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藤子アニメ

2010-06-20 10:56:33 | その他もろもろ
コンビニでは、アニメキャラクターなどとタイアップしたキャンペーンを展開する場合があり、関連商品が店頭に並ぶことがある。僕が興味を持つようなキャンペーンは今までなかったが、今月のローソンは違った。

ドラえもん原作40周年記念 藤子・F・不二雄キャラクターズフェア」が実施されている。

若い皆さんなどはご存じないと思うので説明すると、「藤子不二雄(ふじこふじお)」という漫画家がいた。
たくさんの作品があるが、僕が小学生だった1980年代には、その多くが小学館の学習雑誌(小学○年生)に連載されたり、アニメ化されたりした。

藤子不二雄というのは、2人の漫画家の共同ペンネーム。実際には共同で作っていたのではなく、作品ごとに分担していたそうだ。
1987年にコンビを解消し、「藤子・F・不二雄」と「藤子不二雄A(正式には○で囲ったA)」として独立した。その際、過去の共同名義の作品についても、さかのぼってそれぞれの名義に改められたようだ。F氏は1996年に亡くなった。


僕にとって藤子作品は、漫画よりもアニメの方がなじみ深い。
物心ついた頃に、今も続く「ドラえもん」はじめ、「忍者ハットリくん」や「パーマン(2作目)」などがテレビ朝日とシンエイ動画によって制作・放送されていたので、それらを好んで見ていた。
 ※なお、当時はまだ、テレビ朝日系列局がない地域が多く、そうした所では、他系列局で放送していた(秋田朝日放送など、テレ朝系列局は1990年代に開局した局が多い)。


そんなわけで、今回のローソンの企画には興味をかき立てられた。
中でも、15日から発売のローソン限定(数量も限定?)のアニメDVD「藤子・F・不二雄アニメキャラクター大集合!!」は欲しかった。3種類あり、いずれも複数の作品のアニメが収録されて1枚1000円。

ドラえもんだけとか、1つの作品だけを収録した市販DVDはそれなりに出ているが、高くてあまり買う気がしないが、これはお手軽&お手頃。
でも、どんな作品が収録されているのか、ネットには情報が少ない。店頭のパッケージを見ないと分からなかったが、1980年代から1990年代初めにかけて放送されたアニメが、1枚につき3~4作品(ドラえもん+2~3作品)が1~2話ずつ収録されている。また「PPV付」となっており、ネットで手続きすれば1作品1週間105円で別の数話が見られるようになっている。

ラインナップに「忍者ハットリくん」や「オバケのQ太郎」がないじゃないかと思ったが、ハットリくんはA氏、オバQは両氏の合作とのことなので、対象外のようだ。
一方、F氏の作品に関しては、1990年代に入ってからテレ朝・シンエイ以外が制作・放送した「キテレツ大百科」(フジ)、「ポコニャン!」(NHK)などを含めて幅広く収録されている。
ラインナップでは、僕にはあまり馴染みがない、1990年代の低年齢向け作品があったりして、結局欲しいと思ったのは、
「1・きれいなジャイアン登場!! 編」だけだった

メニュー
PPVを除いてドラえもんとパーマンが各2話、「チンプイ」が1話(前後編なので2話分)収録。
「チンプイ」は馴染みのない作品なので省略(見たらおもしろかったけど)。

●ドラえもん
ドラえもんは秋田では1992年の秋田朝日放送開局以前は、秋田放送(日テレ系)で、たしか火曜か木曜の17時か17時半から(時期によって異なる)放送されていたと思う。今のように17時台からニュースをやってはおらず、夕方のテレビは子どもの時間だった。
収録されているのは、その頃の大山のぶ代版で、1983年と1987年制作の話。
1987年の「木こりの泉」は、“美化されたジャイアン”が登場する話。当時本放送で見て、おもしろくてインパクトがあったのをはっきり記憶している。ファンの間でも語り継がれており、今回収録されたのだろう。

