行く末遠ければ

生まれも育ちも富山県砺波市
地元サッカークラブ・カターレ富山を応援するブログ

あと1歩届かなかったJ2復帰。得失点差で及ばず Y.S.C.C.横浜戦

2023-12-03 23:50:17 | カターレ富山
2-1で勝利。
結論から言えば。昇格は、成し遂げられませんでした。
シーズン最終戦、「次」の無い、取り返しのつかない状況のなか、同点止まりとなろうかという状況で。
試合終了まで数秒という極限の状況で、執念でもぎ取ったPK。そして、それを決めて劇的な逆転勝利。
ただ、それでも足りなかった。
2位の鹿児島がドロー決着。勝ち点こそ62で並んだものの、得失点差で上回られたことで、鹿児島の2位が確定。10年ぶりJ2復帰を目指したカターレの悲願は、成就できませんでした。

2位の鹿児島にとっては、勝てば無条件で、引き分けでも高確率で、負けてさえも富山が引き分け以下なら昇格確定。最終戦にまで決定持ち越しとは言ったものの、条件的には圧倒的に有利な状況でした。
勝ち点2差のカターレにとっては、勝利が最低条件。その上で鹿児島の敗戦を待つかたち。
分の悪い賭け。
けれど。
それもこれも、可能性がゼロではないからこそ言えるのであって。
4位以下のクラブにとっては、可能性は既に無し。最終戦に勝っても、鹿児島が負けても関係なく。
これまでは、最終戦を待たずに可能性が潰えていたカターレ。
だからこそ。
いかに厳しい条件であろうが、ゼロではないならば。
その可能性実現を目指して奮起することは、当然でした。

前節の晴れ渡った空の下での宮崎戦を経験しているからでしょうか。
富山県としてはこの時期らしいといえる、冷たい雨の降るあいにくの空模様。
前節がホーム最終戦であった鹿児島が、約12000人を動員したことを思えば。
平均が3千人代のカターレ、晴れていてさえも1万人越えは厳しかったろうに、そこに雨まで降っていては・・・。
しかし、それでも。
正直、4千人も入れば多いほうではないかと思っていた動員は、今シーズン最多の6453人。
ここまで最多であった松本戦(6225人)が、大量のアウェイ動員ブーストがかかっていてのものであったことを思えば。
鹿児島の半分?そんなこと関係あるか。
足元の悪いなかであっても、寒さが身にしみるなかであっても、それでも。
カターレの勝利を願う熱量が生んだ、今季最多動員。
それに価値がないなどとは言わせない。
熱気が天候をも動かしたのか。降り続いていた雨はやみ、時折日差しものぞくコンディションのなか、運命の最終戦はキックオフのときを迎えたのでした。

カターレが勝つのが最低条件として。鹿児島引き分けでも、7点を獲って勝ったなら得失点差で並び、総得点差でカターレが上回ることができるーーーもちろん、あまり現実的ではない話です。前節の6点も、15周年のカターレにとってのクラブ初。
それでなくとも警戒を厳としているであろう相手から7点は、いかにもきつすぎるだろう、と。
それでも、やる。
そのチャレンジで昇格の可能性が1%でも上がるならば。
選手たちの頑張りを、見ているだけじゃないさ。個人的に、スポーツくじWINNERを購入し、10口、2000円ほどつぎ込んでみました。
カターレの勝利以外ありえない、他になにも考えなくていいシチュエーションならば。信じる気持ちを、ひとつカタチにしてみるのも悪くないだろうと。
2-0勝利、3-0勝利、4-0以上勝利あたりに分散しつつ、もちろん本命は4ー0以上。
失点の可能性など排除。ここであえなく敗れるようでは、そもそもの前提が崩れる。
勝利だけを、ひたすらに願うならば。2試合連続無失点は、マストだろうよ。

