(1)2019年米国は「南北戦争以来の分断」の状況!
トランプ大統領は再選のため、分断を煽り続けている。「既得権にまみれたエリート政治から見捨てられてきた庶民の代弁者」とトランプ氏が3年前の大統領選挙で主張した。得票数6300万。現在、支持者4割、支持しない人5割台前半。大統領選は、州ごとの勝敗で勝利が決まる。(2016年、総得票数は民主党クリントン氏が300万票多い。)両海岸で惨敗しても中西部(白人労働者の熱狂的支持あり)で勝てば、トランプ氏は再選可能。米国は「南北戦争以来の分断」の状況。
(2)「陰謀論」、「彼ら対我々」、「自分たち以外はみな誤り」!
草の根保守運動「ティーパーティー」の「陰謀論」、「彼ら対我々」、「自分たち以外はみな誤り」という不寛容な態度が、今のトランプ氏に引き継がれた。
(3)都市部はクリントン氏、地方はトランプ氏!
3年前の大統領選挙で、都市部の郡はクリントン氏がほぼすべて制し、地方の郡はトランプ氏が9割制した。都市が比較的リベラルで、地方が保守的なのは米国に限らない。だが米国では溝が加速度的に広がる。今や「都市を離れれば離れるほどトランプ一色になる。地方では民主党支持者が、身の危険を感じるほどだ。」
(3)-2 分断の背景!
①背景には産業構造の違い。都市部は多様な人材を受け入れ、ITやサービス産業が成長を引っ張る。地方は製造業の衰退から転換できず、人口流出・高齢化が進む。(Ex. ラスト・ベルト)②かくて「未来に確信を持つ人々」と「未来に怒りと不満を持つ人々」の分断。③「移民」、「人種」、「政府の役割」、「同性婚」、「妊娠中絶」についての考え方で、都市と地方が異なる。
(4)2016年大統領選挙で白人の58%がトランプ氏支持!
トランプ大統領は「この国が嫌いなら出ていけ」「もとの国へ帰れ」と言う。2016年大統領選挙で白人の大半はトランプ氏を支持。白人58%がトランプ氏支持、38%がクリントン支持。(Cf. 1980年にはアメリカ人の8割が白人だった。現在は6割だ。)
(4)-2 「大学教育を受けていない白人男性」の7割がトランプ氏支持!
トランプ氏は特に、「大学教育を受けていない白人男性」に強く支持された(7割がトランプ氏支持)。また「大学教育を受けていない白人女子」も、6割がトランプ氏に投票した。
(5)かつての共和党の理念!
ある共和党支持者が失望した。かつて共和党の理念は「見た目や出自に関係なく他者や弱者に寛容で、財政規律を守る」だった。トランプは共和党なのに「憎悪、人種差別、偏執」をまき散らした。「伝統と家族を大事にしながら安全に暮らせるのが米国の価値だ」と思っていた。
(6)中流家庭は失われてしまった!
ペンシルベニア州エリー郡、「ラストベルト」の女性(78)が言う。「米国の暮らしをよくするというトランプ氏の言葉に期待した。」「自分たちのような中流家庭は失われてしまった。働き口がどこにでもある良い時代は変わってしまった。」
(6)-2 二つ、三つ仕事を掛け持ちするのが当たり前!
同じくエリー郡の女性(55)。「ここでは二つ、三つ仕事を掛け持ちするのが当たり前。これがアメリカ。何かが欲しければ、外に出て働く。みんな自分で勝ち取る。」また「キリスト教」信仰や、「銃所持の権利」を大切と思う。「『メリー・クリスマス』でなく『ハッピー・ホリデーズ』という人が増えた。とんでもない。」「米国が嫌なら、ここから出て行けばいい。」「銃を持っていれば、ちょっかいを出してこない。彼らは逃げていく。」
(8)「オバマケア」の受益者!
