光画繚乱

映画と写真、どちらも「光」が関わるので、そしてそれが「錯綜し合う」ということから、ブログタイトルを光画繚乱としました。

てるみくらぶに見る「見栄」の影

2017-04-12 10:53:42 | 私見偏在

 

327日「とにかく皆さんのお役に立つことだけを思って、今までやってきました」と、国交省で謝罪の記者会見の冒頭このように切り出したてるみくらぶ社長。同日、東京地裁に破産申請をし認められた。

負債総額150億円、旅行申し込み36,000(99億円)に影響がおよび、「これから渡航予定の方は、ホテルや交通機関などに未払いがあるため、利用できない可能性が極めて高く、安全確保の観点から渡航しないようお勧めいたします」と、無責任なコメント。

すでに客の支払い済み旅行代金については、JATAによる弁済業務保証金制度で返金手続きが行われるということだが、還ってくるのは支払った金額の1.2%だという。

涙ながらに許しを請う女社長の姿に、一般的には憐憫の情も湧き上がるはずだが、経営実態が明らかになるにつれ、女の特権「泣いて済ます」態度に腹が立った。

社員が3年前から「いつ倒産するのか」と疑心暗鬼になっていたのに、倒産直前まで客を募っていたこと、従業員数が150名なのに新規内定者を50名も採用することになっていたなど、でたらめ経営が目立つ。

会見では「広告費を使い過ぎた」などと言っていたが、放漫経営を通り越したでたらめさが際立つ。

テレビで旅行業界で成功した女性経営者として、経営哲学を「講義」する社長の雄姿が映された。撮影の日付を見ると、会社が「火の車」状態の時期と重なる。

ネットでは「高卒なのに経営手腕があった」と載っていたが「順風時に経営手腕はいらない」。「見栄を張った経営」は結果命取りになり、顧客に多大なる迷惑をかけ、社員を路頭に迷わせ、新卒社員の門出をくじいてくれただけだったとは……。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする