DIARY yuutu

yuuutunna toki no nikki

「悪罵」(どなりこむ)(『笑府』馮夢竜、1644年):何と悪名高い藪医者だ!

2019-02-28 21:34:04 | 日記
 「悪罵」 Making a violent protest

ある医者が重病の患者を担当した。 A doctor took care of a patient in a serious condition.
病家が大金を払った。 The patient’s family paid extremely much money.
しかし患者は結局、死んだ。 However, the patient died after all.
病家は怒った。 The patient’s family got angry.
下男を医者の所に怒鳴りこませた。 A subordinate of theirs was sent to the doctor in order to make a violent protest.
しばらくして下男が帰ってきた。 He came back after some time.
病家の者たちが彼に尋ねた。「悪口ついてきたか?」 The family members asked him, “Did you make a violent protest?”
「いいえ」と彼が答えた。 He replied, “No, I didn’t.”
彼らは彼を責めたずねた。「なぜだ?」 They blamed him and asked, “Why?”
下男が言った。「何しろ悪口つく者があまりに大勢で割り込めませんでした。」 He said, “There were so many people who wanted to make a violent protest to the doctor that I couldn’t manage to do.”

《感想》何と悪名高い藪医者だ!やがて潰れるだろう。今なら医療過誤で訴訟を起こされ、敗訴し賠償金を払わされる。困った笑い話だ。
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ある外国人労働者へのアンケート:たくさんの日本人に会いました!友達になった人もいれば、嫌いな人もいます!(フィリピン、技能実習生、1年以内)

2019-02-28 20:23:05 | 日記
外国人労働者へのアンケート「あなたは、日本に来てよかったですか?」『朝日新聞』(2019/02/28):この回答者はフィリピン、技能実習生、1年以内。
(1)
「日本は好きですが、日本人は嫌いです。」
《感想1》この技能実習生は「悪い日本人」にたくさん会ったのだ。残念だ。不幸だ。
(2)
「たくさんの日本人に会いました。友達になった人もいれば、嫌いな人もいます。」
《感想2》実は「日本人」一般はいない。「個人」がいる。だから「友達」も「嫌いな人」もいる。
(3)
「悪い日本人は外国人を嫌っています。日本にいる間、日本人は私たちフィリピン人に、おまえたちを必要としていないから、国に帰れと言っていました。直接、ののしる人もいました。」
《感想3》この「悪い日本人」は日本政府の方針に反する。政府は《君たちを必要とするから、来てもらった》と外国人労働者に言う。(改正入管法)
(4)
「悪い日本人は彼らが間違っていることを認めることをいやがります。」
《感想4》誰でも間違いはなかなか認めない。相互信頼があり対等な時にのみ、人は自分の間違いを認める。「悪い日本人」は、フィリピン人は劣等で自分と対等なはずがないと思うので、自分の間違いを認めない。
(5)
「職場では、悪い日本人は彼らの失敗を外国人に押しつけようとします。というのも、ただ単に、私たちが自己防衛できないからです。」
《感想5》たくさんの借金をして日本に来て帰るわけにいかず、また職場の変更も認められていない技能実習生の足元をみて、「悪い日本人」は居丈高になる。
(6)
「逆に、親切で礼儀正しい日本人とのたくさんの良い思い出もあります。私は、外国人に対して、非常に誠実で、気を配ってくれる日本人が好きです。私が難しい漢字を読めない時にはいつも、良い日本人が教えてくれました。私の監理団体は、バイクや自動車を買うことを禁止していたので、日本人の友人が乗せてくれました。」
《感想6》「親切で礼儀正しい日本人」、「誠実で、気を配ってくれる日本人」、「日本人の友人」、彼らは国際友好の担い手そのものだ。
(7)
「また、私は日本人の恋人がいました。私たちは幸せな時を過ごしました。」
《感想7》恋は容易に国境を越える。(だが子供が生まれると、日本はしばしば、外国人の血が入った子供を苛め差別する。)
(8)
「外国人を支援するのであれば、少なくとも、外国人の労働条件を3カ月に一度は調査する人を置くべきです。ストレスを感じているか、環境はどうか、生活はどうなのか。こういった質問が個人的になされなければなりません。言葉や重労働によって虐待されている時に、言うことができます。」
《感想8》外国人労働者の受け入れをスムースに行うには、丁寧な施策が必要だ。つまりお金(政府予算)がかかる。
(9)
「最後に、日本は非常に規律正しい国だと思います。もし、日本人が外国人により心を開きさえすれば、人生は仕事だけではなく、仕事で成果をあげながらも、幸せを見つけられると気づくでしょう。異なる文化を受け入れて、外国人をより歓迎する国になるためには、そうしさえすればいいのです。Doumo Arigatou Gozaimasu」
《感想9》日本人が「外国人により心を開く」のは、おそらく長い道のりになるだろう。黄色人種の日本人は、明治維新以後、欧米列強の白人をいまだに崇拝する。
《感想9-2》日清戦争に勝利して以後、日本は黄色人種の覇権国家だった中国を蔑視する。また白人崇拝に対応し、日本は黄色人種であるアジアの諸民族(インド、東南アジア、アラブ等)、また黒人種を蔑視する。
《感想9-3》中国に対して、日本は、中国が世界2位の経済大国になったので、今は妬みと蔑視が混合する。(フィリピン、技能実習生、1年以内)」
《感想10》長い目で見たとき、日本はアジアに友人を多く持つことが大切だ。今、日本は、「フィリピン人」の発展に協力し、友人となるべきだ。
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外国人労働者受け入れについて:指宿昭一「受け入れ態勢、強力に規制を」『朝日新聞』(2019/02/28)

