藤原啓美術館へ

2015-07-19 00:00:15 | 美術館・博物館・工芸品
備前焼といえば、土色をそのまま生かした焼き方で、古色蒼然としたところがいい。何しろ古代より日本に残っている六種類の焼物の一つだ。

ただ、古備前と現代備前は、長い空白期で隔てられているのだが、備前焼を復活させた中心人物が藤原啓だ。備前といえば、藤原啓と金重陶陽という二人の人間国宝が有名だが、藤原啓が土をいじくりはじめたのは、40才というかなりの奥手だ。

そもそも彼は、文学を指向して岡山を飛び出していたのだが、次第に戦火が近づき始めたころ文学青年を断念し、正宗白鳥の勧めもあり、備前焼をはじめる。

keifujiwara


40代、つまり終戦前後の作は、美術館に何点も展示されていて、後年の古美術を思いだすような素朴感ではなく、造形にこだわる感じが強い。要するに、まだ作家になって日が浅かったため、色々なものを作りたかったのだろうか。

その後は大きなものや小さなものに取組み、徐々に大家のような落ち着いた過去と現代をつなぐような作品に向かっていったのだろう。


ところで、実は、藤原啓美術館に行ったのには、わけがあり、少し年表などで調べたかったことがあったからだ。しばらくしてから、手紙を書いて確認願ったこともある。

それについては、明日。

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