広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

長野の信号

2016-08-11 00:25:01 | 旅行記
信州旅行記(前回の記事)も、ようやく終盤になりそうです。
今回は、長野県の信号機について。
※信号機の周辺に設置される「主要地点」標識(いわゆる交差点名)は、道路管理者の管轄ですが、ここでまとめて取り上げます。
あまり熱心に見なかったせいか、信号機そのものは別段珍しい物は見かけなかった。
全国的に見て標準的なLED式が主流。雪はさほど積もらないため横型で、フラット形やカプセルフードも見なかった。

信号機に興味がない方でも長野を訪れる時には、ぜひとも頭の片隅に置いておいてほしいことが1点。
何度も書いているように、「押しボタン式歩車分離式(またはスクランブル式)」信号が多数設置されていること。押しボタンを押さない限り、歩行者用信号は青信号にならない。
秋田県では住宅街の通学路などごく一部で導入されているが、多くの県で同じような状況ではないだろうか。

ところが、長野県では、善光寺表参道、諏訪湖畔、穂高駅前など、比較的人通りがあって観光客が歩くような場所にも普通に設置されており、長野県外から来た人は気づかない、もしくは気づいて戸惑うに違いない。
ぼーっと突っ立ってしまって、恥をかいて時間を無駄にしてしまわないよう、ご用心。
【2017年2月22日追記】同日朝日新聞社会面によれば、歩車分離式信号の整備率は2016年3月末時点で、全国平均4.20%なのに対し、長野県は10.89%で全国トップとのこと。押しボタン式を積極的に導入しているのが要因のようで、他にも信号待ちの車の長さに応じて、青信号の時間を調整する仕組みのものもあるとのこと。
諏訪市「諏訪湖畔公園前」の車両用信号機
長野県では、押しボタン式歩車分離式を「歩車分離式(押しボタン式)」または「スクランブル式(押しボタン式)」という表示板で示していた。同じものが歩行者用信号機にも付く(下に写真あり)。

地点名は、市町村名を横に小さく書いて、日本語・英語併記という、丁寧なものが主流。信号機の上に掲げるように設置。
同じ向きに信号機が2台ある交差点では、片方に日本語だけ、もう片方に英語だけと表示板を分けている所もあった。

上の写真で気になるのが、「歩車分離」と表示されている赤色LED。もう1画面あって、
「発進注意」
車両用信号が赤の時だけ作動するようで、見切り発車や歩行者用信号を誤認しないよう、注意を促しているのだ。
それなりに効果がありそうで、秋田県でも導入してほしい場所もあるけれど、費用がかかるでしょうし…


押しボタン式スクランブルの、善光寺近く「大門」交差点では、
歩行者用信号機の横にLED
赤信号の間に文字がスクロール表示され、「長野駅は直進です」とか表示されていた。道案内をしてくれているのだ。
これは…あちこちに道標や地図が設置され、親切な地元の方々も歩いているのだから、別に信号機に教えてもらわなくてもいい。「横断する時はボタンを押してください」と表示するのならともかく。


(再掲)
大門より1ブロック先、善光寺のすぐそばの「善光寺」交差点の交差点名は、
独特の書体
山門に掲げられている「鳩字の額」を模した書体。5羽のハトが隠れている。実物はもっと線が太く、もちろん縦書き。
ここは英字なし。
信号機本体は茶色、柱はくすんだ緑色の組み合わせ。


諏訪湖畔公園では、時差式信号を示す表示板は「時差式信号機」だった。
同じくらいの時期に設置されていそうな、松本駅前では、
「時差式」のみ
秋田県では「時差式信号」(機がない)が標準かな。


長野駅近く。
「南千歳町」
信号機も地点名表示板も新しい、標準仕様。
その交わる側は、
「南千才町」
信号機本体も少し違いそう(ボディ色やフードの長さ)だけど、地点名はぜんぜん別物。
手書きっぽい、昔ながらの表示板だ。電球式信号機時代のものを使い続けているのだろう。

諏訪市の「高島城」もそうだった。
(再掲)
秋田県では、横型から縦型に更新されたため、構造上、表示板の再利用はできないし、残っていても劣化してボロボロになることもあって、地点名表示自体が減少している。



最後に、視覚障害者用付加装置(盲人用信号、音響式信号)の音は、ピヨピヨ/カッコーが全国的に主流になっていて、長野県でもそうだった。
しかし、スクランブル交差点では、県によっては別の音(メロディー)が鳴っている所もちらほら。静岡県では「ふじの山」、名古屋の東山動植物園前では「オウマ(お馬の親子)」、青森県では「乙女の祈り」など。(秋田県ではスクランブルでもピヨピヨ&カッコー)
長野駅前などでは、「故郷の空」だった。これは、ピヨピヨ/カッコーが採用される以前の、通りゃんせ/故郷の空が継続して使われているということだろうか。(装置自体は更新されていそうでそう古くはないだろう。)
この音をほんとうに必要とする人たちはどう感じるかは分からない(ピヨピヨ&カッコーのほうが、方向感覚がつかみやすく安心という声がある)けれど、個人的には久々に聞いた音で懐かしかった。

所変われば信号も変わる。
※旅行記の続きはこちら
2023年の長野市内の交差点名表示について

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3 コメント

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アニメ動画信号機 (あんなか)
2016-08-11 00:44:56
以前テレビで世界で一番寒い特集でヤクーツク市の映像が流れた映った歩行者用信号機が日本と殆ど同じなのに
青信号になると人型がヒョコヒョコ歩く動画になって驚きました。
何だか可愛くほっこり。日本でも採用したら良いのになあと。
ヒョコヒョコ歩く歩行者用信号機はロシア全般に採用されて居るみたいです。

ところでライブカメラのNTT提供のふるさとネットワークが8月1日で終了しましたが結構困っています。
冬などは大館市や横手市に出掛けるときお天気や積雪チェックに重宝したのですが・・。
由利本荘や象潟など一部を除き代替サービスが見つからず困っています。
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主要地点名表示 (住民)
2016-08-13 13:49:25
減少傾向の秋田で増やしてほしいですね。道案内する時に主要地点名がないと教えにくいし、県の担当にでも伝えた方がいいのかもしれないですね。県道は県ですし市道は市にですし、個人的に要望するのも面倒ですね(笑)たぶん話しても予算がとか言われそう…
返信する
コメントありがとうございます (taic02)
2016-08-14 00:28:26
>あんなかさん
台湾で同じような信号機があると聞いていましたが、ロシアでもあるのですね。メーカーが同じなんでしょうか。
ちなみに、日本メーカーの信号機が、台湾へは輸出されているそうです。
日本では、電球式とLED式で人のシルエットが若干違い、LEDのほうが恰幅がよくなっています。一時期は、メーカーや製造時期による違いもわずかにあったそうです。
待ち時間表示などは出てきていますが、動画信号機を採用するほどのユーモアが、日本の警察にあるでしょうか…

NTTのカメラもついに終了ですか。ライブカメラは、ひところほど流行らなくなりましたね。防犯カメラは普及しましたが。

>住民さん
まったくそうです。地図やカーナビも、現地調査に基づいているわけですから、現地が名なしなら、地図も名なしで分かりにくいです。
邪推ですが、地点名は道路管理者管轄、それを設置する信号機は警察管轄と、またがっているのも、衰退した原因かもしれません。警察にとって迷惑(信号機更新時に移設が必要など)なのか、互いに遠慮して意思疎通が不十分なのか。
長野や愛知など、積極的に表示している県もたくさんあるので、秋田でもできなくはないのでしょうけれど。
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