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「円高」を考える:本当に「超」円高なのか?②

2012-06-01 00:01:45 | 日本

(前回からの続き)

 次に、もう少し簡単な為替レート指標として有名な「ビッグマック指数」を取り上げてみましょう。

 ビッグマック指数とは、世界各地でおおむね同じ品質のマクドナルドのビッグマックの価格を為替レートを測定する指標として用いるものです。この指数を使って、つまり自国および為替レート比較対象国で販売されている双方のビッグマックの価格を比べることで名目と実質の為替レートの乖離を把握して、今後の為替の変動方向を予想したりします。ある意味、だいぶ大雑把な指数ですが、生活者の実感にけっこう近い為替レートを示しているような気がします。

 2012年のビッグマック指数をみると、わが国のビッグマック価格は320円、アメリカは4.2ドル、ユーロ圏は3.49ユーロとなっています。これらの価格に基づいて為替レートを計算すると1ドル76.2円、1ユーロ91.7円となります。現時点(5/25)でドル円は79.6円、ユーロ円は99.5円なので、この指数によれば円は対ドルでわずかながら円安、対ユーロで10%ほど円安、といったところです。

 したがって、ビッグマック指数によれば、今後はもう少し円高/ドル・ユーロ安に振れる可能性があるということでしょう。

 というわけで、実質実効為替レートとビッグマック指数の2つのレート指標で見る限りでは、現在の名目上のドル円為替レートはほぼ日米両国の経済実態を反映したレートに近いか、若干の円高ドル安にあるとはいえるかもしれません。

 しかし、いずれの指標から見ても、現在は「超」とか「歴史的」というほどの円高水準ではないことは明らかでしょう(個人的にも、現在のドル円レートはそれほどの円高ではないと思っているので、「超」や「歴史的」といった表現振りには違和感を覚えるのですが・・・)。

(続く)

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