2019-02-28 16:15:59 | 日記
(1)留学生や技能実習生の問題!
日本の外国人労働者受け入れの最大の問題は、「フロントドア」からでなく、留学生や技能実習生のような「サイドドア」「バックドア」から受け入れたことだ。(改正入管法は、それをある程度、適正化した。しかしその内容はあまりに不十分だ。)
《感想1》日本はかつて「単一民族国家」とさえ、言われた。しかし今や、多くの外国人労働者が住む。日本は実質的に多民族だ。(原因は、企業が低賃金労働を求めたから。)
《感想1-2》世界に愛される日本・日本人でありたい。そのためにも外国人労働者が嫌な思い出を持たず、日本・日本人を好きになって、帰国してもらいたい。
《感想1-3》非正規労働者が日本で増大するのも、企業が低賃金労働を求めるからだ。外国人労働者も含め、人の尊厳を守る規制が必要だ。規制は、「緩和」はすべきものと、すべきでないものがある。

(2)外国人労働者受け入れの問題点
(ア) 「国際貢献」が有名無実化し、人権上の問題が多い「技能実習生」制度は廃止すべきだ。だが改正入管法は、実習生制度を廃止しない。(新しい在留資格に移行することは想定する。)
(イ)中間団体(技能実習生の「監理団体」等)や雇用主による「中間搾取」への対策がない。
(ウ)「送り出し国のブローカー対策」が不十分。今のままでは、外国人が多額の借金を背負って来日する状況が変わらない。
《感想2》技能実習生受入れのために、監理団体への入会、現地訪問など企業がかける費用は約60万円(1人当たり)と言われる。
《感想2-2》また技能実習生を採用した後も、監理団体の管理費、送り出し機関の管理費など年額約70万円(1人当たり)かかるという。
《感想2-3》これら中間団体等の費用が、技能実習生の給与を低くする。

(3)ハローワークのようなものを現地につくるのが理想だ!
本来なら国が、送り出し国と二国間協定を結んで、ハローワークのようなものを現地につくるのが理想だ。それができないなら、強力な規制が必要だ。
《感想3》ハローワークのようなものを現地につくることが、送り出し国のブローカー対策として有効だ。今のままでは、外国人が多額の借金を背負って来日する状況が変わらない。

(4)「監理団体」・「登録支援機関」への規制!
実習生の場合、「監理団体」の管理費が低賃金の要因となっている。外国人労働者の来日に必要な経費は実費のみとすべきだ。また改正入管法「特定技能」の「登録支援機関」への委託料には上限を設け、金額の開示を義務づけ透明性を確保すべきだ。
《感想4》中間団体による「中間搾取」に対する規制と透明化が必要だ。

