簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

営業成績(JR乗り潰しの旅・大糸線)

2021-06-30 | Weblog


 JR西日本の大糸線の営業係数は、非公式な試算ではあるが(同社は
公表していない)850円余らしい。
これは100円の運賃を稼ぐのに経費が850円も掛かると言う事で、一般
に係数が100を越えると赤字となるので、この路線は大赤字である。



 とある資料によれば、南小谷以北の各駅一日平均乗車人員は、以下の
ようになっている。
中土駅は1名、次の北小谷駅が3名、平岩駅が3名、小滝駅2名、根知
駅3名と軒並み一桁台の前半だ。
比較する年度が多少違うが、同年比でもほぼ同レベルであろう。
ここ頸城大野駅でようやく13名を数えるが、決して多い数字ではない。



 現在大糸線の南小谷と糸魚川の間は、一日7往復ほど運行されている。
この乗車人員では、殆ど利用が無いと言って良い程の数字である。
 あるものの本によれば、小滝駅では、昭和50年代には、80人以上いた
と言われているが、その衰退振りは惨憺たるものだ。



 今日これらの駅は全て無人駅で、かなり経費も切り詰めているように
見受けられるが、それでも営業成績が大赤字になる原因は、乗車人員の
少なさに加え、冬期の除雪費用や、地勢的に災害が多く、復旧費用など
が嵩むからであろうか。

 大雪や豪雨、地震などの災害を受け復旧工事が行われる度に、バス代
行とか、廃線の噂が度々流れるが、根底にあるのは矢張り営業成績の悪
さである。過疎化の影響も有り、詰まるところは乗る人もいないと言う
ことだ。



 根知駅を出る辺りで山は次第に遠退いて行った。
平野が広がり、辺りにも明るさが戻ったようで、心なし人家も増え賑わ
いも見受けられる。

 頸城大野のホームにはまだかなりの雪が積もっていたが、目の前を通
る国道は綺麗に除雪され雪の影響は殆ど感じられない。
市街地が随分と近くなってきた。(続)





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開業当初の駅舎(JR乗り潰しの旅・大糸線)

2021-06-28 | Weblog


 南小谷駅以北の大糸線は、JR西日本が管轄する非電化区間となり、
列車の本数も激減し、沿線の風景もよりローカル線らしくなる。
一帯は過疎化の進む山間の豪雪地帯と有って、人家も乏しくその為か
駅間も長く、各駅での乗客の乗り降りは殆ど見られない。



 小滝駅は片側1面1線の単式ホームを持つ小さな無人駅である。
大糸北線が延伸された昭和10(1935)年の、開業当初の駅舎が残され
ていて、そのトタン葺きの屋根には白く大きな雪帽子が乗っていた。
駅前には国道が流れているが、車は左程見えず、廻りにも集落は見当た
らない為、秘境駅と言われている。



 その先の根地駅は、大糸線の前身の大糸北線が糸魚川から開通した当
時の終着駅である。こちらには小滝駅より1年早い、昭和9(1934)年
開業当時の駅舎が残されている。
無人駅であるが、駅前には何軒かの人家が見える。



 南小谷駅こそ、信州のデスティネーションキャンペーンに合わせ駅舎
の改装が行われているが、そこから北の中土駅、北小谷駅、平岩駅は、
国鉄大糸線が中土と小滝間で延伸開業した昭和32(1957)年当時のま
まで、駅舎は既に半世紀以上の歴史を刻んでいる。
これらはどこも味わい深い風格を漂わせていて、駅舎を見に訪れる鉄道
ファンも少なくないらしい。



 鉄道全盛時代、例え単線であっても多くの駅は、相対式、或は島式の
ホームを有していたらしい。
従ってどの駅でも列車交換が出来たようだが、利用客の減少や、貨物輸
送が廃止された事等も有り、多くの駅は一面一線になってしまった。

 大糸線の南小谷駅以北でも、交換が出来るのは根地駅だけだ。
2面2線の相対式ホームでは朝夕2回の列車交換が行われている。(続)