・・・しかし。

8分、MF松村 航希に決められてしまい、いきなり失点。ビハインドを背負うことに。
終わった。ものの10分も経たずに、2試合連続無失点勝利を願掛けして買ったWINNER、終わった。
これも、先のホーム奈良戦で決められた超ロングシュートほどではないにせよ、田川の飛び出しの隙を突かれた形での失点。GKからのロングボールを跳ね返せなかったところをあっさりと繋がれ・・・ゴールキックからモノの数秒で決められてしまい。
正直言って・・・空気が沈んだ様子が、手に取るようにわかりました。
「また同じようにやられやがって!」などと田川を責める者もいたやもしれませんが、それは筋違いというもの。いかにこれまでの戦績で圧倒しているYS横浜相手とはいえ、相手もプロであれば、簡単なわけがない。そりゃ、失点だってするでしょうよ。
けれど・・・。
前節の6得点の勢いそのままに、あわよくば7点を獲って勝たねば!という試合で、いきなり出端をくじかれたのは・・・。
前節の大勝が単なるマグレ、ホームでは3試合連続ガッカリな結果で勝てていない、それこそが今のカターレの本質なのでは?ーーー誰も、直接そんなことを言ったわけではありません。ですが、それと感じさせるような、空気の沈みかた。
鏡を見ていたわけではないですが・・・あるいは、苦虫を嚙み潰したような表情での応援になっていたかもしれません。
当然のことながら、相手が違えば戦術も違う。そんななかで、いかに自分たちの型に相手を押し込んで優位に進められるか?というところでしたが・・・実際のところは、YS横浜のパスワークに翻弄されるケースが目立ち。それこそ、シーズン途中から就任した倉貫監督の叩き込んだスタイルがカタチとなっていたということなのでしょう。
1分1秒でも早く追い付き、追い越したかったカターレでしたが、なかなかゴールは遠く。焦っては相手の思うツボだったでしょうが、それでも悠長に構えてなどいられない。
後のない、最終戦なのだから。

重く沈んだ空気を一変させる、それが点取り屋・ストライカー。古今東西、どんなサッカーシーンでも変わらぬ真理でしょう。
そして、カターレ富山にはこの男がいました。
前半も終了間際、アディショナルタイムに入っていたなかで。
一連のカターレの攻勢のなかから、左サイドから安光が斜めのクロス。それをファーサイドで待ち受けていた駿太がヘッド!見事に決まり、同点に!
シーズン開幕戦のみならず、シーズン最終戦でも決めた!引退を表明した駿太のラストゲーム、ゴールを期待する声も多かったことでしょうが、それに応える値千金の同点ゴール!
これが、ストライカー。これが、高橋 駿太!
6千人を超えるホーム・県総が一気にヒートアップ。まさに、沈んでいた空気を一変させてみせたのでした。

最高の雰囲気で試合を折り返し、一気呵成に逆転まで行きたかったカターレでしたが・・・なかなか、その逆転ゴールにまではつながらず。
チーム状態は持ち直して、相手に決定的なチャンスを与えてしまうようなシーンは、ほぼ無かったと言ってもよかったかと。
しかし・・・攻め込みながらも、ゴールが遠い。
勝たねばならない一戦にあっても、小田切監督の方針にブレは無く。これまで同様、ベテラン・若手関係なく、状態の良い選手を起用。
途中交代で、ヨシキ、ショウセイの特別指定コンビ、そして柴田と若手を積極起用。
大一番であっても関係ない、信じた選手を起用するのみ、と。
もちろん、選手たちもそれは重々承知。チーム一丸となって勝つ、それだけだと。
ただ・・・遠い。ゴールが、遠い。
ハーフタイムでも、周りのファン・サポーターで鹿児島の試合がどうなっているかを確認しようとする者はいませんでした。
それよりもなによりも、まずは自分たちが勝たねば話にならないと。
同点ではダメ。なんとしても勝たねばならない。
けれども・・・やはり、ゴールが遠い。

