多摩てばこ通信

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最近読んだ本(その64)

2017年12月14日 | Weblog
最近読んだ本から 
「ツバキ文具店」小川 糸著 幻冬舎
 評判通りのいい本。古都鎌倉の四季折々の季節感を感じながら鎌倉ならではの老舗や普通の店が、都会にはないちょうどいい範囲での生活の営みを醸し出している。こういう規模の街が一番生活しやすい。
 一方、手紙について考えさせられる。書く人の気持ちや意思を伝えるものだが届く相手の状況や気持ちまでも配慮が必要。ましてや当事者ではない人の代書はかなりむずかしい。手紙を書くことが少なくなった時代、小説の世界だからこその楽しみがある。
「虹色のチョーク」小松 成美著 幻冬舎
川崎市高津区のチョークを造る町工場、日本理化学工業は日本でいちばん大切にしたい会社で有名である。その会社の真実と歴史を知る。そして従業員の大半の障害者達を含む会社全体が、いきいきと働いている奇跡のような職場が現実にあることに驚く。だが本当は奇跡であってはいけない。
「木曜日にはココアを」青山 美智子著 宝島社
マーブルカフェの常連客である主人公マコさんにはお気に入りの席がある。好きなところにいるだけで元気になることもある。話は海外シドニーに飛ぶ。短編集ながら全てが繋がっていて一大相関図が出来上がる中で、シドニーの街の風景や生活も楽しめる。

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