たた&にせ猫さんの備忘録

―演劇、映画、展覧会、本などなど、思うままに―

『本阿弥鋼悦の大宇宙』東京国立博物館

2024年03月01日 | 日記

  『本阿弥鋼悦の大宇宙』東京国立博物館 2024.2.28

       2024年1月16日(火)―3月10日(日)  

  最近習い事の宿題制作で家に籠っていることが多く、にせ猫さんに散歩してきたらと。川沿いの遊歩道を散歩して骨折して以来、遊歩道は危険ということで、最近の散歩はもっぱら美術館巡り。

  会期が終わり近くなっているので、混雑しているのでないかと不安はあったが、天気も良いので上野に出かける。結構混んでいたが、『国宝展』程ではなく、展示自体は見やすかったです。

  本阿弥光悦の多面性に焦点を当てた展示。

  第1章は本阿弥家の家職と法華信仰―光悦芸術の源泉 最初に本阿弥光悦の座像、印、家系図も。家職が刀剣鑑定ということで、刀が展示されている。国宝の無名正宗、短刀銘吉光等、本当にほれぼれするほど美しい。信仰関係では扁額と本阿弥光悦筆の立正安国論など。

  第2章は謡本と光悦蒔絵―炸裂する言葉とかたち 謡本がたくさん展示されている。謡が好事家の嗜みだったとしても、豪華版。蒔絵では最初にどんと『舟橋蒔絵硯箱』。硯箱がいろいろ。書を習っているが、こんな硯箱、汚れたらどうする。

  第3章は光悦の筆洗と字姿―二次元空間の妙技 光悦筆の書状、ふっくらした線の使い方、闊達に書いて芸術。光悦の書の他、本阿弥切などの古筆も展示されている。鶴下絵三十六歌仙和歌巻は京都の琳派展で見たはずだが、京都で見た時の方がインパクトがあったような。

  第4章は光悦茶碗―土の刀剣 赤、黒、白の楽茶碗が15点。形はいびつでも力強く、釉薬の色も魅力的。茶道をする方にとって垂涎の茶碗達。

  展示を一通り見て、特設ミュージアムショップに。印や筆なども売っていてなかなかこちらも楽しい。

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『METライブビューイング2023-24 アマゾンのフロレンシア』 109シネマズ川崎 

2024年03月01日 | 日記

  『METライブビューイング2023-24 アマゾンのフロレンシア』 109シネマズ川崎  2024.2.2

   指揮:やニック・ネゼ=セガン 演出:メアリー・ジマーマン

   キャスト:アイリーン・ペレス マッティア・オリヴィエリ ガブリエラ・レイエスマリオ・チャン ナンシー・ファビオラ・エレーラ マイケル・キオルディ

   コロンビアの文豪ガブリエル・ガルシア=マルケスに着想を得て、行方不明の恋人を捜してアマゾン川を遡る歌姫の心の旅を流麗なメロディでつづった「アマゾンのフロレンシア」(2023年12月9日上演)の収録版。メキシコ出身のダニエル・カターン(1949-2011)は、スペイン語によるオペラを国際的に定着させた現代作曲家。メトロポリタン歌劇場でスペイン語の作品が上演されたのは、今シーズンの本作で約100年ぶりだとのこと。スペイン語のオペラなので、英語の字幕付き上演。

  お話は、ーブラジル生まれの歌姫フロレンシアは、20年ぶりに母国の街マナウスの歌劇場で歌うため、アマゾン川をさかのぼる客船「エルドラド号」に乗り込む。だが彼女の本当の目的は、ジャングルに消えた「蝶ハンター」の恋人クリストバルに再会することだった。さまざまな乗客が乗り合わせる船で、フロレンシアは自分の若い頃を思わせるジャーナリストで、彼女の伝記を書きたいと願っているロサルバと出会う。エルドラド号は嵐に揉まれながらも、マナウスに近づくが、コレラの流行のために下船が禁じられてしまった。フロレンシアは蝶に姿を変え、その魂を恋人のところへ旅立たせる。ー

  登場人物は、船長と彼の甥、謎の人物(実は川の精霊)、フロレンシアのファンで、彼女の伝記を書きためている女性記者、倦怠期のカップル、船長と彼の甥などが登場。危機に際したときの倦怠期のカップルの愛、女性記者と船長の甥の愛に捉われていると自由に生きることができないという思いへの反証、そして歌姫の蝶ハンターとの出会い・愛によって歌に命を吹き込まれたという。

  上陸できない状況で、フロレンシアは彼を感じ、愛を歌い上げるのが最終場面。蝶はプシケ、魂の象徴。愛を彼のもとに飛ばします。

  フロレンシアを歌ったアイリーン・ペレス。好みの声。高音でもどこまでもやわらかな声。情感が乗っていて最後の歌を聞いて久しぶりに涙ぐみそうになった。

  さすがメトで、アマゾン川の生き物、ピラニアや鳥、ワニ等の舞台演出も魅力的。

  学生の頃、たまたま『歌劇ラ・ファボリータ』をテレビ放映で見て、オペラに魅了された。一時は引っ越し公演などにも足を運び、NHKBSのMETのオペラの録画に励み、NHKが放映しなくなった後は、WOWOWに入ってたくさんのオペラを録画したが、最近オペラ熱が下がって、公演は高額なこともあって行かなくなり、放映も録画だけになってしまうことも。

  久しぶりにライブビューイングとはいえ、集中してオペラを聞いて、やっぱり良いなあと。映画館でのライブビューイングは短期間なので、WOWOWで放映するのが待ち遠しい。

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