情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)日隅一雄

知らなきゃ判断できないじゃないか! ということで、情報流通を促進するために何ができるか考えていきましょう

警察官が中国人に発砲した状況~こりゃ、子供のけんかに銃を持ち込んだようなもんだ

2008-04-20 01:41:32 | そのほか情報流通(ほかにこんな問題が)
 警察官が職務質問中に逃走した中国人(羅さん)に対し発砲し死に至らしめたため、羅さんの遺族が損害賠償を求めて宇都宮地裁に起こした民事訴訟で、警察側が拳銃を発砲するに至る経過を再現した写真を提出した。こりゃ、ひどい、ひどすぎる…。警察側は、抵抗を受けたためやむなく発砲したという主張だが、警察側の説明をそのまま信じたとしても、警棒で簡単に対処できる事案だったことは明白だ。こんな場面で拳銃を抜くこと自体が信じがたい。これで、警察官側に過失があったことははっきりした。

 冒頭の写真を見てほしい。警察側によると、これが警察官が拳銃を抜いた場面だ。右手に持っているのは、直径8ミリ、長さ90センチの園芸用篠竹、左手に持っているのは、石灯籠の一部で一番上に乗っている「宝珠」(直径19.5センチ、高さ5センチから10センチ=中央のみ出っ張っている、重さ2.85キロ)だ。

 これに対し、警官が持っていた警棒は長さ53センチだ。

 振り回している竹は武器としては無視してよい程度だ。しかも、宝珠だって、なんだかとても持ちにくそうにしている。これではすぐに投げたりすることはできない。そこで、左手で防ぎながら右手に持った警棒で羅さんの宝珠をたたき落とせば、簡単に羅さんを制圧することはできた。

 次の写真をみると、そのことがよく分かる。

 

 羅さんが篠竹(直径8ミリ)を振り下ろした瞬間に、宝珠を持った左手を警棒でたたけば、簡単に制圧できた。

 このような場面で、警棒を使用せず、拳銃を持ち出す必要は全くない。

 この後、警察によると、さらに接近されて発砲したというが…。

 こんな状況で拳銃を出さざるを得ないような鍛え方しかされてないのだろうか、日本の警察官は…。それってほかの警察官に対する冒涜ではないだろうか。

 素直に、今回は、対応にミスがあったことを認めて、今後はこのようなことがないように徹底したらどうだろうか。
 

 あ、そうそう、いまだに、羅さんたちがATM荒らしをしていたなどという嘘をまき散らしている人がいるそうなので、当時の新聞記事を掲載しておく。羅さんはATM荒らしなどしていない。それははっきりしている。あまり、でたらめなことは言わないほうがよいでしょう。遺族に対する冒涜になりますから。


 

★NPJの訟廷日誌にも掲載中
 http://www.news-pj.net/npj/2007/happou-20071015.html







★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
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35 コメント

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Unknown (Unknown)
2008-04-20 19:57:15
参照(http://www.asyura2.com/0311/war45/msg/970.html

自由アジアラジオ(確か以前投稿されていたと思うのですが、肉声のインタビューテープが更にアップされています)
チベット難民は、中国刑務所内の拷問・恫喝を明かす
http://www.rfa.org/front/article.html?service=eng&encoding=10&id=124281
この話のチベット人の生の声を聞け(mp3ファイル)
http://www.rfa.org/service/audio_popup.html?file=http://www.rfa.org/content/service/tib/audio/tmc-tse.mp3
 今年ネパールで拘留され中国政府当局へ引き渡された若きチベット難民は、その中国人看守達による拷問、鞭打ちを説明した。その看守達はチベット人の囚人達に釈放と引き換えに1万元の賄賂を要求していたという。(RFAリポート)

 その難民は身元を明かさないという条件でこう語った。チベット人グループのうち二人の若者が逃亡したかどで激しく鞭打ちされたので入院を要求していた。

 「私は二ヶ月[以上]拘留されていました。」とそのチベット難民はRFAチベット局のインタビューに述べました。「私達が拘留それている間じゅう、中国人官憲は私達を定期的に拷問しました。私達は朝6時から日暮れまで畑で働かなければなりませんでした。」

 「私達は仕事に行く度に蹴飛ばされ、仕事から帰るとさらに蹴飛ばされました。さらに酷いのは、彼らが電気警棒で拷問した時です。彼らはその棒で体のあっちこっちを突っ突くのですよ。」とその難民は語りました。彼は今、アジアのとある国で難民として再び安住しています。
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なるほどー (ゆん)
2008-04-20 20:43:18
こっちも気になったのでついででコメントさせてくださーい☆

ちなみにブログ主様は誰かに襲われたこととか、お互い武器を持ち合った本気の喧嘩をしたこと、または目の当たりにしたことってありますか?

人の気迫とは本当にすごいもので、素手でも「あ、俺殺されるかも」なんて思うものです。実際に経験ありますし。

どんなに訓練を受けていても、襲われた時には少なからず恐怖心が生まれるものです。

現場にいたわけでも自分が襲われたわけでもないのに、机上で「こー避けて、こーさばいて、ここで警棒で叩けば対処できたはずだ」なんて言っても説得力ないですよ。

1対1の状況だと予想されますが、そんな状況ではより確実で自分の安全が保障される方法で警告及び職務遂行するのが当たり前ではないでしょうか?