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中央地溝帯の谷間(JR乗り潰しの旅・大糸線)

2021-06-25 | Weblog
 平岩駅は、新潟県に入って最初の駅である。
既に分水嶺を越え、駅の標高も264mと、随分低くなってきた。
駅は深い雪に覆われ、人影もないが、駅前には小さな集落も見えている。
ここは姫川温泉の最寄り駅で、徒歩なら10分ほどの距離と言う。
沿線各地には秘湯と言われる一軒宿が多い中、当地には一寸だけ賑やか
に複数の温泉宿があるらしい。





 太古より地殻変動の影響を受け続ける姫川は、時に大変な暴れ川と成り、
幾度か大きな災害をもたらしてきたが、平時に見れば、その名の通り穏や
かで、優しく流れ下っている。
線路はそんな渓谷に沿って北上するが、途中の中土と北小谷、平岩と小滝
の間には、25‰と言う急坂下りも有る。





 車窓は豪雪地帯である中央地溝帯(フォッサマグナ)の谷間である。
自動車で言えば、60~70㎞ぐらいのスピードであろうか、列車は速度を
抑え、鉄輪を軋ませながら、右に左に小さなカーブを何度も繰り返し、
ゆっくりゆっくりと進む。
途中大小幾つものトンネルを抜けるが、この区間でのトンネルが占める
割合は、ほぼ3割と言う。





 トンネルを抜け、まぶしい視界が戻ると、そこは抉られた谷底を流れ
る姫川である。
川岸に迫る厳しい山肌を覆い尽くす白い雪景色で、そんな中、発電所や
護岸壁、国道のスノーシェードなどの人工物が幾つも通り過ぎていく。
殆ど人家の乏しい山と川の雪風景だ。

 厳しい地形と、そのゆっくりとした流れが創り出す見事な景観が相ま
って、この雪景色は見応えが有り、飽くことも無く車窓を楽しませてく
れる。これも大糸線の大きな魅力の一つとなっている。(続)




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姫川(JR乗り潰しの旅・大糸線)

2021-06-23 | Weblog
 姫川の元々は、大糸線の車窓からも眺められる、仁科三湖の一つ青木
湖が水源であったが、地滑りによってその流れが堰き止められ今の形に
なったと考えられている。

 その水源の一つは長野県白馬村にある親海湿原で、ここに湧き出る水
が川となり、糸魚川静岡構造線と言われる大断層線上を流れ下る。
源流域は自然探勝園として整備されていて、「大きな河川の源流域が国
道沿いで見られる」というのが謳い文句となっている。





 この湧き水は昭和60年に「日本の名水百選」に選ばれた名水らしく、
その為か姫川は水質ランキングでも何度も日本一に輝いた実績を持ち、
水質の良い川として知られている。

 上流域こそ白馬村や小谷村などが有るものの、中流域では地勢的にも
厳しい地となり、流域に大きな集落や工場も少なく、そこからの排水が
少ないからであろうか。





 姫川は普段はその名の通りとても穏やかな流れだという。
しかし一度雨でも降ればとんだ暴れ川に変貌する。その為地勢的な特徴
も有り地滑りや崩落が頻発し、過去に何度も大きな災害を起こしてきた。
平成に入り、大糸線が2年以上も不通と成り運休した事は記憶に新しい。






 川には発電や水防の為のダムが幾重にも築かれている。
堅固な両岸の護岸壁、砂防や水防の構造物は川床のみならず流れに沿っ
た大糸線の線路筋や、国道148号線の山肌など至る所に施され、長い雪
よけのシェード(洞門)を目にすることも多くなる。

 姫川のこのダイナミックな景観は、車窓からも良く眺められる。
このような人口的な構造物は、そんな自然との闘いの歴史を静かに物語
っているようだ。(続)




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豪雪地帯(JR乗り潰しの旅・大糸線)

