“闇が迫ってきた。私は一日中此処に居た。眠るには暑すぎ、時間は去っていく“
このディランの一言、ボブ・ディランのNOT DARK YET(ノット・ダーク・イエット)の冒頭の語りかけである。このスローバラードから、我が人生を振りかえってみて、なにがしかの共感を得る。ところでこの時のディランは55歳だった。僕と同世代、僕が一歳年上になるものの、いまから20歳以上若かった55歳の時、このような心境にあったのかと己の生きることを考え併せて、フッとため息が出た。
CDの解説文には、この曲のこんな一節も記されている。「私はここで生まれ、自らの意思に反してここで死んでいく/まるで動いているように見えるだろうけどじっとしたままなんだ・・・」
さて僕は ! と振り返る。20年ちょっと前の ! 僕。JIA(日本建築家協会)の保存問題委員会の委員長を担い、その後JIAの理事として活動を開始して、DOCOMOMOに関わることになるのだが ! と、思わず溜息が出た。
此のCD。カバーのタイトルの下のこんな一言。
「友よ、答えはこの中にある」。