一枚が一膳分(〆張餅)

2018-01-01 00:00:10 | あじ
正月なので、餅の話でも。

餅と言っても、もち米から作られるとは限らないわけで、安い餅はタイ産のもち米粉から作られていることが多い。さらに澱粉をまぜて水増しする場合もある。もち米だけの餅の方が少なく、価格は約2倍だ。というか、もち米を基準に考えると、その他の加工餅の価格が半分ともいえる。

そして話を純粋な餅に絞って、その原料のもち米だが、大部分が「黄金もち」という品種であるようだ。生産者側からの論理で、作りやすいし風害に強いということらしい。食用のコメも、酒用のコメも台風などの風害で倒れてしまわないように背丈の低い稲がこのまれるわけだ。

ところが、日本の農業が長い期間をかけて量より質ということに変貌していく過程で、コストより味という選択がでてきた。工業の分野でもQCD(品質、コスト、納期)というのが重要なのと同様に(味、生産コスト、出荷タイミング)といったものに視点が変わっているわけだ。

shimehari


それで、最近登場したのが新潟県の餅である「〆張餅」である。もち米は「〆張餅米」。この品種は大正14年に発表されたもので粘りのある硬さと深い味わいが持ち味であるのだが、穂高が20センチほど黄金餅米より長く、風害を受けやすいため昭和30年頃に滅んだ種と言われていたが、ある農家で一粒だけ見つかった米粒を基に復元されたそうだ。

奇跡の一粒。

ところで、調べてみると、〆張餅米よりも前、明治年間に存在したのが大正もち米である。明治時代に大正とは先見の明があったのだろう。富山県では細々と大正餅を作り続けているようだ。

さらに奇妙なことに「〆張」といえば日本酒の「〆張鶴」が有名なのだが、これも新潟の酒である。江戸時代からの酒蔵所(宮尾酒造)の産。しかし、酒米は山田錦なのである。謎は深まるばかりだ。

ところで、餅のカロリーだがマッチ箱状のもので、白米ごはん1膳分だそうだ。毎食3個ずつ食べると、すぐに豚に変身できるだろう。

横浜スタジアム改修に驚く

2018-01-01 00:00:03 | 市民A
2020年の五輪会場問題は、某知事が大騒ぎして、とばっちりでカヌー会場や水泳会場、ゴルフ会場あたりが揉めたものの、原案通りとなったのは周知のこと。横浜でも、バスケットや水泳など回ってくる話もあったが、そもそも、五輪の準備なんかしていないのだから、無理な話だ。

結局、サッカーと野球。サッカーはワールドカップの会場があるから万全だが、なぜ野球なんか回ってきたのかまったく不思議だ。だいたい、建て直し計画まであった横浜スタジアムを改修。29000人の観客を35000人まで増やすため、内野席を右翼側と左翼側に追加、左右両側に各3000人分の観客席を継ぎ足すことになった。しかし、問題は駐車場がほとんどないこと。

場所は横浜公園。公園の中に球場があるのだから、駐車場など作る余地もなく、球場の場所は中華街の入口に面しているので、今でも駐車場はまったく不足している。



ということで、この2018年のプロ野球のオフシーズンに工事が進捗して凄いことになっているとの話を聞き、見に行ったのだが、確かに怖いような環境に内野席が作られている。まさに空中に構造物が突き出している感じだ。

さらによく見ると、右翼側内野席はほとんどの構造は完成しているが、反対側の左翼側はまったくできていない。まさか、片側だけ増設して非対称型にするのか、それはずいぶん奇妙な構造物になるな、と思ったわけだ。これからゼロから工事しても2019年度のプロ野球開幕には間に合うはずはない。コンクリートが固まらないだろうし。

帰宅後、工事予定をチェックすると、意外なことになっていた。2018年には右翼側内野席を増設し、2019年に左翼側内野席を増設ということだ。つまり工事が遅れているのではなく、片側ずつ作るわけだ。2019年は奇妙な形のスタジアムになっているはずだ。


ところで、会場問題では、自転車競技を御殿場の富士スピードウェイで行うそうだ。あまりイメージがわかない。

そして、開催の危機にあるのがボクシング。組織的に怪しい話が横行している。仮に行われることになると会場は両国の国技館だそうだ。女人禁制というのは土俵のことで、土俵がない時は問題ないようだ。女子5階級、男子8階級だが、世界ボクシング連盟の会長が変わらないと五輪から除外だそうだ。あわてているのは江東区ということだそうで、漫画「明日のジョー」の漫画家ちばてつや氏が地元出身だそうだ。関係ないと思うが。