今日の電車中の読書は、スウェーデンものと、『摩訶般若波羅蜜経』の続きの半分ずつでした。
後者の心に響いた句をご紹介します。
菩薩・大士の大きな誓い・願いの美しさは、生きとし生けるものを限定して、私は一定の人を救うつもりであって、その他の人を救うつもりはない、としないことにある。私は一定の人をこの上なく等しいもののない覚りに至らせるつもりで、その他の人をこの上なく等しいもののない覚りに至らせるつもりはない、と言ったりしない。この菩薩・大士は、すべての生きとし生けるもののためにこそ大きな誓い・願いを厳かに美しくも立てるのである。(弁才品第十五)
これは、菩薩の布施-慈悲の実践が、相手を選ばない「無差別平等」なものであることを語っています。
こんなにすごいことがすぐ自分にできるとは思えなくても、誇大妄想的にさえ感じられても、それでもなぜか心うたれるきわめて美しい理想です。
たとえ100パーセントでなくても、たとえ何万分、何十万分の一でも、ただの真似ごとでも、したいと思わせられます。
せめて授業に出て来てくれる学生だけでも全員の「仏性(ぶっしょう)」を信じて、選り好みせず本気で教えよう、と改めて思いました。
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