あきらめてなど・・・あきらめてなど、やるものか!
カターレファン・サポーターの視線が、選手たちの一挙手一投足に釘付けとなっているなかで。試合は終了間際、後半アディショナルタイム。
もう、流れ云々じゃない、いかにボールを相手ゴールに押し込むか、ただそれだけ。
いよいよ、最後の最後。
CKの場面で、GKの田川までもが前線に上がり、いよいよラストプレーなのか?といった状況で。
ゴール前で一旦跳ね返されたボールが再びペナルティエリア内へと蹴り込まれると、それにダイビングヘッドで飛び込んでいった大畑!
が、その瞬間!
ボールを掻き出さんと振り抜いたDF二階堂 正哉のキックが大畑の顔面を直撃。もちろん、危険なプレーとしてファウル判定、イエローカードどころか、一発レッドも有り得たのでは?というなかで。
・・・それよりもなによりも、そこはペナルティエリア内。
つまりは、PKだと。
こんな状況、いったい誰が予想できたよ!?
まさに、千載一遇のチャンス。
ただ、前節のPKシチュエーションでボールを奪い合っていたマテウスも吉平も、すでに交代で退いた後。
そこでキッカーを務めることになったのが、シルバでした。
もう、細かいことはどうでもいい。ただ、決めてくれ!と。
そして。
蹴り込んだグラウンダーのボールはゴール隅に吸い込まれ。
逆転!土壇場で、逆転!!!
そして、タイムアップ。
欲しくて欲しくてたまらなかった最終戦勝利は、あまりにも劇的なかたちでもたらされたのでした。

・・・・・・


試合後、スタジアムが昇格確定の歓喜に沸くことは、ありませんでした。
もしも確定していたならば、裁判所の無罪確定の紙を持って走ってくる人よろしく、ピッチ内に飛び込んでくるスタッフなり関係者がいたはずです。
それが、無かった。
察した。

後から知ったところでは、一時は鳥取が先制し、鹿児島敗戦というフラグが立っていたとのことでしたが。
そこを追いついた鹿児島が、ドロー決着。
勝ち点62で鹿児島と富山が並ぶかたちとなったものの、得失点差で及ばず。
鹿児島がJ2昇格を決めた一方、カターレのJ3残留もまた決まったのでした。
「もし、あの試合で勝っていれば」
そんなことは、言いません。それを言っていいなら、3位以下の全てのクラブが、なにか言いたいことがあるはずです。
ただ、3位のカターレが、それを言うべき試合数がたった1試合分だった、と。そして・・・その1試合分が、あまりにも大きかった、それだけだと。
悲願成就は、ならなかった。
けれども。
降格が決定したときの絶望感を覚えている。その時のことを思えば。
確かに、あと1歩まで迫りながらも逃したJ2復帰は、悔しいですが。
選手たちが全力で取り組んできた成果、そのこと自体に嘘はありません。
その成果を、誇らしく思うことはあっても、悲観などしません。
この最終戦にしても、最後の最後まであきらめることなくプレーを続け、遂に勝利をもぎ取った。
結果は鹿児島次第ということは、わかっていたこと。
それに対して、自分たちのできる最大限のことを、やり遂げた。
そのこと自体を、なんら悲観する必要があろうかと。
「カターレ富山 俺たちの誇り 愛するこの気持ち もう止められない」
スタジアムに響く、チャント。選手たちにかけられた、激励、ねぎらい。
目標には、届かなかった。
けれど、この経験が無駄になってしまうことを意味するわけでは、決してない。むしろ、無駄になどしてたまるかよ!と。

願う結末とはならなかったけれど。
価値あるシーズンであったかと問われたならば、間違いなくYESとこたえるでしょう。
まずは、2023シーズン、お疲れさま。
そして、ありがとう。
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第38節 Y.S.C.C.横浜戦

2023-12-01 19:14:06 | カターレ富山
いよいよ2023シーズンもラスト1試合。「次」は、もうありません。
泣いても笑ってもこの試合の結果で全てが決まる、極限の状況で迎えることとなる今節。
勝つことで、昇格の可能性を現実のものとするために。
ホーム最終戦にしてシーズン最終戦、YS横浜を迎え撃ちます。

