簾 満月の「バスの助手席」

バスや鉄道のことそして生活のこと
通勤に、旅行に、暮らしに、
見たまま思いつ記

歩き遍路の拘り(四国遍路)

2012-06-04 | Weblog
 昨年の秋、歩きを終え帰路についた伊予大洲の駅に11時少し前に戻ってきた。
半年ぶりのこの春は、ここを起点に第44番札所・大宝寺から、内子の町を通り、久万高
原などを経て、松山市郊外に連なる札所を打ちながら、第51番札所・石手寺を目指す。





 大洲の駅前から延びる道を5分ほど歩き、国道56号線に行き当たったところで左折、
ここからは車の往来の多い国道を歩くことになる。

 暫く歩くと左手に、JR予讃線の線路が寄り添ってきた。
つい先ほどまで、高い運賃を払って特急列車に揺られてきた線路である。
わざわざ遠くまで通り過ぎて来たものを、こうして平行する国道を歩いて戻っている
ことになる。





 遍路道と接するもっと手前のJR駅で降り(今回で言うなら内子の駅がそれにあたる)、
そこから歩き始めても良さそうなものだが、1週間ごとの区切り打ちとは言え、“途切れ
なく歩き続ける”のが遍路の宿命だと言い聞かせれば、それはそれで納得も出来、だ
からこうして得心して歩いているのだが、一方で“途切れなく・・”に強い拘りがあるわけ
でも無い。



 現に室戸では、自身も足を痛め、前夜体調を崩した相棒の事も有って、宿地から岬の
手前まで10分ほどの区間をバスのお世話になっている。
 歩けば相当な距離が途切れたことには違いないが、だからと言って、歩きが全否定
されることでもないのだから、“途切れない”ことへの拘りを、完全に捨て去っているわ
けでも無いからその思いはややこしい。(続)



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粋な計らい(四国遍路)

2012-06-01 | Weblog
 お大師様は、粋な計らいをされたものだ。

 仁淀川の上流域、愛媛県の久万高原にある第44番札所・大宝寺は、四国八十八
か所の内の半分であることから“中札所”とされているが、歩き遍路には総歩行距離
の三分の二ほどを歩き終えた位置関係にもある。

 ずいぶんと重ねてきたのに、まだ札所の数は半分か・・・、歩きももう残り三分の一
ほどになったのか・・・などと、様々な思いを描きながらの道のりではあるが、それは
途方もなく遠くて厳しい。



 足摺を目指す金剛福寺道は87キロ、室戸を目指す最御崎寺道の85キロに対して、宇
和町にある明石寺から続く大宝寺道は71キロで、その長さはそれらに次ぐものである。



 高知県を代表する二つの岬を目指すその遍路道の多くが、比較的平坦な海岸沿いの
道を歩くのに比して、大宝寺道は幾つもの峠を上り下りしながら厳しい山岳道を行くので、
四国の遍路道の中でも昔から第一の難所と恐れられている。



 卯之町の街並みを見て鳥坂峠や札掛峠を越え、明治の街並みの残る大洲の町に入り、
穏やかな市街地を歩き、趣のある内子の町中からその先で道は次第に山間地へと入り
込み、幾つもの峠を越え、平均標高800m“四国の軽井沢”と言われる久万高原へと至る
道は、距離以上にその起伏の厳しさから歩き遍路を悩ましてきた。



 「半分も、三分の二も・・」その実感を乏しくするほどに、そう簡単には物事が進まない
よう、お大師様は何かと試練を与えて下さっているようだ。(続)


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残すは北九州(JR乗り潰しの旅)

2012-05-30 | Weblog


 瀬戸内海を行く、“関西汽船・瀬戸内海航路”を利用して別府に上陸、ここからは
日豊本線で宮崎へ、日南線で志布志へ、更に大隅線で鹿屋へと鉄道を乗り継いだ。
 志布志−鹿屋の大隅線は、1987年3月に廃線に成り今は無い。
そして錦江湾をフェリーで渡り、指宿枕崎線の山川から西鹿児島に向かった。



 全ては今から40年余りも前の事で、以後南九州に来る機会は無かったのだ。
当時は、全線を乗り潰すなどと言う大志は持っていなかったから、路線を乗り残した
などと言う思いは無かったが、今となってはその部分が、残る課題となって、いつ
乗り潰しに出かけようか、何時も心に引っかかっていた。



