情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)日隅一雄

知らなきゃ判断できないじゃないか! ということで、情報流通を促進するために何ができるか考えていきましょう

弁護士に岡っ引きとなれと言うのか!パート4:共謀罪とゲートキーパー法の素敵な関係

2007-01-09 01:37:48 | ゲートキーパー(一億総密告社会)制度
政府が次期通常国会での成立をもくろんでいる犯罪収益流通防止法案(ゲートキーパー法案)は、実は、共謀罪法案と素敵な関係にあるのです。というのは、共謀罪法案は、共謀罪の対象となる犯罪を長期4年以上の懲役・禁固刑が定められているものとすることとされており、その数は619にも上るというのはもはや共謀罪反対派の皆さんの常識となっていることと思います。

しかし、組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律(←クリック)の規定する「犯罪収益」が、共謀罪関連法案によって、共謀罪同様に「長期4年以上の懲役・禁固刑が定められている犯罪」とされてしまうことはあまり知られていないかもしれません。

これまでは、「犯罪収益」は、組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律2条2項にあるとおり、別表(68項に分かれて規定されている)に規定された犯罪などに関するものに限定されていた。限定されているとはいえ、その数は200以上であり、それ自体過剰だが、少なくとも現状では300以下とされている。ところが、共謀罪関連法案が成立したら、こちらも619の犯罪が前提となる。

つまり、弁護士は、もし、ゲートキーパー法が通ったとしたら、現状では、300以下の犯罪に関する収益の移動があったと疑わしく思われる取引があった場合のみ、通報する義務を負いうるが、共謀罪法案が通ったら、619もの犯罪に関する収益の移動があったと疑わしく思われる取引があったら、通報する義務を負いうることになるわけだ。

例えば、所得税や消費税の免脱も対象犯罪となってくる。すると、依頼者が、店構えの割に羽振りがいい取引先と取引をした場合、その取引についても報告する義務を負う可能性があるのです。

ゲートキーパー法案のみならず、改めて共謀罪法案の廃案をも訴えたい。








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