2021-06-21 | Weblog
 駅に戻り折り返しの10時4分発糸魚川行きで、終着の糸魚川を目指す。
到着したキハ120型の車内は暖房が良く効いて暖かく、外の厳しい寒さが
嘘のようだ。
乗り込んだ乗客は極めて少なく、地元と思われるご老人や、鉄道ファンら
しき男性、外国人女性のグループを入れても10人に満たない。



 南小谷からの終点糸魚川まで、鉄道の営業キロで言えば残り35㎞余り、
路線は日本海に流れ下る姫川にほぼ沿って進む。
 途中の中土も北小谷もホームは雪に埋もれ、定刻に到着したものの乗
客の乗り降りもなく、列車は直ぐに発車する。



 北小谷を過ぎると県境を越え新潟県に入る。
この辺りは過疎地域なのか、山又山で、人家も乏しく、心なし駅間も長く
成ったような気がする。



 沿線は、中央地溝帯の谷間であると同時に豪雪地帯である。
姫川は中流域から下流域に向かうが、益々白一色の世界で、姫川さえ凍り
付いているようだ。
 車窓から眺める雪景色は、旅の慰めとしては申し分ない。
が、厳しい自然の仕打ちは、時に大きな災難をもたらし、嘗ては大雪によ
る長期間の運休や、雪崩の危険等で運休された事もしばしば発生している。



 また、鉄道の強敵は雪のみではない。
雨も降り続ければ穏やかな姫川は、一転暴れ川と化し、大洪水を引き起こす。
平成7年豪雨では甚大な被害が発生し全線の復旧に2年余りを要している。
加えてこの地勢は、断層地震の発生も多い。



 大糸線は、これまで幾度となくそんな自然の驚異に曝されて来た。
自然の猛威に翻弄されても尚、その都度立ち上がってきた。
運休と復興を何度も繰り返しながら、健気に今も元気に生きている。
こんなローカル線は、何としても応援したい。例え微力でも。(続)




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郷土館と物産館(JR乗り潰しの旅・大糸線)

2021-06-18 | Weblog
 豪雪地帯の小谷村の主要道の除雪は完璧で、車の通行には支障がない。
ただ歩道ともなると、所々に取り除かれた雪がうずたかく積み上がり通路
を塞いでいたり、日陰に残った雪が凍り付いたりで、慣れない身には、危
なくてしょうがない。



 国道148号線沿い、姫川の畔に建つ「下里瀬(くだりせ)温泉」の一軒
宿「サンテ・イン・おたり」で泊まった翌日、朝食を済ませた後、駅まで
車で送って頂いた。
その途中村役場の近くで、「小谷村郷土館」の看板を見付け、立ち寄って
見たくなり躊躇わずそこで下ろして貰った。



 そこは役場の回りに、警察署、古民具店、パン屋、食堂などが集まる
村の中心的な一画だ。
道路から少し引いた場所に、茅葺きの屋根に沢山の雪を頂いた古民家風の
「小谷村郷土館」と蔵をイメージした瓦屋根の「小谷名産館」が建っていた。



 「小谷名産館」は、村内で収穫した様々な物品を販売する直売所で、
「田舎ソバ」が一売りの食事処が併設された施設だ。
この辺りでは評判のそば処らしい。
ソバの一杯位なら朝飯後でも大丈夫との思惑もむなしく、食事の営業は
まだとのことだ。



 郷土館は長い間村役場として使われた建物らしく、その後村の民俗、
考古学、歴史などの資料館として生まれ変わり、有料施設として内部が
公開されているという。
雪深い地をわざわざ訪れる人も少ないのか、生憎冬期休館中であった。



 大糸線の糸魚川方面は、7時38分の始発を逃すと、次は10時台で、
それ以降16時台までは凡そ2時間に一本程度の運行しかなく、後は
19時台と最終の21時台の、一日7本の運行である。
JR西日本の管轄区間に入り極端にその本数が減り、非電化の路線は
正にローカル線そのものである。(続)





