スーパーの奉仕品であるピノノワールをゆっくり試した。2007年産のブルゴーニュのアペラシオン・コントロールであるからそれなりに期待した。
一般的にACブルゴーニュのピノノワールの価格帯は5ユーロから13ユーロぐらいまでのようで、ブルゴーニュ通であるVDP会長のクリストマン氏がVDP加盟醸造所に6ユーロ以下のグーツヴァインを販売させないとする戦略はこの価格帯から来ていると想像される。同じフランスのボルドーがリッター2ユーロの攻防をしている事からすると三倍の価格である。
さて飲んだ印象は、そのこのヴィンテージ特有の色の薄さを裏切らず、殆どボージュレーヌーボーと変わりなかった。タンニンが全く感じられないのは敢えてそうしたワインとして仕上げているとしてもまるでガメー種のような押しの強さが感じられて驚いた。その意味ではテロアールがあまり美しくないかたちで反映されているのは間違いない。
香りや味自体は軽いフットワークでその辺りの上滑り的な印象は、まさにフランス音楽そのものなのだが、アルコール12.5%がそうした押しの強さに結びついているようで解せなかった。明くる日は甘みが出て仕舞い食事にも不味かったが、初日は食事を流しこむワインとして、豚フィレをジャガイモで捲いてある食事にはなかなか良い相性を見せた。
結論からすると、このワインに九ユーロ近く払うワイン通は皆無だと思われる。なるほど、その価格でドイツのシュペートレーゼの良いものを見つけるのは困難であるが、先日購入したゼーガーのそれなどは7ユーロで遥かに上質の本格的なピノノワールであった事を考えると、この手のブルゴーニュワインの価格は正当ではないことが知れる。
ボルドーの三流のシャトーワインの方が価格が高いのは当然で、それよりは大分安い分フランスでもこうしたACブルゴーニュの市場はあるのは間違いない。しかし、ドイツにおいて八ユーロも出せばそこそこの赤ワインがあり、高級リースリングには事欠かないことから、こうしたブルゴーニュの市場は殆どないであろう。寧ろ安いボルドーは価格でやはり市場競争力がある。
これも産地による差はあるのは間違いない。ボーニュ周辺のピノノワールは様々飲んでいるので良く知っているつもりだが、なるほどこのクラスとは比較出来ないとしても基本的にはあまり大したピノノワールは無いと承知している。ACブルゴーニュにおいてももう少しましな土地のものならば楽しめるのかも知れないが、10ユーロ近くも出すならば、ドイツのシュペートブルグンダーでもその市場は厚くなってくるので競争力はあまりないかも知れない。少なくとも価格が下がらない限りこのクラスのブルゴーニュにはあまり食指が動かない。なるほど、手摘みのグーツリースリングの質は、好き嫌いは別にしてアルコールとして比較出来ないほど上質である。
参照:
6.99 ユーロの赤い覇権の攻防 2010-03-21 | ワイン
griotteさんとヘレンベルガー・ホーフ試飲会へ (新・緑家のリースリング日記)
ポール・ペルノ ピュリニー モンラッシェ 2007 (ワイン大好き~ラブワインな日々~)
一般的にACブルゴーニュのピノノワールの価格帯は5ユーロから13ユーロぐらいまでのようで、ブルゴーニュ通であるVDP会長のクリストマン氏がVDP加盟醸造所に6ユーロ以下のグーツヴァインを販売させないとする戦略はこの価格帯から来ていると想像される。同じフランスのボルドーがリッター2ユーロの攻防をしている事からすると三倍の価格である。
さて飲んだ印象は、そのこのヴィンテージ特有の色の薄さを裏切らず、殆どボージュレーヌーボーと変わりなかった。タンニンが全く感じられないのは敢えてそうしたワインとして仕上げているとしてもまるでガメー種のような押しの強さが感じられて驚いた。その意味ではテロアールがあまり美しくないかたちで反映されているのは間違いない。
香りや味自体は軽いフットワークでその辺りの上滑り的な印象は、まさにフランス音楽そのものなのだが、アルコール12.5%がそうした押しの強さに結びついているようで解せなかった。明くる日は甘みが出て仕舞い食事にも不味かったが、初日は食事を流しこむワインとして、豚フィレをジャガイモで捲いてある食事にはなかなか良い相性を見せた。
結論からすると、このワインに九ユーロ近く払うワイン通は皆無だと思われる。なるほど、その価格でドイツのシュペートレーゼの良いものを見つけるのは困難であるが、先日購入したゼーガーのそれなどは7ユーロで遥かに上質の本格的なピノノワールであった事を考えると、この手のブルゴーニュワインの価格は正当ではないことが知れる。
ボルドーの三流のシャトーワインの方が価格が高いのは当然で、それよりは大分安い分フランスでもこうしたACブルゴーニュの市場はあるのは間違いない。しかし、ドイツにおいて八ユーロも出せばそこそこの赤ワインがあり、高級リースリングには事欠かないことから、こうしたブルゴーニュの市場は殆どないであろう。寧ろ安いボルドーは価格でやはり市場競争力がある。
これも産地による差はあるのは間違いない。ボーニュ周辺のピノノワールは様々飲んでいるので良く知っているつもりだが、なるほどこのクラスとは比較出来ないとしても基本的にはあまり大したピノノワールは無いと承知している。ACブルゴーニュにおいてももう少しましな土地のものならば楽しめるのかも知れないが、10ユーロ近くも出すならば、ドイツのシュペートブルグンダーでもその市場は厚くなってくるので競争力はあまりないかも知れない。少なくとも価格が下がらない限りこのクラスのブルゴーニュにはあまり食指が動かない。なるほど、手摘みのグーツリースリングの質は、好き嫌いは別にしてアルコールとして比較出来ないほど上質である。
参照:
6.99 ユーロの赤い覇権の攻防 2010-03-21 | ワイン
griotteさんとヘレンベルガー・ホーフ試飲会へ (新・緑家のリースリング日記)
ポール・ペルノ ピュリニー モンラッシェ 2007 (ワイン大好き~ラブワインな日々~)
「高めの値付け」なのに、造り手のほうは儲からないから手抜きしているだろうと思われるワインが多すぎるのです。
pfaelzerweinさんの味覚ならおそらく一級以上でなければ難しいと思いますが、いくら何でも高すぎる。
世界的に不買運動でもしたらいいのに、とも思いますが、いかんせんブルゴーニュの人気は絶大ですから、このまま高値安定でしょうね。
シュペトブルグンダーもライバルとなるには、なにか野暮ったくて華がない気がします。
(少ない経験ですけど....)
シュペートブルグンダーの魅力の無さは致し方ないですが、酒質は温暖化も手伝って年々向上しており少なくともこうした下位の商品はいずれ駆逐できると信じてます。
しかし、シュペートブルグンダーQbAへの手のかけようと、ACブルゴーニュへの手抜きとの差は甚だしいと思いますね。リースリングにおいてもグーツヴァインは大分手が掛かってますからね。