Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

中々ならない鷹揚自若

2017-08-17 | 生活
昨日は仕事にならなかった。疲れが出て、床屋に行ったにも拘らず、一日中気分が冴えなかった。前日にアドレナミンの高揚感があったらしく、その反作用が出た。前日に熟したと思った細かな部分すら気になって完璧ではなかったと思うとぐったりした。完全なホルモンによる精神障害だ。

そして床屋もチップを入れて15ユーロと思ったのが、価格が15.50ユーロで、それ以上何も払わずにおいたのも気になった。夕食もヴァイツェンを飲んでも進まなかった。つまらないことが気になるのも障害である。それでも夜間はぐっすりと眠れた。

走りに行くと膝の調子などもう一つだ ― どうもスキーで捻ったところの皿の後遺症らしい。準備体操でも肩に張りがある。軽く走り始めて顔見知りなどがいたりするとどうしてもいい格好をして一生懸命になる。森の気温は17度を超えて湿気があったが、陽射しが無いので暑すぎではなかった。沢の中の河原は虫のざわめきが強くなっている。徐々に秋の風情である。

それでも調子が優れない時こそ走るのが良い。これだけは十代の時に分かっていたらと想うとくれぐれも残念である。その他のことは、なにもピアノを練習していたらとか考えても全く後悔はないが、疲れを解すために運動するのはとても価値がある。とは言いながら当時の環境を考えると、近所の山を駆け上るとしても今のようには続かなかった。「ご精が出ますね」と声が掛かる具合にこうして熱心に走ることなどは難しかっただろう。そもそも日本の夏は何をするにしても暑すぎる。

こうやって体を解すと血行も血液中の酸素量も増えて思考が深まり集中も可能となる。それでも数年前は同程度の運動量でも午後に疲れを感じていたが、最近は昼食も簡単に済ませるのでそれが無くなった。これだけでも継続の成果だろうか。

連邦共和国の総選挙が六週間に迫り、ポスターなどがちらほら張り出されている。脱ディーゼルやE自動車も政策論争になっているが、一方で教育には連邦も州政府も予算の7%支出するとあった。教育に金を掛けるのは二十年先の経済を見ればとても重要なことで、必要な移民とその教育は連邦共和国の将来の鍵である。

シュレーダー元首相が、「ロシアのロズネフトの相談役になって」とビルド紙はその各々が七億円もの収入があるというようなことを書いたと、反論している。クリミヤ併合以降制裁対象となっている国営石油企業である。七人の相談役について書かれているのだが、「全ては背後に選挙戦のメルケルがある」と批判している。政界を引退しても未だにライヴァル関係にあるのは天晴だ。

ここ暫くCDなどを流していた。実況録音ばかりを流していたので、その音響と制作録音の演奏の精緻さに、それが決まるときは例えバロックであろうとも、はっとすることがしばしばだ。その意味からはアバド指揮の録音は質が悪いものが多い。ミラノでの「ボッカネグラ」とか「アイーダ」に匹敵するような録音は後年はあまり見つからない。ベルリンで振っているものも先日のザルツブルクのそれとまではいかないか騒がしくて落ち着かない音響で雑な演奏をしている。フィルハーモニカ―が最も谷にあったころの記録となっている。欧州室内交響楽団のそれも変わらない。その後のラトル指揮や今後のペトレンコ指揮のコントロールからするとあまりにも杜撰な指揮が多くて吃驚する。楽員には評判の良いおっさんだったようだが、ある年齢に達してからは余計に野放図な面が出て来て、その後の癌の疾病からは余計に投げやりになったのだろうか。よく言われるような鷹揚自若といういのとは大分かけ離れている。



参照:
頻尿症の夜を乗り越える 2017-08-06 | 雑感
音楽後進国ドイツの野暮天ぶり 2017-08-01 | 雑感
漂う晩夏から秋の気配 2017-07-25 | 生活
キリル・ペトレンコのキャンセル 2017-06-14 | 雑感

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