行く末遠ければ

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地元サッカークラブ・カターレ富山を応援するブログ

無情なる結末。歓喜が暗転、勝利を逃す FC岐阜戦

2024-04-11 20:21:56 | カターレ富山
1-1のドロー。
「試合終了のホイッスルが鳴るまで、なにが起こるかわからない」ーーー古今東西、サッカーに限らずあらゆるスポーツで使われる常套句ですが。
好調の岐阜に苦戦を強いられ、ゴールが遠い厳しい展開。それでも必死の守備で相手に得点を許さず。
このままスコアレスドローか・・・そんななかで迎えた試合終了間際のアディショナルタイム。
途中出場の松本が、殊勲の移籍後初ゴール!平日ながらも長良川競技場に駆け付けたファン・サポーターに駆け寄り、喜びを爆発!
そのまま歓喜の勝利となるーーーはずでした。
残り時間幾ばくも無いなかで。
まさかのPK献上。
それを決められ、同点。そして、試合終了。
・・・どうにもこうにも、やりきれない。
可能性としては、負けてもおかしくない試合展開であったなかで。相手に勝利を許さず、1ながらもアウェイで勝ち点を積み上げました。
ただ、連勝必須であった状況でそれを為し得ず、またもアウェイで勝利できず。
負けてはいない、最悪ではない。けれど、それでも。
無念の結果を、どう乗り越えていくのか。
覚悟というものが、あらためて問われることとなりました。

前節から中3日。水曜開催の連戦2戦目として、カターレ側は3人、岐阜側は5人のスタメン変更。チームとしての総力が問われる試合ともなりました。
そんななかでも、岐阜には得点数目下リーグトップタイの藤岡 浩介がメンバー入り。カターレの側も、1トップとしてショウセイを起用。
連戦だから主力温存でなんとかやり過ごす、という試合ではなく。
追う立場のカターレはもちろんとして。上位につける岐阜にとってもまた、必勝を期した試合となっていたようで。
カターレが前からのプレスでボール奪取を試みるいつものスタイルで対峙するも、岐阜の鋭い寄せ、パスワークに、なかなか上手いかたちに持ち込めない。
FWの藤岡、粟飯原 尚平の圧力、そしてサイドを精力的に駆け上がるDF石田 崚真のスピードに手を焼かされ。最終的なところでは、なんとか食い止めつつも、それでも攻撃のリズムが良かったのは岐阜のほうでした。
カターレの側もショウセイにボールを集めつつ、吉平、松岡ら前線のメンバーで打開を図るも、なかなかうまくいかず。
お互いに決定的なチャンスとまでは至らずも、それでも。全体的に見れば、攻撃的な岐阜に、なんとかくらいつくカターレという構図。
33分には吉平、42分には安光がイエローをくらってしまうことで、それがプレーに影響しないか?という懸念も。先の琉球戦でもひとり減って10人での試合を強いられ、それが敗戦にもつながってしまっただけに。特に安光は、累積3枚目。この試合のみならず、次節にも影響しかねない状況にあっては。
守勢に回る展開が多かったなか、さらに降りかかるプレッシャー。
0-0で試合を折り返しつつも、どうにもこうにも厳しいな、というのが率直な感想でした。

欲を言えば、というか。
中盤でボールをコントロールするヨシキには、もうちょっと積極的な攻めの姿勢を見せてほしかった、と。
もちろん、ピッチの前後左右を問わず精力的に動き回り、ときに接触プレーで鼻血というアクシデントに晒されながらも必死にプレーする彼に、もっと頑張れよと軽々しく言うのも気が引けるところはありましたが。
それでなくとも、シーズンを通しての戦いは初めてとなる大卒ルーキー。経験不足を言っても、それはそうだろうということにしかならない面も。
ただ、それでも。
出場しているのは、プロとしての戦いの場。
そこに経験もキャリアも関係ありません。出場選手として、結果が、勝利が求められる厳しい戦場。そこに立つ以上、チームの勝利という至上命題に全力を尽くさねばならない義務があります。
相手の攻勢、プレッシャーにはキツいものがあったでしょうが、それでも。
もう少し、なにくそ!という反骨精神というか。逆襲の気概を、プレーであらわしてほしかった。それは、過大な要求だとは思いません。

ここまでホーム全勝、しかも3得点以上という結果を残している岐阜にとっては。攻勢をかけながら実らず前半無得点は、不本意なものであったでしょう。
後半、さらにギアを上げて得点を狙いに来ることに。
迂闊なプレーをしてしまったなら、即やられてしまうのではないかーーーそんな緊張感が漂うなかでの試合。やはり、劣勢の印象はぬぐい切れないものが。
しかし。
やられているばかりではない。選手交代のカードを切り、反撃を試みる小田切監督。
59分に松本と伊藤を同時投入。
前線のターゲットとして、身長のあるショウセイと松本の2人体制。守備の狙いを分散させつつ、サイドをスピードのある伊藤が駆け抜けていく。
試合も終盤にかかり、さしもの岐阜も運動量が落ち始めるなかで。徐々にカターレの側にもチャンスが巡ってくることに。
71分、伊藤のクロスからのゴール前、こぼれ球をショウセイが押し込んでゴール・・・かと思いきや。足を上げたプレーがラフプレー判定で、ノーゴール。
なんだよそれ、必死にボールに喰らいついていっただけのこと、相手を蹴ろうとしていたわけでもなんでもないだろうがよ!
その後も、CKのチャンスから下堂が折り返し、吉平がヘッドで狙うも、相手に阻まれてゴールならず。
だんだんと良いかたちも出来てきたものの、どうにもこうにも、ゴールが遠い。

