goo blog サービス終了のお知らせ 

作意を探せ

2017-05-13 00:00:22 | しょうぎ
詰将棋を作っていながら愚問なのだが、解答者はどうやって読むのだろう。

初手からあらゆる手を検討し、一つずつ間違った筋を消していくのだろうか。あるいは、直感で詰みそうな筋をいくつか考えるのだろうか。あるいは、盤面に理解不能な奇妙な配置をみつけて、それを手がかりにして組み立てるのだろうか。

あるいはそれらを組み合わせて、まず直感で3種類読んで、そのあと配置推理法でそれでもだめなら初手からしらみつぶしということになるのだろうか。

AIなら当然ながら最初から全王手を探し始めるのだろう。

以前、羽生さんがネット上で喋っていたのだが、「一番遠くにある駒の意味を考える」ということだそうだ。確かに、そうかもしれない。私的に言うと、もっといい方法は、ヒントを精読することかもしれない。

sakui


ということで最近読んだ棋書が「作意を探せ」。作意より作為の方がより詰将棋的かもしれない。初級以上中級以下という感じだが、気になることは、今はなき「週刊将棋編」となっているものの原典のすべてはスポニチ掲載の故・大山名人作であるとのこと。意味がよくわからない。


さて、4月29日出題作の解答。長いので分割する。

0513kA


0513kk1


まず、初手から銀と飛車を捨てる。そして龍を所定の位置に移動する。早い話が、序の4手あるいは6手は本題に関係ないのでなくてもいいのだが、最初に大技を出すのはベートーベンの第5番「運命」方式。

0513kB


0513kk2


次の12手は香と歩であまり損をしないように右辺に送る。途中で香を取りもどすが、角が利き始めるので4三とか後の2五には香を打てない。2手目に動いた角が12手目に動いて守備にも使う。

0513kk3


そして▲4二香からついに▲2一歩成でついに宗桂作に近づき▲2四香と第四楽章に突入。ただし、宗桂作と違うのは3一に隙間があって妙なことをすると打歩詰めになる。2三への合駒をすべて確認する必要がある。歩合と桂合が利くと詰まないのだが、ルール上、打てないことになっている。

そして例の銀合15手詰で終る。

0513kC


0513kk4


なお、本図では3三に成桂を配した必然性があるのだが、不自然として3三とに変えた場合、玉型2三桂合を選択できるので、その対策が必要なので、参考図を掲載しておく。

動く将棋盤は、こちら


本日の問題はずっと易しい。途中である図形が3回登場する。

0513mm


最近、塩ヒントが多いので、おいしいにがりを混ぜると、羽生三冠(現在)が一番離れた駒の意味を考えるといいと言っているので、3四の飛は3九にあってもいい、と書いておく。

わかったと思われた方は、コメント欄に最終手と総手数を記していただければ、正誤判断します。


最新の画像もっと見る

2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (蛇塚の坂本)
2017-05-16 21:26:02
最終手○○○の○○手詰みと成りました。
3九飛でもが、ヒントに成りました。
後は、手成りでした。
返信する
Unknown (おおた葉一郎)
2017-05-16 21:26:34
坂本様、
正解です。
重大なヒントでしたね。
返信する

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。