sigh of relief

くたくたな1日を今日も生き延びて
冷たいシャンパンとチーズと生ハム、
届いた本と手紙に気持ちが緩む、
感じ。

ルート・ブリュック展

2019-10-19 | 芸術、とか
いつもの伊丹市美術館の展示で、これは素晴らしいよと人に勧められてて
わたしが見た後も何人かの友達が見に行って褒めてた展示。

これはポスターになってるライオンに化けたロバ、だっけ?

まず2階に初期の作品があります。
ルート・ブリュックはフィンランドの陶芸家。

元々は建築家を志していたそうですが、ごく初期の作品はナイーブで素朴な詩情。
日常的なものもモチーフになっています。



それからイタリアの家とか。












それから宗教的な作品とか。これは最後の晩餐だっけ。

ノアの箱舟かな。

この辺までの作品は、東洋陶磁美術館のフィンランド陶器展にあった陶板作品に似てますね。

地下の展示は写真はダメとのことでしたが
一階に展示してある小さなタイルを並べた作品で、地下の作品の雰囲気がわかるかも。





地下の展示室の入り口。


実を言うとこの地下の部屋の、後期〜晩年の作品を見るまでは
特に深い感銘もなく、ぼーっと気楽に見ていたのですよ。
フィンランド陶芸という、なんだか北欧おしゃれなふんわりしたイメージのままに
素朴で温かみのある作品ね、はいはい、って感じで。
でも地下の部屋の蝶のタイルのきれいさにため息をつき、さらに晩年の抽象度を高めた
細かいタイルの作品に、わー!なんだこれは!すごくいい!となったのでした。
好きなタイプの現代アートだと思ったし、美しく丁寧で芯がありクールながら手触りがある。
(実際は作品には触っちゃダメですよ。人の手を経てる感触が見られるということです)
彼女の人生は、割と恵まれたものだったようで、こういう場所に生まれて
こういう人生を送りたかったなぁと、羨ましい気持ちで大きな作品の前に佇んでいました。