12月21日(4億800万年前)頃、デボン紀が始まり、最初の昆虫、先に上陸した植物を追って、動物が上陸作戦を開始します。
豊富な太陽エネルギーを摂取して豊かに繁った食糧である植物を放っておく手はないわけですね。
最初に陸に上がっていったのは、昆虫類です。
続いて、エサとなる植物や昆虫を追って、魚が上陸していきます。
といっても、話は簡単ではありません。
魚類は生きるための息つまり酸素の吸収を海水からエラによってしています。
水のないところで大気からじかに酸素を取り入れるには肺が必要です。
「必要は発明の母」ということなのでしょう、肺が創発します。
古生代の魚類の中に肺をもつものが現われるのです。
その一部は肺をさらに「うきぶくろ」へと進化させて、現在まで生き延びている魚類の大部分の先祖となります。
しかし、胸びれを前足に腹びれを後足に進化させ、上陸した動物がいます。
海から陸へと生活形態を変えるために体の形態も根本的に変革したのです。
魚は魚でなくなることによって、陸というまったく新しい生活圏を獲得したわけです。
いのちがけの大変容・大冒険ですね。
ご先祖さまのこの大変容・大冒険なしには、陸上生物である私たちの今の生活もありません。
そのことを思うと、ちょっとじーんと来るものがあります。
といっても、最初はまだ完全に水を離れるのではなく、水と陸の間を行き来しながら生きています。
つまり両生類の登場ですね。
カエルやサンショウウオのなかまだと思えばいいでしょう。
私たち人類との関係でいえば、ただくねるだけの蠕虫的運動から、魚のように腹びれ、胸びれ、尾による複雑な運動へ、やがてカエルなどのように前足と後足によるより随意的な運動へと進化した、その流れがやがて直立二足歩行につながってくるわけです。
こうして無数の「進化の積み重ね」が、やがて私のいのちに届けられるのです。
人気blogランキングへ