情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)日隅一雄

知らなきゃ判断できないじゃないか! ということで、情報流通を促進するために何ができるか考えていきましょう

姑息なり、中電!~浜岡原発制御棒脱落事故発表を尋問時間と同時に設定!

2007-03-20 01:50:44 | そのほか情報流通(ほかにこんな問題が)
朝日新聞によると、【中部電力の浜岡原発3号機(静岡県、沸騰水型炉、出力110万キロワット)で、91年の定期検査中に制御棒3本が想定外に抜けていたことがわかった。抜けた制御棒の位置がそれぞれ離れており臨界にはならなかったが、同じ沸騰水型炉の北陸電力志賀原発1号機で99年6月に起きた臨界事故が明るみに出たのを受けて、中部電力が19日公表した】。

中電がこの情報を記者発表したのは、午前10時だという。

この日の午前10時、それは中電にとって非常に意味のある時間だった。

ここから明らかなようにこの日、午前10時から、まさに浜岡原発の安全性が争点となっている浜岡原発運転差し止め訴訟において、中電の原子力部課長(47)=原発の保守管理担当=の反対(原告側)尋問が行われることになっていたのだ。保守管理担当課長…まさに制御棒事故の担当であり、この日の発表についても詳しく知っているはずだ。

証人尋問では、当然、中沢は、制御棒問題には触れずに尋問に答えていく…。

弁護団の携帯電話には、急なニュースを何とか伝えようとする支援者からの電話がかかってきていたが、尋問中であり、出ることはできない…。

実は、この日午後、もう一人の中部電力原子力部課長が尋問に応じる予定だったが、この人物は、原発の機器耐震設計担当であり、制御棒問題を聞いても担当ではないからと逃げることができる。

つまり、原告側が制御棒の管理について尋問する唯一の機会がこの日の午前10時からの尋問であり、中電はその尋問には制御棒問題を持ち出せないような絶妙のタイミングで記者発表したのだ。

本来であれば、前日夜でも発表できたこのニュースを午前10時にぶつけた中電を姑息と評価することはやむを得ないのではないか!

中部電力は、この発表について、【報告義務はないが北陸電力の問題もあったため情報共有すべき事象として公開することにした。決して隠ぺいではない】(静岡新聞)と述べているらしいが、それなら証人尋問の最中に発表したのはなぜか!と問いただしたい!


ところで、実際の尋問はどうだったかというと、天網恢々疎にして漏らさずだったらしい…。









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