 そのトリガーとなったのは、やはり九州新幹線鹿児島ルートの営業開始である。
新聞・テレビ等で刺激を擽られ、ジリジリと落ち着かないこの身を更に後押ししたのは
JR九州の”アクティブ65”の通年利用可能の情報であった。



 計画に当たっては、既に乗車済の区間だから通らない・・なんて事が出来るわけもなく、
結局はそこを含めて、ルートの計画を立てることになるのだが、まあ40年も前の事だから、
初めて訪れるようなもので、それはそれで新たな旅が出来ると思えば新鮮であり、楽しく
ない筈もない。



 今回の旅行で、豊肥本線以南の路線の乗り潰しが完了したことに成る。
西部の長崎・佐世保・唐津辺りは終わっているので、後は断片的に乗り残しの有る
北九州・博多の周辺のみとなり、いよいよ九州内の完乗が見えて来た。
(JR乗り潰しの旅・完)





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A列車で行こう(JR乗り潰しの旅)

2012-05-28 | Weblog
 今回の乗り潰し旅の最後は、三角線である。
ここは熊本から少し南に下った鹿児島本線の宇土から、島原湾に突き出た宇土半島の
先端三角までの25.6キロの路線である。
大凡1時間に一本で、全ての列車が熊本を始発・着で運行されている。



 この路線の注目は平成23年10月から運行を始めた観光特急“A列車で行こう”である。
熊本から三角に向かい、三角港では天草に向かう観光船と接続する。
 16世紀大航海時代のヨーロッパ時代をイメージした車体は、黒と金に塗り分けられ、
車内にはバーカウンターもあり、高級感溢れる大人の旅を演出していると言う。



 乗ってみたいが、残念ながら今日は走ってはいない。
臨時列車扱いで土日祝日が中心だが、冬休み・春休みなどにも運転されるようだ。

 4番線ホームを出た列車は、熊本の市街地を見ながら暫く鹿児島本線を走り、宇土から
進路を西に変え、三角線に入る。



 住吉を過ぎた辺りで車窓には島原湾が開け、その向こうに雲仙の普賢岳が見えてくる。
こんなにも近いのか・・と思うほどに山頂の溶岩ドームの形までもが良く見える。
干潮の時刻なのか、海は潮が引いているようだ。





 そんな景色がトンネルで遮られ、暫くしてそれを出ると車窓風景は深い山の中に一変する。
列車は宇土半島を横切るように進むので、ズーッと続いていた海が山里に変わるのだ。
するといきなり”石打ダム”と言う駅が現れる。ダムでも有るのかと目を凝らすがそれらしき
姿はどこにも見えない。





 海が左手に近付いてくると終点の三角に到着だ。辺りに夕闇が迫っていた。
駅前にある三角港の、巻貝のような三角建物が面白い。(続)




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清正流の石垣(JR乗り潰しの旅)

2012-05-25 | Weblog
 熊本で、もう少し時間が取れれば良いのだが・・と思いつつもなかなか上手く
行かない。色々訪ねて見たいところは有るが、乗り潰しを優先するので、見学に
十分な時間を充てる事が出来ないのは何時ものことだ。

 前回訪ねた時は、僅かに“水前寺公園”に立ち寄っただけだ。
今回は是非お城を見てみたいと、それでもギリギリ1時間半程を確保した。



 改札を出ると杵築の観光キャラバンが、観光のパンフレットを配っていた。 
杵築は国東半島の南部、別府湾に面して建つお城を中心に、武家屋敷や江戸
時代の風情が残る町らしく、小京都と呼ばれる“坂道の城下町”が売りらしい。



 これは商工会の“楽市楽座・のぼり祭り”のPRだと言う。
町の説明を聞き、お土産のまんじゅうを頂いたりですっかり時間を取られてしまった。



 駅前から乗った市内電車は、熊本城・市役所の電停までは15分と意外と時間がかかる。



 電停から歩いて、坪井川畔に出ると、目の前に熊本城の竹の丸と呼ばれる場所を取り囲む
長塀が現れる。日本三名城の一つとされる城だけあって、清正流と呼ばれる石垣も美しい。



 御幸橋際の、陣羽織姿の清正公銅像や、下馬橋跡、備前堀などを見て入場を・・と
思ったが、残念ながら時間が足りそうにない。



 御幸坂に通じる道路を横切ると、“桜の馬場 城彩苑”と言う観光施設も出来ている。



 ユックリ見て回るだけの時間も無く、苑前に停まっていた“熊本城周遊「しろめぐりんバス」”
に慌ただしく乗り込んだ。(続)





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