Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

6.99ユーロの赤い覇権の攻防

2010-03-21 | ワイン
行きつけのスーパーのレジからワイン奉仕品リストを持ち帰った。先に紹介した物とその価格帯は殆ど変りないが、大分地域的に拡張されて、期間限定であるためか質は上がって、ちょっと良さそうなものもあるのだ。

先ずは地元からは日本でも有名なフォルマーの量産ヴァイスブルグンダーとリースリングQbAで二割引で3.99のスリークウァーター瓶となっている。要するにリッタで5.32であるから、フォルストのゲオルク・モスバッハーで買うリッターリースリングと同じ価格である。説明を読むとその地所の土壌の重さの味が説明されていて、迷うことなくモスバッハーのそれの方が遥かに優れていることは判る。

同じように日本でも有名そうなラインヘッセンの赤ワインは「赤頭巾ちゃん」と名付けられていて、ドルンフェルダーからシュペートレーゼ、白ワインのミュラートュルガウやリースリングまでがロゼ作りになっている代物のようで、悪酔いしそうな2.99ユーロである。

ラインガウからは、ヴィラフランツとか言う半辛口や辛口のリースリングが4.99ユーロで放出されていて、安くはないが年度も書いていない所謂工場生産品である。こんなものを飲むぐらいならリッター瓶の方が安くて安全である。

モーゼルからはモーゼルラントと呼ばれる代物が放出されていて、酸と甘みが上手く付けてあるのだろう。2.99は料理ワインには高過ぎる。

バーデンからはハインリッヒ・ハインツ・ヤコブと言う銘柄のピノグリッジョ、リッター瓶3.79で放出されているが、味が重そうだからなかなか飲みきれそうに無い。

白ワインではコルシカ島からのキュヴェー、同じようなものがヴェネツィアから、もしくは南アフリカのケープタウンからテュー・オーシアンという商品、後はイタリアのプロセコ、少し高くなって4.99ユーロでブルートダルジャンと呼ばれるフランスで人気の大衆発砲ワイン、更に高価になって5.99ユーロのプロセッコ、最高峰はドイツのゼクトゲルダーマンと呼ばれる醸造所からシャンパーニュ式で九か月寝かせたカルテ・ブランシェの商品名のゼクトで7.99ユーロ。

さて赤ワインに目を移すと、ヴュルテンベルクのトロリンガーやレムベルガーを混ぜたものが、17%引きでリッター瓶3.99ユーロ 、その横には赤ワインで有名なアール地方からそこの農協のシュペートブルグンダーが、4.99ユーロ、シチリア島の赤ワインや高価になる6.49ユーロのキャンティに挟まれる様に、南チロルのケルテラーゼーが並ぶ。

同じ南国ワインスペインからはバイオワインが、2.22ユーロ、ヴァレンチィア地方の白・赤ワインに混じってリオハが流石に4.99ユーロの堂々とした価格で売られている。

新世界のオーストラリアのイェローテイルと呼ばれるカンガルーワイン、キャリフォルニアのカベルネ・ソーヴィニオンやチィンファンデルが4.99ユーロ。シラーは更に高価で5.49ユーロ。

さて今回のディスカウントの中でゼクトについで最高価格は、ブルゴーニュのACピノノワール。日本でも有名な大手メゾン・ジョセフ・ドルーアンのドメーヌのそれであるからコート・ド・ボーヌかコート・ド・ヌイのものであろう。これが今回は標準価格から二ユーロも安くなって6.99ユーロ。標準価格では、先日購入したゼーガーのシュペートブルグンダーQbAよりも高価で、今回はそれよりも安くなる。高ければ買わないかも知れないが、この価格ではまともな赤ワインは少ない。それも2007年産と来たら試してみない手は無い。さてどちらに軍配が挙がるか?

少量生産のシュペートブルグンダーか、名門大手のピノノワールか?



参照:
産地におけるベストセラーワイン 2010-02-20 | ワイン
ハイデルベルクの親方の地所 2010-02-01 | 試飲百景
鹿肉を食らって朝の二時まで遊ぶ 2010-01-30 | 料理

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2 コメント

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赤頭巾ちゃん^^ (テンカワ)
2010-03-23 22:47:38
いや~、いろいろ読んでて面白い?です。
ユーロ書いてあると安くていいな~とかも思います。

ヴィラ・フランツは↓これですかね~。
http://item.rakuten.co.jp/enoteca/1087900723a8/

日本には比較的?まともなワインが入っているのかも?(なぞ)
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ヴィラ・フランツ (pfaelzerwein)
2010-03-23 23:32:03
ラインガウですが、同じシュテファン・レスのもののようですね。昨年彼の葡萄を見ましたが腐りばかりで酷かったですよ。

http://www.dieweinkomplizen.de/product_info.php/products_id/89

年度はどこかに書いてあるのでしょう。全くオーナーの事は繋がりませんでしたが、ワインのエチケットを見れば同様なリースリングである事は直ぐに感じました。

どちらかというと海外向きは味を拵えて、地元向きは出来るだけ自然のままの樽を出します。海外では年度のバラツキが品質のばらつきとしか思われないからで、国内では毎年スーパーの人に試飲して貰って買い付けして貰えるのが異なります。裾ものに関してはその差はそれほど大きくはありませんが、拵えた味は直ぐに価格の圧力が掛かって国内ではスーパー売りでしか販路がないです。キッチンワインには高過ぎるのが傷です。下ろし値は、3.5ユーロぐらいですかね。
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