(5)受け入れ企業からブラック企業を閉め出す!
受け入れ企業が(a)労働法規を順守しているか、(b)健康保険に加入しているか、(c)外国人の住環境は整っているかなどを点数化し、ブラック企業を閉め出す仕組みが必要だ。
《感想5》企業は「規制」しなければ、本来的に「ブラック」になる。企業がもうかっても、なかなか給料は上がらない。「トリクルダウン」理論は嘘だ。(ただし企業がもうかれば、クビにされる可能性が減り、働き口が減らない分ましだ。)

(6)送り出し国との連携!
日本は送り出し国と連携し、①ブローカーを徹底して排除し、②日本で働ける条件や在留資格について正確な情報を提供し、③いつでも相談可能な窓口を設けるべきだ。また④外国人がだまされて入管法違反に陥った(Ex. 偽造在留カードをブローカーから渡された)場合、自ら入管に申告すれば、救済する制度も必要だ。
《感想6》外国人労働者を制度として日本が受け入れるなら、公正・安全・ウィンウィン関係(互恵)なものとすべきだ。日本は「おもてなし」の国だ。
《感想6-2》外国人労働者受け入れは、外国人労働者個人のレベルにとどめず、送り出し国との連携を重視すべきだ!
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D.H.ロレンス(1885ー1930)『切符をお切りします!』Tickets, Please(1919):①男への復讐、②男への未練!③女と女は味方、④女と女は敵!

2019-02-28 09:24:04 | 日記
(1)イングランド中部地方、単線の電車が炭坑地帯を走る。乗客の多くは坑夫で気が荒い。車掌は元気な若い娘たち。彼女たちは不正乗車を許さない。乗客が彼女らを怖がるほどだ。
(2)車掌たちの監督は、若く男前のジョン・トマス・レイナー。彼は、車掌(娘たち)と昼は軽口をたたき、夜は口説いた。人当たりがよく口のうまい彼は、ひとり、またひとりと娘たちをものにしていった。
(3)車掌のアニーは、手強い相手で、ジョン・トマスを寄せ付けない。しかし11月の定期市の日、彼女はついにジョンに抱かれ、それから、彼とつきあうようになった。
(4)アニーはやがて、彼を「夜のお相手」というだけでなく、一個の人格、一人の人間として考えたくなった。だがジョン・トマスにその気がなかった。
(5)女性特有の所有本能に目覚めたアニーから、ジョン・トマスは離れた。
(5)ー2 アニーは愕然とし、動揺し、自信を失った。やがて激怒と憤り、わびしさと惨めさに泣けてきた。
(5)ー3 だがジョン・トマスは相変わらず図図しくなれなれしく、しかもだれか別の女に興味を移し楽しんでいる。アニーは復讐の決意を固めた。
(6) アニーは、ジョンに遊ばれ捨てられた娘(車掌)たちに、働きかけ始めた。「まったく恥知らずで図図しいにもほどがある」とアニー。すると恨みのあるノーラが「痛い目にあわせたい」と言う。「そのうちふたりでやっつけてやりましょう」とアニー。
(6)ー2 こうしてアニーは、ひとりひとり、ジョン・トマスのかつての恋人たちをまわって歩いた。彼女たちは、彼に恨みを持っていた。
(7) ついにある日、6人の娘たちが車庫の控え室に集まった。最後の電車が車庫に戻ると、ジョン・トマスが気安く娘たちの控え室にやってきた。娘たちに取り巻かれ、彼は上機嫌だった。
(7)ー2 「今夜はだれと一緒にお帰りなの、ジョン・トマス」とミューリエルが聞いた。「今夜は一人で帰る」とジョン・トマス。「帰さないわよ。みんなこやって待ってたんだもの」とポーリーが言った。
(7)ー3 「帰りたいなら、誰かひとり選びなさいよ。公明正大に、はっきり誰って言いなさいよ」とローラ。アニーも言った。「一人だけ、あたしたちの中から選ぶのよ!」
(7)ー4 「結婚する相手を選ぶのよ」とミューリエル。ジョン・トマスは一瞬、ためらった。ドアは鍵がかけられている。「ちきしょう、ドアをあけろ!ばかな真似はやめろ。」彼は、いかにも上司らしく偉そうな口ぶりだった。
(8) アニーが、ベルトを振り回し、バックルで彼の頭に鋭い一撃を加えた。彼はアニーにつかみかかった。すると他の娘たちがどっと飛びかかり、彼を引っ張り引っかき殴りつけた。彼女たちはもうすっかり腹を立てていた。
(8)ー2 娘たちは、目を異様にぎらつかせ、ジョン・トマスを襲い、彼を倒し、膝で押さえつけた。彼は打ち負かされるままになった。そして恐怖と敵意で気を失ったように横たわった。
(8)ー3 「あんたなんか、ほんとは殺されちまえばいいんだわ。」とアニー。「彼に選ばせなきゃ」とポーニーが言った。「もちろんよ」と、ローラの言い方には復讐の決意がこもっていた。
(9) ジョン・トマスはしかし、打ち負かされた今も、娘たちに心から屈服したわけでない。「よしわかったよ。それじゃ、アニーを選ぶ」と奇妙な恨みがましい声で言った。
(9)ー2 アニーが不快感をあらわにして、彼のそばから離れた。「こんな人ごめんよ。もう一回選びなおしゃいいんだ。」
(9)ー3 「だれかこの人いらない?」とローラが乱暴に叫んだ。「誰も欲しかないわよ」全員が軽蔑したように言った。だがアニー以外、誰もが、彼が自分のほうを見てくれるのを待ち受け期待していた。
(9)ー4 アニーは、胸の中で何かが壊れた。
(10) 「事が終わった」という沈黙が流れた。ジョン・トマスはちぎれた服の切れ端を拾い集め、オーバーを着て鍵のかかったドアの前に立った。「これでおあいこってわけ。あんたも男なんだから、恨みっこなしよ」とノーラが鍵を開け、言った。
(10)ー2 「あれで思い知ったでしょ」とローラ。「ぼこちん」とノーラ。「もうやめて、お願いだから!」アニーは責め苦を追わされたように、悲鳴をあげた。
(10)ー3 娘たちは今や、みな帰りたがっていた。みな黙りこくり、呆けたような顔つきで、大急ぎで帰り支度を始めた。

