Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

蛙の繁殖行為と自覚の無い加齢

2010-03-25 | 雑感
先の日曜日の事件を書き留めておこう。一つはハイキング途中で見かけた蛙の死亡交通事故である。驚くほどに繁殖力ありそうな緑の蛙が活発にしているゆえか、池からハイキング道にまでどんどん出てきていた。外も朝方強い雨が降ったので十分に湿り気があり、空気は蒸し暑いほどに温度が上がり掛けていたので当然と言えば当然であろうか。我々も注意して歩かないと草叢で踏んづけてしまうどころであったが、マウンテンバイクとなると避けようがない。こうした季節はマウンテンバイクの通行止めも止むを得ないだろう。

そのようなぬかるみを行進して、昼時にアルコールが入ったかどうかは知らないが、一人の親仁が膝を逝かして仕舞った。痛み止めの薬を持っているので服用したが、そんなもので歩けるようにはならない。通りかかった狩人のジープに乗せて貰って下りて行った。驚いたことに、終了点の駅につくとその親仁が駅のレストランで待っているのである。これには呆れる者が多かった。

歩けないから乗り換えに我々の力を借りて地元まで帰って来たが、大変な足手纏いとなっていた。どうせ休日待機の医者にいかなければいけないので、「私なら息子を車で呼び寄せる」と訝る者がいた。年寄りが多い社会になるとこのようなことが頻繁に起こるのだろう。

前から気になっていた一本杖の親仁がまた来ていたので意を決して尋ねた。「あんたはストックを一本失くしたのか?」と、すると「殆ど使う事がないんだよ」と言いながらしっかりついて歩いている。

これは思っていたよりも奥が深いと思って、「もう一本はどうしたのと?」と執拗に聞くと、「家に置いてある」と仰る。

「そりゃ、一本づつ使えばちびらなくて寿命は二倍になるわさ」とからかったが、これも老人性の拘りや思い込みなどがあるに違いない。

件のポンプエンジニアーに冬の間の健康管理を尋ねると、昔はしたが今はアルペンスキーもしないのだという。歳とってからの怪我が怖いという理由である。

もう一人の遥かに若いリーダーの男に同じことを聞くと、雪の中を膝まで潜りながらハイキングをしたと語る。「少し太ったのと違う」と聞くと「元々デブだから」と答える。実は、観察しているとその体のキレの悪さと、一年振りで彼を駅で見かけたときに「小さくなった」と感じたからであって、明らかに年寄り化しているのであった。昨年は担いでいた大きなリュックサックが今年は私と同じぐらいの小さなものになっていた。

この冬の雪の多さの話を聞いたら、19歳の1968年の冬に経験した以来だと語るので年齢が分かった。あのいろいろあった年かといっても、全くアカデミックな人間ではないのではじまらない。しかし、同じ年齢になった時に自分が彼のように自覚がないような事はないと思うのだがどうだろう。

一年間ほどでのこれほどの印象の変化は肉体的な急激な変化を示しているに違いないが、本人は自覚していないことでありそれ以上は言える間柄でもないので示唆しただけなのである。そうした複合的な自覚の無い加齢は対症の仕方がないように思われる。



参照:
認知年齢の大差は何処に 2009-09-04 | 生活
多極主義的な議論の必要性を説く 2010-03-24 | 女
王女とカエル王子 2006-07-08 | マスメディア批評

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