企業活性化・経済成長への図式
前回「経済回復に自信を」と書かせて頂きました。
その中で、直前に発表された機械受注の増加を先行指標の表れとして、活発化する採用と人材育成意欲、多様な技術開発の展開、日本の技術、日本の製品に対する世界各国からの信頼、人材開発への投資の再開、そして真面目な日本人の努力と頑張りへの期待を挙げました。
もちろん、経済というのは人間のやる活動です時から、人間の心の持ち方というのは基本でしょう。しかし、国際的に強いられた過度な円高といった逆風の中では、人間の努力もあまり報われないことも確かです。
幸い、日銀の新政策により、20円幅の円安が実現し、国際社会もそれを認めざるを得なかったというのが現状でしょう。
これから日本経済の活性化が始まるという条件が整備された中で、上記のような日本経済の動きが始まっていることが、明るい将来展望の理由です。
経済発展には各種の景気循環論など多様な説がありますが、やはり基本はイノベーションでしょう。
上の図では太い縦の矢印の破線がイノベーション(技術革新)で、例えば、最初が蒸気機関の発明、次が電気モーターの発明、3本目がIT技術といった具合に考えますと、横線がそれによって達成可能な経済レベル、ただしそれにはすぐには達せずに、その技術革新を種々な形で応用発展させる人間の努力があって、結果的には斜線の「実現過程」ということになるのでしょう。
そして、技術革新も、それを生産技術、製品・商品・サービスに仕立てるのも、すべて人間の力です。
大分前の話ですが、ある企業の社長さんと飛行機で隣になり、「社長の会社な何故毎日のように日経産業に記事が出るようないろいろな開発が出来るのですか?」とお伺いしたら。
「原因はいろいろあるでしょうけれど、かつて私が人事部長だったころ、積極的に人材採用と育成をやったことの結果でもあるような気がします。」という答えが返っていたことがります。
矢張り、これからの日本経済の活性化には期待していいのではないでしょうか。