2014シーズンをもってJ2から降格、翌2015シーズンより挑戦し続けてきたJ2復帰。それが何を意味するかは・・・今シーズン9度目の挑戦をしていることが全てでしょう。
これまでも、終盤戦にまで上位にくらいついていったシーズンはありました。
けれども。
最終盤には、シーズン最終戦を待たずに復帰失敗が確定。その可能性が潰えてきました。それは過去8シーズン、1度の例外もなく。
ずっと、失敗し続けてきました。
そんななかで。
残り1枠をめぐる事実上の一騎打ち、勝ち点2差・鹿児島の敗戦とカターレの勝利が条件と、いささかばかり厳しいものではあるにしても。
それでも、可能性を残して最後の1戦を迎えること。それはすなわち過去最大のチャンスにほかなりません。
たとえキツイ条件と言えども、それは不可能を意味するものではなく。
結果次第で、悲願成就につながる。それは、確かです。ゆるぎない事実です。

ホームで迎え撃つは、YS横浜。
3月に今シーズンの開幕戦として対戦して以来、最長のインターバルとなる再戦となります。7月のうちに2度対戦、2連敗を喫してしまった鹿児島戦の屈辱を思うとき、この約9か月という最大の間隔が、いかなる作用をもたらすか?というところですが。
前回対戦は、前半終了間際のアディショナルタイムに松岡のクロスを駿太が頭で合わせて先制、後半にも吉平が追加点を加えてリードする展開。終盤に元日本代表・松井 大輔のゴールで詰め寄られたものの、しっかりと逃げ切って勝利。シーズン開幕戦を白星で飾り、アウェイでのYS横浜戦不敗記録を今年も更新したのでした。
お互いに言えることですが、開幕戦と今節・最終戦とでは、スタメン編成も大幅に異なります。なにより、1シーズンを通して積み上げてきた実績がものをいうことでしょう。

2014年J3設立時のオリジナルメンバーでもあるYS横浜。かつては下位常連といったクラブでしたが、近年では中位、さらに上位を目指していこうというスタンスに移行しつつあります。
特に今シーズンからは、「地獄の蓋が開いた」ーーーJFLとの入れ替えも導入されたからには、これまでのように「たとえ下位でもチームとして成長できれば」などと悠長に構えてなどいられない、と。
実際、全20クラブの今季J3にあって、およそ半分がシーズン途中の監督交代を敢行。YS横浜もそのひとつとなりました。
9月にそれまで指揮を執っていた星川 敬監督に代えて、琉球で監督を務めていた倉貫 一毅氏にスイッチ。
監督交代が必ずしも浮上につながるとは限らないなかにあって、この交代はYS横浜にとっては「当たり」であったようで。
倉貫監督が指揮を執って以降は13試合で8勝1分4敗。7試合を完封して計10失点。同期間の比較では、カターレの戦績を上回ってさえいます。
ホーム最終戦となった前節・長野戦も、まさに監督交代効果を体現、粘り強いプレーを見せた試合であったかと。
0-0で迎えた70分、元YS横浜の船橋 勇真がかつての本拠地で恩返しゴールを決め、長野が先制。
しかし、そのままでは終わらず。
試合終了間際の90+1分、今シーズンからYS横浜に加入した元カターレの萱沼 優聖が値千金の同点ゴールを挙げ、ドロー決着に。
そのまま敗れていたならば順位が入れ替わっていたところ、土壇場で阻止。ホーム最終戦を勝利で飾ることこそできなかったものの、意地を見せる結果となったのでした。
萱沼と言えば・・・昨シーズンの終盤戦、当時所属していた八戸で、実質的にカターレの昇格の可能性にとどめを刺した、試合終了間際劇的決勝ゴールを思い出さざるをえません。
もちろん、今節の対戦でも元カターレ選手の県総凱旋として拍手は送るでしょうけれど。勝負は、また別の話。
鹿児島時代、八戸時代、そして今度はYS横浜でも恩返しゴール?さすがにそんなのは願い下げというものです。
過去の対戦では、通算14勝3分け1敗という圧倒的な戦績となっている対YS横浜戦。
福島、長野、鳥取と、カターレのJ3初年度から連続して対戦し続けているクラブは他にもありますが、それらと比べても、ちょっと信じがたいレベルの戦績とも言えます。
相性というものも、もちろんあるのでしょうが。それでも、ここまで偏るものかと。
確かに、5得点を奪って圧勝した試合もあった一方で。3点を先行されるという大ピンチを覆して4点獲って逆転勝利、なんてにわかに信じられない展開で勝った試合も。それも2度も。
だから今節も大丈夫・・・と言いたいところですが、さすがに楽観はできないし、してはならないでしょう。
この試合に昇格がかかっているのはカターレ側だけではあっても。YS横浜側にしても、2021年の8位を上回る過去最高位でフィニッシュする可能性がある以上、消化試合として流す気などさらさらないことでしょう。
それでも。
相手がどうあれ。カターレのやるべきことには、なにも変わりはありません。
勝つことに、全身全霊をかけること。
鹿児島の結果次第という面はあるにせよ、カターレが引き分け以下になれば無条件で昇格を譲ってしまうことで決着するからには。
勝たねばならない理由しかありません。