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下里瀬温泉(JR乗り潰しの旅・大糸線)

2021-06-16 | Weblog


 今晩の宿は、国道148号線沿い、駅から車で5分程、姫川の畔に建つ
「下里瀬(くだりせ)温泉」の一軒宿「サンテ・イン・おたり」を予約
している。
到着は事前に伝えてあり、南小谷の駅前には迎えが来ているはずだ。



 ビジネスホテル並みの低料金で泊まれる宿としても知られている。
安いけどここでしか味わえない地元産の食材等を使った食事に手抜きはなく、
特に夕食の締めとして出される手打ちの二八ソバは、宿自慢の逸品で、味
も香りも申し分がないと評判で夕食が楽しみである。



 下里瀬温泉は泉温がやや低い31.8度と言う自家源泉を持つ宿で、日帰
り入浴も出来る。泡沫湯、寝湯、水風呂、圧注湯やサウナ等、多彩なお
湯が楽しめるのが売りである。
ただこの温度では流石に冬場は温くて入れないので、幾つもある浴槽は、
加温したお湯が満たされている。



 その中でも古代檜材で作られた小さな浴槽には、冬でも源泉がそのまま
満たされていて、これが温泉フアンの人気を呼んでいるという。
所謂冷泉で、流石に冬場はいきなり入る事は出来ないが、大浴場等で充分
温もった後でこの若干ぬめりのある湯にゆっくり長時間浸かると、身体が
芯から温まってくる。このナトリウム炭酸水素塩・塩化物温泉は、女性に
は美容効果が有るとして特に人気だ。



 位置的には、松本と糸魚川を結ぶ国道沿いに立地していて、立ち寄り
入浴に加え、ソバ目当てのランチスポットとしての利用も多いそうだ。

 また、浴室の前には珍しく整骨院が併設され営業を続けている。
天然温泉の後のマッサージや、周辺には多くのスキー場が点在している
ので、それなりのニーズがあると言う。(続)





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緑と雪と温泉のふるさと(JR乗り潰しの旅・大糸線)

2021-06-14 | Weblog
 小谷村は、「緑と雪と温泉のふるさと」である。
村内には白馬乗鞍温泉、白馬コルチナ、栂池高原の三大スキー場が広が
り、大規模なリゾートホテルが有り、中には温泉を楽しめる宿もある。
南小谷が最寄り駅で、駅前からもこれらのスキー場を巡るシャトルバス
が運行されている。





 初めて当地を訪れた折、乗り継ぎの1時間余りの待ち時間を、どこに
行く当てもなく持て余し、案内板を眺め、寒さしのぎに商店に入り込み、
地元の話しを色々とうかがったりして時間つぶしをしていた。

 話しから周辺には良質な雪の大規模なスキー場のある事を知った。
と同時に、魅力的な温泉が点在していることも知らされた。
そんなわけで、今度訪れる機会があれば、何としても規模の小さい静かな
鄙びた一軒宿の温泉に泊まってみたいとの思いを強くしていた。





 今回の再訪では、当時の話しを思い出し、当地での宿泊を思いついた。
最初は南小谷からバスで40分程山に入った「小谷温泉奥の湯」を考え、
電話で予約をしたところ、生憎と冬期は休業とのことだった。

 次に照会をしたのが、これも一軒宿の秘湯、「奉納(ぶのう)温泉」で
あったが、ここも冬期は休業すると言う。
ここら辺りはどこも豪雪地帯故に、交通アクセスの関係で、4月半ば過ぎ
まで営業が出来ないのだそうだ。





 当地での冬期の宿泊は無理かも・と思いながら、次に目星を付けたのが、
北小谷にある一軒宿「来馬温泉」である。
調べてみると、駅から歩いて10分程と左程遠くはない。
しかし場所を地図で調べてみると、山に向かう上り道のようだ。

