ぱたぱた仙鳩ブログ

徳島から書道文化を発信します。

徳島県議会ホール 四国大学生書道作品展示「心に響く言葉を書で」

2022年11月29日 | 日記
11月29日(火)です。本日から、徳島県議会ホールにて、書道文化学科の学生8名の小作品を展示しています。12月14日(水)昼休みに、この会場にて、書道部による書道パフォーマンスが予定されていますが、その前日までの約2週間の展示です。徳島県庁に用事で行かれた方は、県庁を突っ切ると、奥に議会ホールが接続されていますので、簡単に見ることができます。
主として、9月に「小星の書展」で展示した作品から選んでいます。


「心に響く言葉を書で」と銘打った選抜展です。作者と作品名を記載します。

1 3年 上里 美貴  藍墨書  「輝 あなたを輝かせるのはあなただけ」
2 3年 千葉美由紀 ろうけつ書 「雨ニモマケズ風ニモマケズ」
3 3年 藤井  愛  ろうけつ書 「雲の上はいつも晴れ」
4 2年 藤本  陽  自作詩 「君といる それだけで星が花が美しい」
5 2年 廣田 梢子  マザー・テレサの言葉 
    「暗いと不平を言うよりもあなたが進んで明かりをつけなさい」
6 2年 溝上 結衣  水谷修の言葉
  「人に優しさを与え、ありがとうの笑顔がもらえたら、それが生きる力になる。」
7 1年 石堂 愛実  「おなじ星うかぶ故郷の空」
8 1年 八頭司美奈  自作詩 「ありがとう 感謝の心が人を育て自分を磨く」


寺小屋たかばぁ遊墨展2022

2022年11月28日 | 日記
11月27日(月)、昼休みと授業の空き時間を利用して、標記の展覧会を見学に行ってきました。会場は鳴門市撫養町黒崎の、満村さんのご主人の御実家です。




元の鳴門市立図書館長の高田さんがご退職後に書道塾を開き、その教え子やお孫さんの作品を中心に展示するのに、満村さんが協力されたものです。


左が高田さん、右が満村さん。満村さんの作品の前で撮影しました。


高田さんの教え子の皆さんの「ワンパウ」で書いた作品を高田さんがご自分で表装されました。


小学生の塾生や、お孫さんの作品群です。


ハガキ作品です。



手作りのグループ展、民家を会場に楽しく展示されています。一般の展示場ではありませんが、このような展示方法は、実用に応用できる書道の利点を気付かしてくれます。

満村さんから、帰りに、来月に実施予定の光村さんのグループ展のご案内を頂きましたので、掲載します。板野町の喫茶店が会場です。また、伺おうと思います。




四国大学書道文化学会2022

2022年11月27日 | 日記
11月27日(日)、午前中は芳藍書道展の受付係でした。学生や一般の方が大勢鑑賞に来られました。



午後13時からは、交流プラザ5Fにて、標記、書道文化学会が開催されました。最初に私の挨拶、その後に15分間の総会があり、さらに講演と研究発表がありました。

最初は、元別府大学教授の荒金大琳先生です。大分からわざわざ来ていただきました。演題は「雁塔聖教序とのあゆみ」というものです。先生は、おそらくは現在の日本で、雁塔聖教序に関しては最も詳しい方だと思います。



具体的でわかりやすい講演でした。私もこの作品はたくさん臨書しましたが、点画が二重になっている部分はとても不思議に感じていました。その理由に関して、多くの写真や図を元にお話しいただき、納得できる内容でした。褚遂良が左遷されている間に、表裏の石碑は2面に割られて、両面を表にして壁に埋め込まれることとなります。一旦は行書で書いた石碑原稿を楷書に書き直すこととなり、褚遂良は仕方なく楷書への修正を試みる。その後、褚遂良は則天武后を批判してまた左遷され、愛州(ベトナム)で亡くなることになる。褚遂良と昵懇だった刻者である萬文詔は、友人の哀しみを思いやり、修正前の線も一緒に彫り込んだというものでした。たいへん興味深い論でした。

次には、辻尚子先生の「創作へのてびき」という研究発表です。先生の創作作品の作り方の秘密を惜しみなく公開されていました。古典の形を元に、自らの想像力を加えて一字一字の形を様々に検討し、次にミニサイズの草稿で何パターンかの布置章法を構想・検討しながら、最終的に作品に仕上げるという過程を、ご自身のかつての作品と草稿を元に説明されました。学生の創作作品作りにとってわかりやすい「てびき」となるお話でした。



最後は、大学院文学研究科1年生の高嶋良子さんの「芸術としての書に関する一考察」というものでした。彼女は香川県高松市塩江美術館学芸員として勤めながら、休日である月曜と、勤務後の火曜夕方に本学大学院に通われている努力家です。今は彼女にはほとんどお休みがないことになります。ご自身のこれまでの人生から現在のお仕事や研究につながった経緯を話され、また現在の修士論文のために、書道療法の研究にも取り組んでおられることを紹介されました。





この日の3件の発表は、学生にとっても教員にとっても極めて有益でした。書道が筆で書くだけの芸術ではなく、その基礎に学問の蓄積がなければ全くつまらないものになってしまうことを改めて意識させるお話ばかりでした。そこに深遠な「文化」の香りがあるからこそ、魅力を放ち続けているのだと思います。