前節、クラブ最多記録の6ゴールを奪って大勝、昇格の望みを今節の最終戦までつなげたカターレ。
もしも仮に負けていたとしたら、今節を待たずに失敗が確定しているところでした。
実際、2試合連続無得点で2連敗と、嫌な流れはあったわけで。それを引きずって3試合連続になる可能性も、決して無かったわけではなく。
けれど、プレッシャーに屈しなかった。屈しなかったどころか、自分たちの限界を超えるパフォーマンスでもって、希望をつないだ。
ホーム最終戦として迎える今節。可能性を繋いでいることは、ファン・サポーターにとっても、これ以上ない応援モチベーション。
鹿児島の結果がどうなるかはさておくとして。重要なのは、前節の勢いそのままに積極果敢にプレー、それを勝利につなげること。それ以上でもそれ以下でもありません。

期待したい選手、ということですが・・・もちろん対YS横浜のスカウティングはしているでしょうが、ことここに至っては、最終戦に至っては、小手先の策を弄するよりも、これまで積み重ねてきた経験と実績を信じてベストを尽くす以外にないかと。
というわけで、前節のスタメン全員を推す、というかたちで。
開幕直前になって加入が発表されたGK田川にとって、YS横浜との前回対戦がプロ初出場にしてJデビュー戦となりました。それ以来、正GKとして活躍を続けてきた今シーズン。J1のマリノスからJ3のカターレへ、その挑戦がサッカー選手としての成長を促したことは間違いなかろうと。シーズン集大成としての、最終戦勝利へ。2試合連続無失点フィニッシュ、大いに期待したいです。
チームでも古株のひとりである今瀬。ずっと願ってきた昇格が、目の前にあります。
前節、素晴らしいキレでもって相手をシャットアウト、攻勢を防ぎ続けた活躍ぶりを、今節も引き続きよろしく!
今シーズンは多くの試合でゲームキャプテンを務めていた大畑。出場を続けること、結果を残し続けることの難しさ、そして重要度というものを、再確認するシーズンとなったことかと。
前節は、前所属クラブであった宮崎に勝利。移籍せずに宮崎で続ける選択肢も無かったわけではないでしょうが、富山移籍を選んだのは、ひとえに昇格争いをするクラブでのプレーを臨んだが故。そして、まさにその実現が間近。だったら、叶えるしかないと。
右SB・大山。カターレでは長く柳下がレギュラーであった同ポジションですが、いまや大山を代理・穴埋めなどと評する者もいないことかと。
前節も先制ゴールにつながるアシストを記録。その積極性は、最終戦にも必要です。
大卒2年目、飛躍の年となった安光。なんなら、前年比でチームでいちばん成長した選手ではなかろうかと。
シーズン序盤の起用当初は、危なっかしいプレーがあったりもしたものの。それが経験を積むに従い、しっかりとレベルアップ。プレーの確実性が、当時とは段違い。
ならば、今シーズン集大成の今節、勝つしかないでしょうよ。
チーム生え抜きの末木に、J3だけでなくJ2のレベルでのプレーをしてほしいと願うのは、自然なことでしょう。
末木のほか、安光、ヨシキの大学時代の恩師であり、現在はトップチームコーチである長山コーチ。彼が現役時代にプレーしていたJ2の舞台に戻すことこそ、恩返しというものでしょう。