ところで、長年に渡って作り続けられているアニメ作品では、絵のタッチやキャラクターデザインが変化することがある。「クレヨンしんちゃん」や「ちびまる子ちゃん」の初期は、今とは別人だ。
ドラえもんも同様で、キャラクターの顔の形や服装などが変化していたのが、当時から子どもながらに分かっていた。
Wikipediaによれば、大山のぶ代版ドラえもんのキャラクターデザインは、「(1) 1979年4月2日 – 1981年9月27日、(2) 1981年10月2日 – 1986年ごろ、(3) 1986年ごろ – 2005年3月18日」の3期に分けられるそうだ。(旧作が再放送されたり、昔の秋田など系列局外で遅れて放送された場合もあるので完全に一致はしないだろう)
今回のDVDでも上記によれば(2)と(3)に該当するので、2話でキャラクターデザインが異なっている。
(2) (3)
しずかちゃんの服が違うし、昔の方が全体的に頭でっかちで丸っこい。ドラえもんのヒゲの生え方も違う。
僕にとっては、後期の(3)の方がしっくりくる。

そして、昔の方がドラえもんの体の色が「青い」。現行版も含めて、最近のは「水色」に近い。
僕は形は後半の方を見慣れていても、体の色は初期のように「(水色でなく)青い」というイメージが潜在的にあった。単に自宅のテレビの違い、あるいは途中で放送局が変わったことによる違いかと思っていたが、同じDVDの中で違って見えるのだから、やっぱり昔のドラえもんは青かったんだ。


●パーマン
普通の小学生がスーパーヒーロー「パーマン」として活躍するお話。テレ朝では、1983年から1985年に主に15分の帯番組で放送されたらしい。
秋田では秋田テレビ(現在はフジ系だが、当時はフジ・テレ朝両方の系列だったようだ)で週1回17時? から放送の30分番組や、他の作品とのオムニバス形式(「藤子不二雄ワイド」?)として流れていたはず。

見ようと思えば今でも毎週テレビで見られるドラえもんとは違い、本当に久々に見るだけに、とても懐かしい。
「ヘコ~っ」とずっこける定番シーンも
小学生の時を最後に見ていなかったわけで、忘れていたこと、当時理解できなかった点があり、新たな発見もあった。
例えば、パーマンとしてのパワーの源は「パーマロゲン」なる物質であること、パーマンとして活動中の本人の身代わりである「コピーロボット」の声(同じ声優が当てている)は、本人よりも少し高い声であることなど。

また、パーマンでも放送途中でキャラクターデザインが若干変わり、マスクが初期は丸っこく、後期は角張って目が大きく見えるようだ。
DVD収録のテーマソングの映像では、僕にとって見慣れた“前期型”マスクだが、作中は若干違和感を感じる“後期型”。
DVDにはいつ放送された作品かが記載されていないが、詳しいサイトを参考にさせてもらうと、2話とも1984年から1985年の最後期のようだ。


●主題歌
このDVDで、懐かしくも、ちょっと残念だったのがテーマソング。両作品とも、当時の映像を使ってくれてはいるのだが。

ドラえもんのエンディングは1984年から1988年まで(Wikipediaによる。以下同)流れた「ぼくたち地球人」。歌も映像も懐かしい。今や水木一郎氏と並ぶアニメソング界の重鎮、堀江美都子さんが歌っている。
「♪みてみてよ ほら 花や草木がおはようのあいさつしているよ」で始まる、当時、少しだけ意識され始めた環境問題を扱った歌詞。バブル景気が始まる頃でもあり、今よりずっと環境意識が低い世の中だったが、僕としては子どもながらに漠然と「地球や自然を守る、残す」ということを理解でき、今の自分の環境意識につながっていると思う。今でいう「エコ」に通ずるいい歌だと思う。

そしておなじみ、
オープニング
「ドラえもんのうた」は、おそらく1984年から1992年まで使われた「宇宙空間を飛ぶ、立体感のあるドラえもんの後ろ姿(お尻)」から始まる映像。