民主党支持の1型糖尿病患者の女性(52)は「オバマケア」の受益者。トランプ氏は「大失敗だ」と批判しその撤廃を進める。「このままでは無保険になり、仕事続けられなくなるかもしれない」とこの女性は懸念する。
《参考》「BBCニュース「米政権交代:トランプ氏はどう勝ったのか 年齢や性別や人種などから」(2016/11/14)
《参考》『朝日新聞』2019/11/3, 11/4
トランプ大統領は再選のため、分断を煽り続けている。「既得権にまみれたエリート政治から見捨てられてきた庶民の代弁者」とトランプ氏が3年前の大統領選挙で主張した。得票数6300万。現在、支持者4割、支持しない人5割台前半。大統領選は、州ごとの勝敗で勝利が決まる。(2016年、総得票数は民主党クリントン氏が300万票多い。)両海岸で惨敗しても中西部(白人労働者の熱狂的支持あり)で勝てば、トランプ氏は再選可能。米国は「南北戦争以来の分断」の状況。
(2)「陰謀論」、「彼ら対我々」、「自分たち以外はみな誤り」!
草の根保守運動「ティーパーティー」の「陰謀論」、「彼ら対我々」、「自分たち以外はみな誤り」という不寛容な態度が、今のトランプ氏に引き継がれた。
(3)都市部はクリントン氏、地方はトランプ氏!
3年前の大統領選挙で、都市部の郡はクリントン氏がほぼすべて制し、地方の郡はトランプ氏が9割制した。都市が比較的リベラルで、地方が保守的なのは米国に限らない。だが米国では溝が加速度的に広がる。今や「都市を離れれば離れるほどトランプ一色になる。地方では民主党支持者が、身の危険を感じるほどだ。」
(3)-2 分断の背景!
①背景には産業構造の違い。都市部は多様な人材を受け入れ、ITやサービス産業が成長を引っ張る。地方は製造業の衰退から転換できず、人口流出・高齢化が進む。(Ex. ラスト・ベルト)②かくて「未来に確信を持つ人々」と「未来に怒りと不満を持つ人々」の分断。③「移民」、「人種」、「政府の役割」、「同性婚」、「妊娠中絶」についての考え方で、都市と地方が異なる。
(4)2016年大統領選挙で白人の58%がトランプ氏支持!
トランプ大統領は「この国が嫌いなら出ていけ」「もとの国へ帰れ」と言う。2016年大統領選挙で白人の大半はトランプ氏を支持。白人58%がトランプ氏支持、38%がクリントン支持。(Cf. 1980年にはアメリカ人の8割が白人だった。現在は6割だ。)
(4)-2 「大学教育を受けていない白人男性」の7割がトランプ氏支持!
トランプ氏は特に、「大学教育を受けていない白人男性」に強く支持された(7割がトランプ氏支持)。また「大学教育を受けていない白人女子」も、6割がトランプ氏に投票した。
(5)かつての共和党の理念!
ある共和党支持者が失望した。かつて共和党の理念は「見た目や出自に関係なく他者や弱者に寛容で、財政規律を守る」だった。トランプは共和党なのに「憎悪、人種差別、偏執」をまき散らした。「伝統と家族を大事にしながら安全に暮らせるのが米国の価値だ」と思っていた。
(6)中流家庭は失われてしまった!
ペンシルベニア州エリー郡、「ラストベルト」の女性(78)が言う。「米国の暮らしをよくするというトランプ氏の言葉に期待した。」「自分たちのような中流家庭は失われてしまった。働き口がどこにでもある良い時代は変わってしまった。」
(6)-2 二つ、三つ仕事を掛け持ちするのが当たり前!
同じくエリー郡の女性(55)。「ここでは二つ、三つ仕事を掛け持ちするのが当たり前。これがアメリカ。何かが欲しければ、外に出て働く。みんな自分で勝ち取る。」また「キリスト教」信仰や、「銃所持の権利」を大切と思う。「『メリー・クリスマス』でなく『ハッピー・ホリデーズ』という人が増えた。とんでもない。」「米国が嫌なら、ここから出て行けばいい。」「銃を持っていれば、ちょっかいを出してこない。彼らは逃げていく。」
(8)「オバマケア」の受益者!
民主党支持の1型糖尿病患者の女性(52)は「オバマケア」の受益者。トランプ氏は「大失敗だ」と批判しその撤廃を進める。「このままでは無保険になり、仕事続けられなくなるかもしれない」とこの女性は懸念する。
《参考》「BBCニュース「米政権交代:トランプ氏はどう勝ったのか 年齢や性別や人種などから」(2016/11/14)
《参考》『朝日新聞』2019/11/3, 11/4