たけやパンの話題

パンの話が続いて恐縮ですが、秋田のたけや製パンの話題を中心にした記事です。
※感想は、あくまでも個人の感想です。アテにしないでください。

●秋田VS青森　コーヒーサンド食パン対決
昨日紹介した、青森の工藤パン「イギリストースト ブレンドコーヒークリーム」によく似た製品をたけやでも出していた。
「もちっとコーヒー」　457kcal　115円
「コーヒークリームをサンドしました。」とある。「もちっとやわらか使用」ともあり、そういう商品名の食パンを使ってるってことでしょう。

山型食パン2枚で1組なのは、イギリストーストと同じだが、食パンの質感が違う。
こっちの方が穴が多いというか、キメが粗くてボソボソしてそう…

剥がそうとしたらパンがボロボロに…

コーヒーにはつぶつぶが
でも、粒は大きくて、イギリストーストに入っていたグラニュー糖ではなさそう。

味は、イギリストースト同様にけっこうコーヒーの味がするが、良く言えばクリーミー、悪く言えばやや脂っこい。（カロリーはたけやの方が高い）
食パンもイギリストーストの方が食べやすい気がしたかも。

個人的にはたけやのアベックトーストよりは好きだけど、この“対決”は工藤パンの勝ち。

●秋田VS青森　白大福対決
山崎製パンがそうであるように、たけや製パンや工藤パンも、パン屋さんでありながら和菓子も製造している。
工藤パンにもたけやにも、こしあん入りの「白大福」という製品があったので買ってみた。どちらもスーパーで1個78円。
※僕はこしあんも餅も好きなので、こういう大福は好きなのです。

ちなみにイオン秋田中央店（旧秋田サティ）では、たけやの白大福とヤマザキの粒あん入りの大福両方を扱っているようだ。

左が工藤パンの白大福。右は工藤パンの「桃山（95円）」
一緒に買った桃山には「工藤の和菓子」というハンコ風ロゴが印字されているが、白大福の方は裏にシールを貼っただけ。

工藤パンの白大福はたぶん初めて食べたけれど、可もなく不可もなくといった感じか。
大量生産品でこの価格だしね。

一方、
たけやの白大福
大きさは工藤パンのと同じくらいだが、ふっくらして見えた。なんかどっしりとした存在感がある気もした。
（工藤パンのは下に台紙が敷かれているが、たけやのは台紙がなくフイルムで包まれているだけ。自分の重さだけで支えてますって感じか）
手に持ってみても、たけやの方が若干重いような気がしなくもなくはない。

そして、表面に粉がまぶしてある。餅粉の一種、「大福粉」というヤツか。
工藤パンのには粉がほとんど認められなかったが、この粉は（存在意義はともかく）大福の重要な要素ではないだろうか。

たけやの大福はおそらく子供の頃から何度か食べているはず。
そのためか「そうそうこの味！」と懐かしく感じるとともに、これこそ大福の味だと感じた。
特にあんこがおいしい。滑らかな食感、適度な甘さ（苦手な方には甘すぎるかも）、ほのかな小豆の味。まんじゅうなどたけやの他の和菓子で使われているのとたぶん同じ、このあんこが好き。

慣れた味ということもあるかもしれないが、白大福対決はたけやの勝ち。
青森の方からも、「たけやのまんじゅう（青森県内の一部スーパーで流通している）のあんこがおいしい」というコメントをいただいたことがあった。たけやさんは和菓子が得意なのかも。


●ヤマザキ製パン“たけや工場”
さて、最近、秋田の店頭で見かけるたけや・ヤマザキのパンのラインナップに少し変化がある。
以前はコロネなどごく一部に限られていた「ヤマザキ」ブランドの製品が、最近になって増えているのだ。以前あった、たけやブランドの品が姿を消し、ヤマザキの同じ製品に取って代わられている感じ。
例えば、「たけやフレッシュランチ」のツナやタマゴなどは「ヤマザキランチパック」の同じものに取って代わられたし、
「たけやクリームパン」も見かけなくなって、
「ヤマザキ クリームパン」形はたけやのとそっくり
【10日追記】↑このクリームパン、中のクリームがとても滑らかでおいしかった。「たけやクリームパン」とは違うのかもしれない。

これらの変化は、震災の影響で原料の供給体制、被災地向け製品の製造などのため、たけやで製造できなく（しなく）なり、代わりに秋田県外のヤマザキの工場から運ばれてきているのかと推測していたのだが、そうではないようだ。
上のクリームパンの「製造所固有記号」を見ると、
「TK」
Wikipediaによれば、山崎製パン各工場に割り当てられた固有記号は、「Y」から始まる（YSE→仙台工場など）。
しかし、2つだけYで始まらない製造所がある、それが「KD」とこの「TK」。

「KD」は工藤パン、「TK」はたけや製パン（の自社工場）を示すのだそうだ。
つまり、このクリームパンは、ヤマザキブランドでありながら、たけやの工場で製造されていたのだ！ 秋田市川尻町大川反の。
ランチパックの小倉＆マーガリンなども「TK」だった。
なお、たけやの自社ブランド製品には固有記号は記載されない。これは工場が1か所しかないからだろう。

以前からあるコロネやカレーパンは、ブランドはヤマザキだったが、製造者はたけや名義になっており、「ヤマザキとライセンス契約してたけやが製造している」旨の表示があった。（「TK」の表示はなし）
これは、いわばたけやの方からヤマザキにお願いして「ヤマザキのブランドを使わせてもらい、作らせてもらっている」のだろう。

しかし、「TK」の表示があるものは、表示はあくまでも山崎製パン（このクリームパンでは「製造者」でなく「販売者」となっている）であり、「たけや」の名前や連絡先は一切記載されていない。
つまり、たけや製パンの工場が、山崎製パンの“秋田工場”的に扱われていると受け取れる。今までとは逆に、ヤマザキの方から「うちのこの商品を作ってちょうだい」と頼まれていることになる。今まではあまりなかったことではないだろうか。
しかも、店頭の状況を見ると、たけやブランドの製品の一部の製造を取り止め、同種のヤマザキブランドの受託製造に振り替えているようにも思われる。

震災の影響でヤマザキがたけやに外注せざるを得なくなったのか、あるいは震災に関係なくそういう契約に変わったのか分からないが、ランチパックなど今後の展開に変化が起こるかもしれない。


イオン秋田中央店では、映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」とタイアップしたヤマザキランチパックの新商品2種が売られていた（詳細は後日改めて）。
いずれも仙台工場製

◯ちなみに工藤パンでは
青森で見た状況は（製造所固有記号に気づく前だったので、その点は不明）、

・クリームパンは工藤パンブランドのものが大量流通
・フレッシュランチはたまごやツナといった定番品が流通し、限定品が少なめ。ヤマザキランチパックが大量に並んでいるわけではない

と、秋田とは異なる状態だった。

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