映像は懐かしくていいのだが、歌がおかしい。
この歌は1979年の放送開始から長らく大杉久美子さんが歌っていたのだが、1992年10月から映像・伴奏ともリメイクされて歌手も山野さと子さんに替わった。(余談だが秋田朝日放送は1992年10月開局なので、ちょうど同時期【2019年10月8日補足・1992年10月の2週目から代わったようなので、AABで大杉版は1回だけ流れたことになる(開局前・9月中の試験放送でも流れているはず)】)
つまりこのDVDでは、映像に合わせて歌は大杉版でなければならないのに、なぜか音だけは山野版が入っている。権利関係の問題等があったのかもしれないが、何の断りもないので、こだわりが足りないととらえてしまいたくなる。
主題歌のテロップ
歌詞以外のテロップは、DVD用に新たに入れたものだと思うが、それもいただけない。
この表記では、ぱっと見では「ドラえもんのうた」が作詞者しか分からないように見えるし、「ぼくたち地球人」を山野さんと堀江さんが一緒に歌ってるみたいに見える。もうちょっとなんとかできないでしょうか。

なお、両主題歌や作中のBGMを作曲した菊池俊輔氏は1931年、弘前市の生まれ。
忍者ハットリくん、キテレツ大百科、Dr.スランプアラレちゃん、暴れん坊将軍など、数多くのテレビ番組の音楽を手がけている。僕たちの世代なら、知らず知らずに絶対耳にしたことがあるだろう。


パーマンは、歌も映像も当時のまま(のはず)。
オープニングの「きてよパーマン」は、長いバージョンでは最初にトランシーバーの呼び出し音が鳴っていたはずだが、それがないので、オムニバス用などの短縮版だろうか。

「♪自由ーぅに空を飛べるけどぉ ぇカラスのカンザブロウじゃないよ」で始まる軽快なエンディング「パーマンはそこにいる」も収録。
だが、
オープニングのテロップは出るが
なぜかエンディング分が出ない! これは作者・歌手に失礼で、購入・視聴者に不親切だ。
Wikipediaによれば、
 「パーマンはそこにいる」 作詞:小谷夏/作曲:古田喜昭/編曲:たかしまあきひこ/ 歌:古田喜昭 とのこと。歌っているのは作曲者なんだ。

主題歌を編曲した、たかしまあきひこ氏が、作中の音楽も担当している。たかしま氏はドリフターズの音楽やフジテレビのニュース番組のテーマ曲(古くは「スーパータイム」、現行の「ニュースJAPAN」など【7月6日訂正】ニュースJAPANは別の作曲者でした)を手がけ、菊池俊輔作曲のアラレちゃんの歌を編曲したりもしている。
このDVDでBGMを聞いてみると、ほのぼのとした菊池氏のドラえもん(これも好きだけど)などとはまた違った軽快な雰囲気で、パーマンの個性を際立たせているように感じた。


PPV分を見ようとはあまり思わない(パーマンはちょっと心惹かれる)が、値段を考えれば本編だけでも妥当な価格・内容だと思った。今までコンビニでDVDを買おうなどと思わなかった僕が買ってしまったのだから、新規需要の掘り起こしにもなったのではないだろうか。
続編やハットリくんなどのA氏版も見たいな、と思うけど、ちゃんとした製品を買えってことか…
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2 コメント

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再び昔の記事 (FMEN)
2022-07-20 22:16:55
こち亀→キテレツ→秋田テレビ昔のアニメ枠を振り返りました。
世代的にドラえもんは裏番組のABS時代でしょうか。

昨日はフジのアニメフォントが痩せていて…と書きましたがテレ朝の方は主題歌の回転率が悪くなってる気がします。
いまクレヨンしんちゃん30周年ですが、なかなか振り返りせずオープニングのケツメイシももうそろそろいいんじゃないか?とおもったり。
言われて今更になり古いエンディングを出してきましたが、古すぎるのはやってくれるのか。
ドラえもんは今はジャイアンのキャンペーンだからエンディングは仕方がないにも星野源でなくそろそろ新しいのやリバイバル版が見たいと思ったり。
ちびまる子ちゃんで西城秀樹の命日週に走れ正直者を流す粋な演出してるのを見るとなんでテレ朝は…と。
ドラえもんはABS (taic02)
2022-07-22 20:38:10
ABSで火曜か木曜(1986年頃に枠移動)でした。
テレ朝での放送より遅れていたはずなので、AAB開局直前の数回分は、秋田では視聴できなかったのでしょう。

アニメの主題歌をコロコロ変えるのって、子どもたちはどうとらえるのでしょう。
昔は、夏に「○○音頭」に差し替わる程度で、ほぼ変わらなかった世代からすれば、いつもの番組がいつもの音楽のほうが、いいような気もします。

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