それに警官が発砲前に何の警告もしないわけありません。

そこは、さらに近づかれた、という一文からも発砲までに時間的猶予があったと予測できます。

警告を無視した上で殴りかかっているとしたら警告が実行されても止むを得ないでしょう。

亡くなってしまったことは悲しいことですが、違法滞在したり、強制送還を恐れたからって警官に襲い掛かる。そのことこそが一番問題にされるべきでは??

警官に襲い掛からなければこのような事も起こらなかったでしょうに…
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篠竹は武器と言えないですね。 (田仁)
2008-04-20 21:15:58
精々目を突かれたら怖い程度で、でも相手の腕を制すれば、突きは回避出来る。
その問題の警官は、どういう方ですか?
有村とか稲田とかって、B層右翼議員の同類項な病気を患ってる?
或いは、拳銃又はその訓練に、特別な思い入れや執着心があるとか?
かなり接近した状態で、(恐怖の余り?!)簡単に銃を抜くモンですか?
格闘の心得が無いっぽい警官も恐いけど、乱闘になりそうな直前に銃を容易に抜く判断力も恐い…。
下手すりゃ、暴発やら却って銃を奪われるやら、こんな射殺事件以外にも、色々事態が想定出来ます。
と、そこで「B層右翼議員と同類項な病気」に帰るんですけど、全ての警官訴追事件にB層右翼のアジテーターが出張りますか?
出張らないでしょ?
ソレって、名誉毀損裁判が可能って以外に、警官個人の所属団体を漏らす情報ではないです?
自衛官と学会の関係はヨク聞きますが、新興宗教と警察の関係は、神奈川の警部の事件が報じられた後日談が昇進だったように聞きましたが…。
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問題は・・ (FX)
2008-04-21 11:20:00
最近の傾向として問題は簡単に銃を抜く警官の側を
むしろ賞賛する世論が多いことです。
これは中国の方のようですが
たとえ日本人でも同じでしょう。
少年を殴った警官、少年に銃をむけた警官
でも警官は悪くないと考える人が多数派です。
落ち着いて理屈で判断できる人が少ないです。
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度々失礼致します (ゆん)
2008-04-22 00:03:33
ブログ主様からのコメントが無い為、主様以外の方へのコメントをさせていただきます。
失礼致します。

>>田仁さん

えっと、一応僕へのコメントですよね?もし違っていたらごめんなさい(^^;

>>精々目を突かれたら怖い程度で、でも相手の腕を制すれば、突きは回避出来る。
こいうのうは現場に居合わせてみないと何とも言えないのでは?
机上の空論で、理想を語っても、警官も人間ですから理想通りに動けなくて当たり前ではないでしょうか?
そりゃ相手を殺さずに逮捕するのが理想でしょうけど、その理想を追求しすぎて警官自信が怪我をしたり死んでしまっては意味が無いでしょう。

警官も犯人も人間。警官の命も大切なんです。
だれも「死んでも構わない」なんて思ってる警官はいませんよ。

この程度では殴られても死なない、と仰ると思いますが、それはあくまで、事後に他人が見た判断であり、当人の事件時の立場を全く無視しているように思えます。

>>かなり接近した状態で、(恐怖の余り?!)簡単に銃を抜くモンですか?
格闘の心得が無いっぽい警官も恐いけど、乱闘になりそうな直前に銃を容易に抜く判断力も恐い…。

簡単に抜いたわけではないでしょう。
近づかれるまで警告しているでしょうし、抜いた後も警告しているでしょう。
それを無視して近づく事はしょうがないことですか?

軽い例にすると「それ以上ふざけたら怒るよ?」と母親に言われ、しかし子供が悪ふざけをやめずに母親に叩かれたとして、誰がその母親を責めるでしょうか?

警告を無視して更に近づき反抗しようとしたら、警告が実行されても仕方なくはないでしょうか?

発砲ありき、ではなく、発砲の前段階として職務質問から口論、そして凶器となり得る物を持っての威嚇、という過程があるんです。

怪しいやつだからっていきなり撃ったわけでは無いんですよ?

あと、格闘の心得があったとしても‘乱闘’なんかになった時に相手が石の宝珠を持ってたら殴られた場合下手したら死にますよ(^^;

なによりいくら訓練していても、当人の当時の心境は当人にしか判りません。それを周りが事後、画面越しに新聞記事だけで批判しても説得力はないです。

それとも田仁さんは同じような経験がおありですか?

石の塊を持った暴漢に襲われたが訓練の賜物で、常に冷静に対処し、相手の攻撃を見事にさばき、一撃も喰らうことなく、暴漢を逮捕した。

まぁ例ですが、こんなような事が出来たのであれば批判にも説得力が出てきますが…

ただ、一般論として、命がかかっていたり身の危険を感じたら、ぎりぎりで相手を逮捕できる方法より、余裕のある方法で相手を威嚇するのは当然ではないですか?