このままスコアレスドローか?難敵の岐阜を相手に、アウェイで勝ち点1は決して悪い結果ではないぞ?
いや待て、違うだろう。
連勝を求めて、岐阜に乗り込んできたのではなかったか。
上位追撃のためには、好調の岐阜であろうが関係ない、必勝あるのみではなかったか。
だったら、勝つしかないだろうがよ!
接触プレーから鼻血を出したヨシキの治療などがあったはずが、アディショナルタイムはわずかに4分。たった?
それでも、最後の最後まで勝利への執念を見せねばならないなか。
90+2分でした。
相手陣内スローインの流れから、ゴールライン際まで持ち上げる安光。そこから中央のショウセイへとめがけてクロスーーーと、そこに走り込んできた松本が、ヘディング一閃!
見事としか言いようのない素晴らしいゴールが決まり、遂に均衡を破る先制点!
2022年に讃岐に在籍していた際に、岐阜戦2試合で3ゴールを挙げていた松本。その彼が、今回もまた決めるという“岐阜キラー”っぷり。
なによりも。ストライカーとしての力を求められて移籍してきた松本が、リーグ戦初ゴール。金沢とのプレシーズンマッチでの活躍を見て以来、カターレファン・サポーターにとっては待ち焦がれていたゴールとも言えましょう。
「「チームのために」と強く思い過ぎていたが、まずは「自分が点を取る」というふうに少し考え方を変えた。」とのこと。
頑張りに結果がついてこないもどかしい状況が続くなか、いろいろと思うところもあったことでしょう。
ひとつ、結果を残したこと。
ただの1得点ではない。これからにつながるゴールだーーーそんな、スペシャルなゴールであったかと。

さぁ、あとは残り僅かの時間を勝ちきるのみ!
相手スローインのタイミングで、残してあった交代枠1を使って、ヨシキに代えて坪川を投入。
時間稼ぎ?それがどうしたよ。常套手段をとっているだけのこと。
そう、あとはしっかりと守り切って、勝ちきr・・・

・・・事態が、暗転しました。

油断があったかどうかは、ひとまず置いておくとしても。
岐阜のスローインから一瞬の抜け出し、途中出場のFW田口 裕也がドリブルでペナルティーエリア内に侵入。それを倒したとして、まさかのPK。
おいおいおい、ちょっと待てよ。
ダイブじゃないのかよ。シミュレーションじゃないのかよ。
本当にPKが妥当なプレーだったのかよ。
しかし。
VARの無いJ3の試合においては、検証もなく、判定は覆らず。
またかよ。
また、PKなのかよ。
ここまでアウェイで勝てていない要因のひとつが、PKがらみの失点であることは疑いようがなく。
時計は進み、正真正銘のラストプレー。
田川のシュート阻止に賭けるよりほかなかったなかで。
無情にも、逆方向に蹴られたボールがネットを揺らし。
試合終了。
あまりにあんまりな、幕切れでした。

ほぼ負けが確定していた試合を引き分けに持ち込み、クラブタイ記録の7戦連続負けなし、ホーム負けなしの継続に成功した岐阜。
勝利こそならなかったとしながらも、「しぶとさが身についてきた」とは、岐阜の上野監督。
一方で。
カターレは、決して負けたわけではなく。敗戦も十分にありえた難敵を相手に、アウェイで勝ち点1を積み上げたことは、紛れもない事実。
ただ・・・。
連勝を期して臨みながら、それを成し遂げられなかったこと。
ここまで1勝も出来ていないアウェイ戦で、またしても勝てなかったこと。
複数得点という課題を、またクリアできなかったこと。
なによりも・・・掴みかけた勝ち点3を、逃したこと。
敗戦同然の、痛いどころではない結果。
「これがサッカー」と言われたら、そうなのかもしれませんが。
こんな理不尽を、どう受け入れたらいいのかと。

他会場では、無敗を継続中の首位大宮が勝利し、着々と首位固め。現時点での差が9にまで開きました。
ここまで9試合。シーズンのおよそ1/4を消化した段階で、この差は・・・どうにも、厳しいと言わざるを得ません。
カターレは、優勝を狙うチームであること。それは、どんな状況にあっても、どんな理不尽にさらされても、決して忘れてはなりません。
岐阜との対戦では、前回対戦に当たる昨シーズンのホームゲームでも終了間際に追いつかれて勝ち点3を逃す憂き目に遭いましたが。それが再現されてしまった格好。
ただ、それでも。
いつまでも引きずって、落ち込むわけにはいきません。
顔を上げていくしかないのだから。
確かに、1/4も消化したなかで、と言えばキツイことはキツイ。
けれども。
昨シーズンやられたときのような、シーズン終盤で今回と同じことが起こっていたら、事態はより深刻であったろうと。
岐阜とのリベンジマッチ・次回対戦は、ラス3・第36節のホームゲームとなりますが。
そのときには、優勝を目指すクラブらしいカターレとして、返り討ちにせねばならないところ。
いまは、今回の無念を記憶の引き出しにしまいつつ。
この悔しさを忘れることなく、次節以降の戦いにフィードバックしていかねばならない。それこそが、今すべきことです。

次節・ホーム鳥取戦は中3日ですぐにやって来ます。
こんな悔しさは、もう2度と御免被る。
今やるべきは、この敗戦に等しい引き分けを引きずるのではなく、勝利への燃料として燃やすことであり。
ホーム戦無敗の継続、そして、勝利を連勝への足掛かりとすべく。
1試合あたりの複数得点など、やるべきことは多いからなには。
顔を上げ、前を向いて邁進していくのみ!
戦いは、続いていくのだから。
コメント
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