 結局散々考え抜いた上、無難に選択したのが南小谷から3㎞ほど離れた
「下里瀬温泉」に落ち着いた。
駅から少し離れているが、送迎有りが決め手と成った。(続)




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小谷村(JR乗り潰しの旅・大糸線)

2021-06-11 | Weblog
 小谷村は長野県の北西部、新潟県との県境に位置する人口二千数百
人程の小さな村だ。
周囲を山に囲まれ地で、全面積の9割近くを森林が占めていると言う。
小さな盆地の中央を姫川が日本海に向けて流れる、見た目では何とも静
かで長閑な山里である。





 しかし周辺は日本海側気候に分類され、特に冬の寒さは殊の外厳しく
「特別豪雪地帯」に指定される典型的な雪国でもある。
しかも静岡と糸魚川を結ぶ構造線、所謂フォッサマグナ上に有り、災害
の発生しやすい地形だというから、現実には厳しい自然災害が発生し易
い地域であるようだ。

 豪雪地帯らしく、駅構内にはラッセル車が配備され、ホームにも雪か
き用のスコップ等の道具類、小型の雪搔機も置かれていた。
廻りは大雪が積もっているが、幸いホームの上屋が有るところは積雪の
心配は無い。
それでも長いホームの端の方や、駅舎前などは雪搔きが必要で、冬は大
変な労力を強いられるようだ。





 村の中心駅である南小谷駅の駅舎は、平成22(2010)年の信州観光
キャンペーンに合わせ改装されたというなまこ塀を模した蔵造りだ。
待合室も新しくなり、その一角は三畳程の畳み敷きに改装され、以前訪
れた時とはその表情が随分と変わっていた。





 初めて南小谷を訪れたのは、もう10年以上も前の2007年のことだ。
松本から糸魚川に向かう列車の乗り継ぎが悪く、ここで1時間余りの
滞在を余儀なくされた。
厳寒の1月中旬頃のことで、駅前こそ雪搔きされ歩けるものの、町中
の通りは積もった雪が凍り付いて、雪に馴染みのないものが歩き回れ
る状態ではなかった事を覚えている。(続)




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南小谷駅(JR乗り潰しの旅・大糸線)

2021-06-09 | Weblog
 南小谷駅には、辺りがすっかり暗くなった午後6時前に到着した。
松本からは70㎞余り、標高513mに位置する駅である。
小谷村の中心駅で、この小谷は「こたに」ではなく、「おたり」と読む
難読駅でもある。
単式と島式ホームがあり、2面3線を持つ沿線では比較的大きな駅だ。



 ここ南小谷駅は、境界駅となっている。
大糸線はここまでがJR東日本の管轄で、電化され特急「あづさ」が乗
り入れている。これから先は、JR西日本の管轄で非電化区間となり、
ますますローカル線の様相を呈してくる。



 嘗ては気動車等により、境界線を越える列車の運行がされていた。
国鉄時代には、首都圏、中京圏や関西圏などから乗り換え無しでこの駅
まで来られたと言うが、今日では全線を通して運行する列車の設定は全
くない。



 大糸線の下り糸魚川方面の普通列車は、その殆どが松本始発の信濃大
町までの運行で、それを越える便は一日二本程しかなく、乗り継ぎとな
るがその先の本数は半減する。
しかもそれらの列車の全てがこの駅止まりだ。
この先は更に減り、2~3時間に1本程度で、1日7本ほどしか運行され
ていない。



 このように殆どが信濃大町と南小谷での乗り換えと成るが、上りも同
じ状況である。
これらの駅での乗り継ぎは、全ての列車がスムーズにとは行かず、時に
は2時間程度の長時間待ちと成るケースもある。



 沿線には温泉郷や鄙びた温泉地、夏は避暑や登山、冬のスノーリゾー
トなど、観光資源が豊富に点在し、観光客の入り込みの期待も有るよう
だが列車の利便性は悪い。
乗り換えが多く、待ち時間も発生するとあっては、観光が敬遠するのも
無理からぬことである。(続)





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