今年の芳藍書道展もこの日で終わりでしたが、その最後を飾るのにふさわしい学会だったと思います。


芳藍書道展2022 、 寺小屋たかばぁ遊墨展

2022年11月26日 | 日記
11月27日(日)に予定されている2つの展覧会を紹介します。
一つは、四国大学文学部書道文化学科1~3年生による「芳藍書道展」です。四国大学交流プラザTAG‐RI-BAの3Fギャラリーにて25日(金)~27日(日)です。27日(日)は9~16時に開催しています。今年のポスター題字原稿と看板は3年生の藤川愛さんが書いています。







27日(日)の午前中は私も受付におります。午後は、同館の5F で、書道文化学会が実施されます。

もう一つの展覧会は、鳴門市撫養町黒崎清水36-3の「ギャラリー美吟」で行われる「寺小屋たかばぁ遊墨展」です。本学の書道文化学科のOGでもある高田さんと満村さんによるグループ展です。26日(土)~28日(月)10~17時に実施されます。(28日は16時まで)


高田さんの書道塾の参加者の皆さんの作品がメインのようですが、満村さんのご主人の実家をお借りして展示するとのことです。表装も高田さんが挑戦されているそうです。

だいぶ前にご案内を頂いたのですが、私は仕事と重なってしまい、26~27日は行けませんので、28日(月)の昼休み~3限を使って行くつもりです。お時間のある方はぜひお出かけ下さい。
詳しくは、上の写真の中のQRコードからお入りください。

活竹祭 JAアグリあなん祭 書道パフォーマンス

2022年11月26日 | 日記
11月26日(土)、本来は9月に実施予定だったのが、コロナ禍で延期になった阿南夏祭りと、秋のJAアグリあなん祭が合体した「活竹祭」に本学書道パフォーマンスグループの「はれるや」が招聘されたので、私もパネル搬入とお手伝いに行ってきました。11時に自家用車にパネル4枚を積んで大学を出発し、12時半に会場に到着しました。
ステージでは、様々なパフォーマーが演奏やダンスをしていました。





学生たちの直前の出演者はモンゴル国立音楽院(コンセルバトワール)の16名で、今年は日本とモンゴルの国交樹立50周年記念で、日本各地でモンゴルの文化を紹介するイベントが行われているそうです。滅多に見られない極めてレベルの高い演奏が行われていたので驚きました。


馬頭琴演奏家と、不思議な帽子をかぶったモンゴル民謡の女性歌手です。この帽子も馬の頭を表現しているのかもしれません。小学校の国語の教科書で「スーホの白い馬」を読んだことがありますが、本物の馬頭琴を間近で初めて見ました。馬のしっぽの毛を寄せ集めて弦を作るそうです。書道パフォーマンスの大筆の材料と同じです。またモンゴルの民謡は草原に遠くまで届くように強い抑揚が付けられていて、その雰囲気が東北民謡や日本の演歌のビブラートにそっくりでした。日本の演歌のルーツを知った思いがしました。これはモンゴルと日本の民族的つながりとも関係がありそうです。また、この後に別な男性演奏家による「ホーミー」も初めて生で聞くことが出来ました。不思議な二重音声でした。


モンゴル女性による軟体術のパフォーマンスもありました。素晴らしい曲芸でした。コントーションというらしいです。この女性はヨーロッパでも活躍している選手と紹介されていましたが、新体操の選手かもしれません。シルク・ドゥ・ソレイユにもこの種目が入っているようです。


学生たちは、次の準備のためにステージ横に待機して前の演目を鑑賞でき、演者の方々とも挨拶ができました。通常では見れない貴重な演目も、書道パフォーマンスの活動をしているからこそ見ることができます。多忙でたいへんなことも多いのですが、彼らは本当に得をしていることも多いと思います。これらの体験は彼らの将来に必ずプラスになるでしょう。



予定よりも25分ほど遅れて、パネルをステージに載せて「はれるや」のパフォーマンスが始まりました。


最初に吉田初咲が黒い紙に白い絵の具で「七」を書きます。


児玉留実が「転」を書きます。


芦和晴佳が「八」を書きました。


麻植柚花が「起」を書きました。


「七転八起」です。この作品が出来上がってすぐに黒い紙を後ろから引き抜きました。コロナ禍の第7波・8波もかけて、それに負けないようにという意味を込めているそうです。


徳島県の地図に阿南町の位置を示したイラストの上に、阿南市を称える文章を書き始めました。麻植さんと吉田さんです。


後半を芦和さんと児玉さんが書き、最後に吉田さんが印を貼って仕上げました。


完成です。作品解説をしています。


大勢の観客の皆さんは大喜びで、拍手喝采でした。会場には300人以上の観客がいたと思います。


お疲れさまでした。ステージ上の片付けを手伝って、パネルを自家用車に積み込みました。他の出演者によるステージ公演もまだ続いていて、祭には多くの食べ物ブースが出ていたので、4人には、着替えた後にそれらを楽しんでから帰るように言い、私は一足先に大学に戻りました。

この祭は明日の27日(日)もJAアグリあなんの会場にて、様々な出演者によるステージが15時頃まであります。モンゴルの演奏チームは明日も、再度の演奏・公演を見せてくれるそうですので、お出かけ下さい。