警官も人間で、家族があったりするんですよ?
怪我をしたくない、と思って何がいけないでしょうか。(まぁそう思ったかどうかは知りませんが)


そして、何故この中国人の方は責められないのでしょうか?
そもそも違法滞在をせず、職務質問にもちゃんと答えていればこんなことにはならないのですよ?
自業自得と言う言葉ご存知ですか??

銃とか格闘云々の前に、先ず罪を犯すな。
って事、これが一番大切ではないでしょうか??


>>FXさん

僕へのコメントではないと思いますが、もしよろしかったらみてみてください。

>>少年を殴った警官、少年に銃をむけた警官
でも警官は悪くないと考える人が多数派です。
落ち着いて理屈で判断できる人が少ないです。

とありますが、警官が何の警告も無しにいきなり殴ってたり
相手が投降して反抗していないのに殴ったり
こんなんだったら相当問題だとは思います。

しかし何度警告しても反抗し続けたら殴られて当然じゃないですか?
少年とはいえ、その少年の犯罪で困っている人達もいるわけで、警官はその少年よりも少年に困らされている人達を優先して守らなくてはいけないんですよ?

治安を守る為に口で何度言っても聞かなければ、実力でおとなしくさせるしかなくないですか??
他にどのような方法で少年の犯罪を止めて補導なり逮捕なりをするのでしょうか??

また、いくら少年とはいえ15歳くらいになっていれば充分な力があります。
そこにナイフや何らかの凶器となりうるものを持っていれば警官だって近づかれたくはないでしょう?

銃を向けて威嚇されるほど、反抗を続ける方がどうかしていると思います。

殴られたり銃で威嚇される前に、自分の侵した罪を認めておとなしくなって反省しろ。
って事が大切なのでは?

そしてやはり、罪を犯すな、って事が社会が少年達に一番教えてあげなければいけないことではないでしょうか??

罪を犯しても少年は殴られないんだよ♪
なんて事覚えさせて、少年達にとって一体どんな教育になるでしょうか??
罪を犯せば相応の罰で裁かれるってのが、社会が教えるべき事ではありませんか?


また長くなってしまい申し訳ありません。

失礼いたします。
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職業選択 (田仁)
2008-04-22 00:04:49
篠竹と石に恐怖して逆上する「癖」が警察学校を出ても直らないなら、今からでも職業選択を過ったとして転職した方が良いでしょうね!ダライ・ラマと違って、職業選択の自由が有るのだから。
ダライ・ラマなんて、中国と本当に自治権拡大の交渉をしてて、超本気な証拠に却って条件闘争を前提の「中国全国土の1/4の広さ」って大風呂敷を広げた所に、あんな事件で冷水を浴びせられ。
道理で「中国からの独立は考えてない」「北京オリンピックに賛成だ」と慌てる訳で!まあ「ブッシュの戦争投機筋」又は「国際金融資本」と完璧にツーカーな状態でないのは、結構な事ですが。
只、仮に冷水がドライ・アイスになれば、彼の立場もヨリ一層弱くなり、法輪功教祖みたいに米国在住にならないとも限らず、そうなったとしたら西蔵は西蔵でそれなりに不幸でしょうね。
食糧投機に励む「ブッシュの戦争投機筋」or「国際金融資本」はとってもウットリな地下資源&紛争地の出現に、アフリカ・中東の次の飯の種…!ってさて置き、職業の適性というモノはねぇ!
国家神道カルト連合寄りの警官は職業適性を欠くでしょが、亡命が長くカリスマ性が薄れた宗教指導者も大変そうで、血も涙も無く金儲けだけに邁進出来る収奪者は適性に富むが超嫌な奴!!!です。
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問題は・・ (FX)
2008-04-22 12:57:40
>ゆんさん
世間は現場で起きた事実をみて
警官擁護してるわけではありません
たった数行の報道からかってに
自分の中で事件をイメージし
警官は悪くないという考えを持つのです。
これは怖いことです。
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問題は・・続き (FX)
2008-04-22 13:10:43
私があげた話では少年は何も悪いことはしてなかった
ことが判明してますし警官は逮捕されてます。
それでも警官を擁護する人がいるわけです。
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「警察官」と「子供のけんか」って、比喩で。 (田仁)
2008-04-22 15:37:45
ヤメ蚊先生は、皮肉を効かせて「子供」を持ち出された訳で、「子供のけんか」はそれだけで日本語の常套句だから。
マジで『警官が常に暴力に対してド素人であって、犯罪を捜査するのが職務などではなく、慈愛に満ちた「母子の情」でアラユル人々に接している』とか、そういう意味じゃないでしょ!
危うく『絶望先生』みたいに「絶望した!」と口走りそうになるような、何か、非常に暗い気分になりました…。
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Unknown (Feigling)
2008-04-22 19:31:34
法律の事はよく分からないので、拳銃の使用が適切だったかの判断は裁判所に任せるとして

接近した状態で銃を抜くのがおかしいとの指摘ですが、拳銃は近距離用の武器と考えて構わないかと。
数メートル以内での使用も珍しくないと思います。
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