2連敗してしまったのはシルバがいなかったから、なんて短絡的な言い方は良くないとは思いますが、それでも。前節のプレーぶりを見るに、やっぱりいてよかったよ、と感じたのもまた、偽らざるところで。
その柔軟性に富んだプレーでもって、大一番の勝利に貢献してほしいです。
前節の大量点の口火を切る先制点を挙げた伊藤。大卒ルーキーとしての今シーズンでしたが、やれるという手応えが確信に変わっていったのではなかろうかと。
持ち前のスピードでもってゴールに迫るシーンを、何度だって見たいです。
駿太に託された背番号8を背負い戦ってきた松岡。いまやチームの主力として、相手チームからも警戒を怠ってはならない選手とされていることかと。
負けん気、アグレッシブさという彼の長所がカタチとなったような、前節のダメ押し6点目ゴール。今シーズンここまで3ゴールがいずれもアウェイ。ならば、ホーム最終戦で2試合連続ゴールとして魅せてもらおうじゃないかと。
前節はハットトリック達成という大暴れ、間違いなくマンオブザマッチという活躍でヒーローとなったマテウス。PKのキッカーの座を巡って吉平とひと悶着というシーンもあったけれど、それもこれも、チームの勝利を思うが故。その責任を、しっかりと、最高のかたちで果たしてくれました。
2試合連続ハットトリック、別にやっても一向にかまわないですよ?むしろやってくれと。
そして。
既報の通り、今節を最後に現役引退を表明している駿太。最後の雄姿、しかと目に焼き付けねばなりません。
昇格という悲願成就を置き土産に引退の花道をーーーそんな理想の展開を、願わずにはいられない。
もちろん、相手あってのこと。鹿児島の勝敗をどうこうすることはできないにせよ。
それでも。最終順位がどうなるか、昇格の行方がどうなるかとは別のところで。
自分たちの頑張り次第でどうにかなる部分として、最終戦は勝たねば嘘でしょうよ。
地元を愛し、カターレ富山というクラブを愛した駿太のラストマッチには、勝利で花を添える以外は、無い。負けて落ち込みながら送り出す、なんてあり得ないでしょう。
シーズン開幕戦で初ゴールを挙げたのが駿太。ならば、この最終戦で勝利をもたらすゴールでもって〆るのもまた駿太・・・アリだと思います。是非に!

さて、いつもよりも長く書き連ねてきましたが。
最終戦ーーー勝つか負けるか、じゃない。いかに勝つか、ただそれだけ。
引き分け以下で自ら道を閉ざしてしまうことなど、断じてあってはならないのだから。
たとえ鹿児島有利と言われても、絶対ではない。これまでの積み重ねによって、可能性を繋いできた。それを、最良のかたちで帰着させるために。
いまこそ、カターレ富山のこころをひとつに。

泣いても笑っても、最終戦。
この「泣いて」は、悔し涙じゃない。うれし涙を意味するんだ。
勝って、泣け!
勝って、笑え!
クラブ史に残る特別な一戦、勝利で歴史に栄光を刻め!!!
Back to J2!!

勝たれ!!!富山!!!!!
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