようになります。
親はまず、子どもを神からいただいた、いいえ、預かったものと考えます。「世界の何十億という人間から選ばれて、私は、この子どもたちの親となった。私は、神に信頼されてこの子の親となったのだ」と、神から与えられた権威と責任をしっかりにぎらなければ、よい親にはなれません。それに対して子もまた、親に対して、養育の責任と努力に深い尊敬の思いをもって従うことです。
このように親子関係が調整されていくこと、この神によって与えられた摂理的、実存的、神秘的人間のあり方=関係を恐れかしこんでいくことが、人間関係の成功につながっています。実は、職場でもどこでも同じ関係が存在するのです。やはり、「主を恐れることは知識の初め」であるからです。「初め」ということばは、基礎・土台の意味を持っています。神を恐れる生活態度をとることによって、どう生きればよいかが分かってきます。