魯生のパクパク

占いという もう一つの眼

景気の気

2013年01月25日 | 日記・エッセイ・コラム

アベノミクスが大ブームで、円安・株高の嵐だ。
いかにも、一白らしいムード作りの政治だが、以前、兜町の風雲児とか言われた人物も一白だった。人気作家も少なくない。

ムードに乗ること、ムードを操作することに能力を発揮する一白の政治家は、素早い言動が信条で、ムードの指標でもある株価や為替に敏感だ。政府系ファンドを主張したりする人も多い。

当然、人気も高くなる。その代表が田中角栄だ。一白は人の心の動きを素早くキャッチして、とにかく、人の喜ぶことをしようとするから、人気はあるが、現実や結果は無視だから、後でとんでもない現実が表れてくる。田中角栄の列島改造論が典型だ。

アベノミクスは、レーガノミクスのもじりで、
Reaganomicsは、Reagan+Economicsと上手い組合せだが、
Abenomicsも、Abe+Economicsで、「Abe の mics」とこれも上手く日本語におさまる。

「mics」はmic+sで、学や方式の、大系を表すようだが、
「安倍のMICS」と、日本語で考えると、おもむきが変わってくる。
略語「MICS」には、実に多くの意味があるが、「全国キャッシュサービス」が有名だ。中には「汚水処理施設共同整備事業」というのもある。

Abenomicsが、日本語になると・・・
「安倍のMICS」=「安倍の全国キャッシュサービス」
と、金融緩和&公共事業の大盤振る舞いが秘められているし、
micsを、「MIC(マイク)s」と考えると、「輪転機で札をするぞ」などと、吹聴しまくる、アナウンス効果のことにもなる。

柿のタネより、にぎりめし
ムード派一白による、「景気は気から」と、円安・株高は、カンフル剤として有り難いが、一白水星は風俗水商売で、実業が疎かになりやすい。
酒の席の口は滑らかで、いかにも聞こえの良い話だが、よくよく聞いてみると、日本の重大な病根に手を付ける話は一切ない。

農業対策一つとっても、結局は輸出することしか考えていない。
「島国日本は輸出しか食っていけない」という強迫観念を、根本的に改めるようなビジョンはどこにもない。

「自分の国は自分で護る、美しい普通の国になる」のは良いのだが、軍事力よりも重要なことは、何が何でも「食糧自給率」だ。
衣食足りて礼節を知る。生きる上で最も重要な食料を、自分でまかなえないような者が、本末転倒の金儲けや軍事力を先行させれば、人の道を踏み外す例が、目の前の北朝鮮にある。

日本はお金持ちかも知れないが、お金は食べられない。
サルに騙されて、にぎりめしを柿のタネと交換したりすると、いつかまた柿の実を狙われ、挙げ句の果てには殺される。

何度も言うことだが、
日本のものづくりの魂と、生産工場と取り違えてはいけない。
日本はもう充分お金持ちになったのだから、生産工場は資源のある国に移し、金融や農業を国の根幹として、学術・文化の知術貿易に構造転換してはどうだろう。