《感想1》
元気な男勝りの娘たちも、恋に弱い。若い男の上司にだまされる。娘たちが一人また一人と遊ばれる。彼女らが「結婚してくれ」と言い出しそうになると、男は上手に娘を捨てる。
《感想2》
男に捨てられた娘たちが男に復讐する。だが彼女らの心は、両価的だ。①捨てた男への復讐。②だが男への未練。
《感想3》
さらに捨てられた女たちの協力も両価的だ。③一方で男への復讐では女同士が協力する。女と女は互いに味方だ。④しかしある女が捨てられたのは、他の女のせいだ。女と女は互いに敵だ。
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この世が嫌いだが、好きになれたらと願う!

2019-02-28 01:03:18 | 日記
(1)いつ死ぬか?
(a)早めに死にたい。
(b)75歳で年金の掛け金の元が取れるというから、そこまでは生きる。
(c)自分から死んでもいい。
(d)生活費がある間は生きる。10年間は大丈夫だろう。80歳で死ぬのが適切。

(2)衣食住の方針!
(ア)たいていの美味しい食べ物は食べた。だから、そんなにがつがつしない。
(イ)いくら食べても、また食べたくなるものは、食べるが、腹8分目にする。
(ウ)ほしいものは、あまりない。必要な物のみ買う。着るものは、死ぬまでの分がありそうだ。
(エ)住居は、古い家があるから、それでいい。修繕しながら大切に使う。

(3)君が関心を向けるもの!
(1)物見遊山が好きだ。
(2)良き市民(well-informed citizen)を目指す。
(3)外国の言葉を知る。「バベルの塔」以前にあこがれる。
(4)この世は嫌いだ。幻想・想像がいい。
(5)魔術は少し胡散臭い。迷信も苦手だ。
(6)感覚・感情・欲望の多様さに目を向ける。(自分および他者に関して。)
(7)過去の具体的な人々、過去の神々に思いをはせる。

(4)生き方?
(e)在家の修行者をめざす。
(f)他者に対しては温厚であるよう努める。
(g)不正は嫌いだ。
(h)この世が嫌いだが、好きになれたらと願う。
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