さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

然るべく収まるところに/話が早い所以は/王国の雄、引退/笑顔とKOとベルトが似合う

2017-08-07 18:29:56 | 関東ボクシング



ということで、また夏から秋、そして暮れにかけてあれこれと賑やかになってきますが、
話題あれこれ、少しずつ。


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アッサン・エンダムvs村田諒太、再戦決定

本田会長がWBAの指示した入札を拒否したと報じられたりもしましたが、
あくまで、入札の金額に基づいた興行はしない、
報酬3対1の条件で村田を出せるかボケ、ということだったのでしょう。
まあ、その他の条件を考え合わせると、然るべきところに収まった、ということですね。

予想については、前回同様、村田が圧力をかけていき、なおかつ手数も出そうとする...のでしょうか。
圧しはするが手控える、という型だったからこそ、相手を抑え込めた(判定はそうは出ませんでしたが)、
それが前回の試合だとしたら、手を出すことによって、却って攻勢を失ったり、
防御の質を落としたり、ということがあるのか否か、そこに注目します。

村田の過去の試合ぶりを思い返すに、この選手は一試合で、目に見えて大きな変化や
進境を見せるというよりは、徐々に細かいところを改善し、整えていくタイプと見えます。
基本的には前回の型を踏襲しつつ、不足(と判定された)だった部分を、
何らかの形で改善し、勝利に繋げることが出来るのかどうか、ですね。


この試合、有明ではなく両国開催ということもあり、観戦しようと予定を立てております。
アンダーにも色々、良いカードが入ってくれると良いんですが。
比嘉とか、拳四朗vsゲバラなんかも見られたら嬉しいところですね。


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山中慎介V13戦も間近なバンタム級戦線において、WBAとIBFの統一戦が決まりました

どっちも王座獲得後初戦、つまりは初防衛戦がいきなり、統一戦となりました。
話の早いことで、と驚きましたが、つまるところ、選手の周辺に、プロモートとマネジメントの権益を
同時に主張するような人間がいないから、こういう成り行きもあり得るわけ、ですね。

ろくに防衛もしてないうちから...と思う気持ちもないではないですが、
選手にとって、勝てば大きなものが得られる試合が、すんなり組まれることは
「冥利」に尽きる、というものでもありましょう。

翻って日本における、好選手の周辺事情はというと、傍目には「余計」が多すぎる、というに尽きます。
山中がネリーに勝つと仮定して、その後の道行きにも関わりのある(無いかもしれませんが)、
また、井上尚弥がバンタムに転じるとしたら、ターゲットだったはずのザキヤノフの命運を
大きく変えるかもしれない試合です。要注目ですね。


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ウラディミール・クリチコは、アンソニー・ジョシュアと再戦せず、引退とのこと。
そして王国メキシコの雄、ファン・マヌエル・マルケスも、ついに引退を表明しました。

記事にもあるとおり、キャリア序盤、というか中盤までは、その実力に見合わぬ不遇ぶりでしたが、
フェザーやライト止まりと見えた体格で、最後はウェルター級に「突入」して闘い、
宿敵パッキャオを、右カウンターの一撃で地獄に突き落とすに至った、その「拳譜」は、
王国メキシコでも歴代上位に上げるべき、素晴らしいものでした。

全てにおいてレベルが高く、しかしそれだけではない。
同時にその試合ぶりは、見ている者の心を揺さぶる熱量の高さが圧倒的で、心惹かれる選手でした。

技巧的でありながら、打倒の意志が漲っている、姑息さや卑怯さとは無縁の「王」としての闘い。
彼の試合を見ていると、これこそが、自分がボクシングに求めているものだ、と、再確認させられる、
そんな数少ない選手のひとりでした。


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最後に、内山高志の引退に寄せて、良い記事を見つけましたので、ご紹介。

長谷川穂積の再起を描いた「211」の著者、水野光博氏の記事です

「誰よりも笑顔と、KOと、チャンピオンベルトが似合う男」とは、まさしくその通り、ですね。




コメント (4)
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