「雲上雲下」朝井まかて著 徳間書店
子狐、山姥、乙姫、龍の子など民話に出てくる主人公たちがいっぱい登場。聞いたストーリーとは異なる話もあり、涙あり笑いあり切なくもあり‥‥。そう、物語こそが雲上と雲下をつなぐものだったのに、私たちは物語を忘れ、子供にも引き継げていない。昔話の教訓が忘れ去られている。物語が世界から消えていくのか。草どんと山姥の会話が、この本に重みを増している。楽しくも考えさせられるいい本だ。
「おらおらでひとりいぐも」若竹千佐子著 文藝春秋
主人公は74歳桃子さん。ひとりで住む彼女のひとりごとが最初から炸裂する。彼女はひとりでいろいろ考える。時には終日部屋にいる。老人のひとり住まいは本当にこんな一日かもしれない。当たり前だよと言う彼女の声が聞こえてきそう。わたしもひとりで住むようになったら若者のように活動できず日暮同じように生活しているのだろうか。ふと、主人公の日々が他人事ではなく、将来の自分に思えた。過去いろいろあったけど私はこのように日々生きていく。それがなにか?と言われているようである。
「終電の神様」阿川大樹著 実業之日本社文庫
夜の満員電車が人身事故で運転見合せになる。この日常よくある運転停止が、いろいろな人の人生にとってのターニングポイントとなる。短編集だがそれぞれが納得の感動もの。私はもはや終電に乗ることも最近殆どないが、トラブルになり降りるかと言われ(終電だから途中で降りたら電車がない!)降りないと言ったことや、閉まるドアに間一髪手を挟み、(皆さんは真似をしないように。)ギリギリ終電に乗った日々が懐かしい。
子狐、山姥、乙姫、龍の子など民話に出てくる主人公たちがいっぱい登場。聞いたストーリーとは異なる話もあり、涙あり笑いあり切なくもあり‥‥。そう、物語こそが雲上と雲下をつなぐものだったのに、私たちは物語を忘れ、子供にも引き継げていない。昔話の教訓が忘れ去られている。物語が世界から消えていくのか。草どんと山姥の会話が、この本に重みを増している。楽しくも考えさせられるいい本だ。
「おらおらでひとりいぐも」若竹千佐子著 文藝春秋
主人公は74歳桃子さん。ひとりで住む彼女のひとりごとが最初から炸裂する。彼女はひとりでいろいろ考える。時には終日部屋にいる。老人のひとり住まいは本当にこんな一日かもしれない。当たり前だよと言う彼女の声が聞こえてきそう。わたしもひとりで住むようになったら若者のように活動できず日暮同じように生活しているのだろうか。ふと、主人公の日々が他人事ではなく、将来の自分に思えた。過去いろいろあったけど私はこのように日々生きていく。それがなにか?と言われているようである。
「終電の神様」阿川大樹著 実業之日本社文庫
夜の満員電車が人身事故で運転見合せになる。この日常よくある運転停止が、いろいろな人の人生にとってのターニングポイントとなる。短編集だがそれぞれが納得の感動もの。私はもはや終電に乗ることも最近殆どないが、トラブルになり降りるかと言われ(終電だから途中で降りたら電車がない!)降りないと言ったことや、閉まるドアに間一髪手を挟み、(皆さんは真似をしないように。)ギリギリ終電に乗った日々が懐かしい。