臆病なビーズ刺繍

 臆病なビーズ刺繍にありにしも
 糸目ほつれて今朝の薔薇薔薇

日暦(5月5日)

2013年05月05日 | 我が歌ども
給湯器壊れしのみか孫も来て!とんだ物入り子供の日とは!   鳥羽省三

 今日は「こどもの日」である。
 先日の電話に拠ると、「長男一家四人が今日のお昼ごろに我が家を訪れる」とのこと。
 その為、老妻は昨日の夕方から、明日の食事の準備に、家中の掃除にと、右往左往の大騒ぎである。
 私は私で、孫たちの好きな牛肉の買い出しに出掛けたりして、あちらこちらと走り回った挙句に、今月いっぱいはもたせようかと心密かに思っていた財布を、底の底まですっからかんにしてしまったばかりか、今朝は今朝で、昨日の夕方買えなかったお刺身とケーキを買うために、九時過ぎのバスに乗って、新百合ヶ丘まで買い出しに出掛けなければならなくなったのである。
 ところで、昨日の夕方、私が買い物先から帰って来て風呂に入ろうとして、給湯器のスイッチを入れようとしたところ、今朝方まで連動していた風呂側のリモコンとキッチン側のリモコンとが連動しなくなってしまっているのである。
 私はその原因を探ろうとして、引き出しの底から給湯器の説明書を引き摺り出して読んでみたのではあるが、どうやら私の手に負えるような故障では無くて、東京ガスか給湯器の販売業者に出張修理をお願いしなければならなくなったみたいである。
 そこで、私は「明日は子供の日!選りも選ってそんな日を前にして、我が家では何故、給湯器まで壊れなければならないのだ!これなら、明日の長男一家の来宅を断ろうか!そもそも、彼ら一家には、この三月に長女の入学祝いをやってやったばかりか、私たちの一ヶ月の生活費にも匹敵する祝い金まで遣ったではないか!年取って年金暮らしの私たちばかり、何故、そんなにお金を使わなければならないんだ!あいつは高給取りではないか!私たちは、これまであいつからビタ一文も小遣い銭を貰ったことがないんだぞ!」と、腹の底で怒り捲って居たのである。
 ところが、そんな私の腹の底を見通してなのか?我が連れ合いは、「昨日、私が東京で逢ってきたS子さんの家には、今日の朝から、ご長男一家四人が訪れているんですよ。それも日帰りではなくて、二泊三日の予定ってことですよ!息子さんのお嫁さんは、S子さんのご主人が部屋の掃除をしようとして、彼女が漫画を読みながら座っているソファーの所まで来て、彼女の足下を掃除していても、ただ足を上げるだけの不出来なお嫁さんなんだそうですよ。それに較べれば、Y子さんはまあまあのお嫁さんではありませんか。それに、我が家の場合は日帰りではありませんか!この春に中学に入ったばかりの孫と、この春に小学三年生になったばかりの孫の今年の子供の日は、今年の明日しか無いんですよ!給湯器が壊れたのは誰の責任でも無くて、給湯器の責任ではありませんか!ですから、明日はいつも通りに、四人を快く迎えて上げて、腹いっぱいご馳走して帰しましょうよ。そして、給湯器の修理は連休明けの火曜日にしましょうよ!幸いお風呂には入れるんですから」などと、理屈に合わない御託を並べ捲っている始末である。
 一体全体、私はどうすればいいんだ!
 我が家の投信は元本割れしてるんだぞ!
 アベノミクスのお蔭は何一つ無いんだぞ!