tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

金利水準と家計消費、我が家の実感

2017年06月16日 22時15分29秒 | 経済
金利水準と家計消費、我が家の実感
 我が家の虎の子の貯蓄の中に300万円の国債があります。
 先日証券会社から利息が入ったとハガキの通知があり、接着している面を開けてみましたら、国債の金額は300万円で、利息が750円と書いてありました。

 家内に聞いたところ、「以前あなたが、外貨建ての投信などは元本のタコ足配当で損ばかりだから、目減りしない国債の方がまだいいとか言っていたので、国債にしました」との事でした。そういえばそんなことを言った気もします。

私「確かに目減りはしていないね。利息が750円ついてる。タクシーに1回乗れるかな」
妻「利息は年2回来ますよ」
私「じゃあ年2回タクシーで帰宅するか」

 計算すれば、利率は0.05%。これが日本の国債かとハガキは破って捨てました。そしてついでに考えました。
 昔のように5%あるいは5.5%の利息が付いたらどうだろう。300万で年15万か16.5万円、源泉徴収しても年金が月1万円以上増えたのと同じ効果があるわけです。 

 我が家と同様、長年貯めた貯蓄を生かそうと考え、結局、投信などで損をして「国債の方がまだいい」と思い・・・、というお宅もあるのではないでしょうか。

 もし1000万円を国債に投資出来れば、3%の利息で年間30万円、5%なら50万円の利息が付きます。源泉徴収しても年金が月2~3.3万円増えたのと同じです。元本は減りませんから、毎年同じ金額が入ってきます。高齢者マル優などがあると更にいいですね。

 金利というのは、本来こういう功徳があったものなのです。だから日本人は先憂後楽で貯蓄に励んだのです。

 今、年金の手取りは毎年じりじり減っていきます。貯蓄には利息がまともに付きませんから、結局「元本食いつぶし」になります。一方平均余命は伸びています。当然医療費はかさみます。

 これが当面する高齢者の家計でしょう。「将来不安で消費を抑える」のは、こうした中では当然の行動でしょう。
 そして、こうした親たちの生計を見ている子供たち(子供と言っても、もう50歳前後)も、当然先行き不安を感じます。年金の積立金にも、まともな利息は付かないのです。

 こんな身近な状況を考えても、なぜ消費が伸びないかが実感できるでしょう。
 もし国債1000円万で、年30万円、50万円の利息が付けば、高齢者の貴方はどうされますか、恐らく安心して消費をその分増やすのではないでしょうか。